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旅立ちの準備

「······お前あのばあちゃんカモにしてんの?」

「ちがうし!」


おばあさんにベリーを納品した帰り、シンがそう言った。


「じゃああのばあちゃんに仕事もらえて感謝するだな」

「それはもちろん」


ドアノブに鍵を入れて時計回りに捻り、扉を開ける。数ヶ月前から少しずつ集めてきた家具達が私を歓迎してくれる。それとこの九十九神も。


「家具は全部売り払っちゃうか」

「鞘ごと折ってもいいんだからな?」

「いやだってあの箪笥とか持ってけないでしょ」

「それは······そうだけどさ」

「俺はこの街の探索に行ってくるから夜までには要る物と要らない物を分けといてね」

「······わかった」




日が落ちてから少し経ち、まさに夜が昼を飲み込みかけていた頃にシンは帰ってきた。


「ただいまー」

「おかえり、ちょっと前に片付け全部終わったよ」

「おお、よく頑張ったな」

「このバッグに必要なものは詰め込んだから要らないものを処分したらもう出発できるよ」

「それなら明後日の早朝には出るか」

「わかった」


シンは手に持っていた袋から石や瓶を出して床に置き、いくつかの食材をまだ処分していないお気に入りの小さなテーブルに並べた。


「これは?」

「パンと野菜と肉だが?」

「どうやって買ったのよ」

「包丁研いだり、大道芸やったり、害獣を駆除したり色々やったな」

「この街に適応するのはやいわねぇ」

「まあな。シチューを作ってやるからそこでのんびりしてな」

「ありがとね」


調味料とか包丁の場所わかるのかしら。そう思ってチラと覗いて見たら刀で肉を切っていた。まあ食べれればなんでもいいか。そして出されたシチューも案外悪い味ではなく、なんならそこそこ美味しかった。

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