229話・王国再建
さて本格的に絢ちゃんの国を完成させていくとしましょう
とりあえず絢ちゃんが国を作るのです、取り合えず町以上の聚落が破壊されるようなことはなくなるでしょう
私とヤミリシアはアヂーン王国を盗ってから永遠とアヂーン王国の内政に力を注いでいる。
「永遠に終わりませんね」
私たちの目の前には国内のあらゆる学校から送られてきた要望書に嘆願書の数々、教育方針の転換に教材の補充、その他様々な書類が積みあがっている。
「誰のせいだと思ってるんですか?
レジスタンスくらい立ててから取ってくれればよかったのに」
「そもそも私は襲われた立場ですからね、そんな時間なかったですよ。
それに送られてきているのは獣人やエルフ、竜人などへの差別対応ばかり、レジスタンスを立てたとしてもこれは変わっていなかったと思いますよ」
「まあ、確かにそうですね」
ヤミリシアは寄せられた書類の大半を見て大きくため息をつく。
私たちがこの問題をいつまでも解決できないのには一つ問題がある、片やヤミリシアは人の気持ちを捨て、片や私は元から人の気持ちなんて全くわからない、本来のヤミリシアならばなんとかしていたのだろうが今の私達からすれば全くの未知の心情、ここまで意味も生産性もないことをする理由がわからない。
「やはり、問題は親から子へ行われる家庭内の教育ですね」
「そうですね、さすがに私も家の中まで見張るような狂王になるつもりはありませんから」
「貴女……そんな意識あったんですね」
「私を何だと思ってるんですか?」
「……」
「……」
ヤミリシアは私の事を何だと思っているのだろうか、そういえばだがヤミリシアだけじゃなくてレイエス達も私を化け物だと思っている節がある……考えないようにしよう。
「とりあえず、どうします?
国民全員洗脳でもします?」
「なんでそっちに行っちゃったんですか、狂王になるつもりはないんじゃなかったんですか?」
「じゃあどうします?」
「頑張って広めていくしかないでしょうに」
「一気に作り替えれば楽なのですが」
「……やめてくださいね、……人体練成とか本当にやめてくださいね」
「わかってます……もうこの問題は時間に任せましょう、ではそろそろ次の段階に入りましょう」
「そうですね、で、どこを中心に作ります?」
「この王都にするか私たちの拠点である宵闇のダンジョンにするかですが……」
「先に大きさと形を決めたほうが決まりませんか?」
「そうですね、とりあえずそれぞれの都市自体で防御系の魔法全てを展開できるようにしたいですね」
「それ誰が魔力を投入するんですか?」
「私が全てしますし、人口が増えてきたらある程度はそっちに負担してもらってもいいでしょう」
「そうですね、ではひとまず模型を作ってみましょう」
そのうちローラちゃんの統治する法王国も商業王国も帝国も全部統治しちゃったりしてね……




