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チートでもいいでしょう?  作者: ヤーチャン
3章・やり返しへの第一歩
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32話・彼女が泣く理由

シルキーがとても健気な妖精だと思うのは作者だけですか?

 この世界で妖精は特に名前が付けられておらず、すること+妖精という名前の構成になっている、その上特に種族という概念が無く、妖精同士ならば子をなすこともできるらしい、妖精同士で子をなしたとき、親の特徴で、両親の強い特徴をそれぞれから受け継ぎ、見た目は同性の親の見た目をそのまま受継ぎ、目の色は異性の親の色を受け継ぎ、同じ特徴の妖精の姿は変わらないそうだ。

 銀髪に赤眼の目、その上によく見ると淡く光っている、何処かの本で読んだ妖精というものだろう、彼女が妖精ならば、家事妖精と泣き妖精のから生まれたようだ、家事妖精は基本的に何世紀も続くような、旧家を好み家に入り込んでは、家事をしてくれる、それからはずっとその家に住み、ずっと家事をして家を守ってくれるくれるそうだ、泣き妖精は、同じく旧家を好み、その家の人間やそこに近い者がが亡くなった時、家族のように哀しみ、遠くにいても、死を知らせてくれるという。

 いま彼女は涙を流して泣いていない、しかしとても悲しんでいる、泣き妖精は哀悼のためには涙を流し悲しむが、それ以外のためには一切涙を流さないとも書かれていた。


「ねぇ、何を泣いてるの?」


「……」


 妖精は基本的にしゃべらない、心を通わすことが出来ても、言葉話交わすことはできない……か、本に書かれていたけれど、これでは難しいわね、質問をしたらうなずいてくれるかしら。


「一人が嫌なの?」彼女がうなずく


 うなずいてくれたこの方法で聞いて行こう、次は何を聞くべきか……、当たりを見回していると掃除用具と少ない家具を見つけた、そう言えば、内見の時もだったけれどほこりや汚れが全くなかった、ギルド所有だったからギルドがしているのかと思っていたけれど、そうではなかったようね。


「このお屋敷の掃除をしていたのは貴方?」彼女はまたうなずく


「今まで此処に来た人たちは貴方に何かした?」彼女は首を横に振った


「家具を持っていこうとしたから追い出したの?」彼女はうなずく


「最初の人たちは帰ってくると思う?」彼女は首を横に振る


「じゃあ、私達のために働かない?」


 そう聞くと彼女は私を見つめる、私の目を見つめ、その奥に何かを見たのか、うなずいてくれた。


「ありがと、貴方は名前ってあるの?」彼女は首を横に振る


「じゃあ、シルキーとかどう?」


 この名前は地球で、家事をしてくれる妖精の名前、私はそれを彼女につけた、すると、私と彼女の手に魔力の線がつながった。


「まさか、これって名付け……」


 私はその光に思わず目を閉じる、光が収まった頃には、バルドルフとレイエスが、何事かと言わん顔で地下室に来ていた、私の隣には、今まで座っていた、シルキーが私の隣に立っていた。


「えーっと、こちらは、曰くの原因で、家政婦になっていただいたシルキーです」


 私は一瞬パニックになってしまい、取りあえず二人にシルキーを紹介した。

依頼完了です。

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