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チートでもいいでしょう?  作者: ヤーチャン
4章・商会設立
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49.5話・残留組ついに脱出

+0,5話はその日のうちにあげる

 唯が絢を探しに行くのをダンジョン遠征の日まで待つという約束をしてからちょうど一ヶ月後、唯達は約1週間分のサバイバル道具と1年分の宿代を用意していた。

唯はあの後、直ぐにマットとジムラドの二人も取り込み、唯、井上先生、正幸君、マット、ジムラドの計五人でダンジョンに入る前に行う拠点設営の際、全員でこっそり抜け出すという計画を立て、早朝に個人訓練と称し、全員で打ち合わせをしている。


「絢様が飛ばされた場所は分かりませんが、もし生きているのならば確実に王国にはいないはずです、恐らく帝国にいるでしょう」


「何で帝国に限定したの?」


「一か月前、帝国で、個人の商人が帝国中に余っている土地の一割を購入したそうです、そしてその後で様々な種類の店を展開したそうです」


「それがどうかしたの?」


 唯以外のこの場にいる全員がこの話を聞いて不思議に思う、絢のことをよく知っている人でも、これだけの話を聞いて絢が帝国にいるとは思わないだろう、ましてや絢のことをよく知らない人からすると全く信じられない話である。


「そのお店の種類というのが、全て、建てられた町で需要がとても高い物だけだそうです、需要がない種類のお店は一つも建てていません」


「でもそれだけじゃあ、根拠は薄くないかしら」


「その商人は、一か月前に帝国のハーフルトの町に突然現れ、それ以前の経歴は一切不明、Sランクの冒険者となり、商業ギルドの本部長の一人から自由商業証明書を与えられているそうです」


 ここまで言われて井上先生と正幸君は実力や実績的にあり得るかもしれないと思い始めているが、マットと、ジムラドは全く別の事を考えていた。


(この娘はどこでその情報を得たんだ)

(この娘はどこでその情報を得たんじゃ)


 唯の情報網の謎はともかく、絢である確率は限りなく高くなっていることは間違いない、そのまま五人は打ち合わせを続け、抜け出して一番初めに行く街は、帝国のハーフルトということになった。

 この日は打ち合わせのみで時間が尽きてしまったため、日課の訓練はしなかったが、もう充分なだけの戦力は有している、このまま普段どうりの態度で遠征に参加し予定どうり無事拠点設営の時に抜け出し、合流後ハーフルトへと向かう。

 この日、王国は最大戦力を同時に5人失うことになった、そして、この5人を失ったことにより、勇者と呼ばれるクラスメイト達の蛮行を止める者がいなくなり、王国の崩壊が加速していくのである。

唯さんの情報網ってどうなってるんでしょうね

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