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カタツムリ  作者: みかん
美咲
4/7

ガジュマル

それだけの理由だから別にどっちのおばあちゃんが「


祖母」になっても良かった。でも、沖縄のハスおばあ


ちゃんは自分の中で「ばあちゃん」だった。たまにし


か会えなかったばあちゃんは子供の時に作られた印象


のままだった。

 

 今ではもう会うことが出来なくなってしまった。


ばあちゃんが亡くなったのは一緒に暮らし


始めて3ヶ月が経った頃。急に終わった。


そこから美咲の一人暮らしが始まった。


沖縄に来た家族と話し合って美咲はこの家に住み続け


ることにした。学校やバイトがあるから家の管理や難


しいことはばあちゃんの妹が時々来て面倒を見てくれ


ることになった。家族が実家に帰って3ヶ月ほど経っ


た今。バイトを終えて家の前に立つと草が膝位まで伸


びている。動かない頭と体で庭にある大きなガジュマ


ルを見る。あちらこちらに腕を伸ばす。 月明かりに


みるばあちゃんとの思い出の場所はお化け屋敷の


ようになってしまった。ばあちゃんの妹は来てくれる


が83歳になり、腰が曲がっているのだ。どうしてガジ


ュマルの枝どうにかしてなどと云えようか。それに切


るのは何だか抵抗があった。人間だって切られたら嫌


だもん。なんて思っていたら「ガジュマルは


放っておくと岩や家まで飲み込んで大きくなるさ。」


と貴子おばあに聞いてから家を守らなくちゃと本気で


考えだした。貴子おばあは亡くなったばあちゃんの妹


だ。植物の管理って難しい。

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