35話・二つ目の迷宮攻略
作者の小説は回によって面白さに天と深海との差があります。
シルキーはしばらく抱き着いたままでいると、満足したのか、家事の続きをやりに行った。
「それでどちらから行われるのですか?」
「なんの話です?」
「ダンジョンの攻略か、悪魔召喚かです」
私は少し悩む、どちらにしても、必ず人数が足りるという保証はない、しかし、悪魔の召喚には代償が必要となるらしい、力でねじ伏せても構わないのだが、危険は限りなく少なくしたい。
「ダンジョン攻略からですね、安全策から取ります」
「しかしダンジョン攻略となると、場所がわからないのでは?」
「大丈夫です、宵闇のダンジョンの屋敷の図書室の資料に、ダンジョンについて場所と階層数は載っていたので、覚えています、……大丈夫ですよ、近いところから攻略していきましょう」
私はそうバルドルフに言うと、レイエスを起こし同じ説明をして、シルキーに「早めに帰ります」と伝え、そのまま三人で一番近くの神が眠るダンジョンへと転移する。
◆◇◆◇◆◇◆◇
そうして転移した場所は流水のダンジョン、一階層である、その場で作戦を伝える。
私が魔力を放出してダンジョンの形を把握し、此処の神を起こすために魔力自が充満した部分の魔物をすべて駆除、私を先頭として、バルドルフとレイエスが私の索敵を抜けてきた魔物を倒し、最短経路、最速でダンジョンを攻略するという作戦だ。
そして、私が作戦を伝え終わった瞬間に私達は走りだす、10階層ごとのボスは、一撃弱点を突き確殺していく、そのまま一時間もいかないうちに、50階層まで降りることが出来、50階層まで降りれたときには、私の魔力は100階層にまで到達しており、一気に最前線まで転移をする、このセットをもう一度繰り返すことにより、2時間足らずでダンジョンの最深部にまで到達した。
最深部の扉を開け、その奥は、宵闇のダンジョンの最深部と違って屋敷ではなく、神殿といったものに近い。
「我は、この流水のダンジョンの管理者を任されし、リヴァイアサンである汝らに最後の試練を与える、さぁ、我を倒してみろ」
早く帰りたいので、宵闇のダンジョンで一番込めた魔力量の約10倍の魔力で身体を強化して、一発強めに殴る、するとリヴァイアサンは、簡単に吹き飛んでいった、8歳の見た目の少女に吹き飛ばされる巨大な龍という何ともシュールな光景が完成した。
そしてリヴァイアサンが壁に激突し、絢が地面に無音で着地する、レイエスと、バルドルフは、少し驚いていたが、そんなことも意に介さず、絢は目的遂行のために交渉をする。
「貴方負けたので私の従者になってください」
少女が巨大なものを吹き飛ばすって想像したらシュールよね。




