182話・感情論はやめてほしい
そろそろ最終章突入したい。
「絢君、君は一体何を考えてるのかな?」
私が神王様にさせる次の授業を考えていると、キリィーが影の強い顔で私のそんなことを言ってくる。
「次の授業内容を……」
「今はそんなことを考えてる暇じゃないんだけど?」
「大丈夫でしょう、私の商会の子達でも数人で頑張れば殲滅できるでしょうし、私達が動けばそれ以上に早く終わります」
「それはそうなんだけど、そうじゃないんだよ」
「何が違うんですか?」
「世界を使うのは神達、その神たちが襲われるかもしれないっていう可能性があることがだめなんだよ」
そう言う風に、何かを私に説くようにキリィーは言うが、そもそも、神になれていないという事は、視覚はあるもののその実力がないという事だ、そんなものに後れを取ることなどないだろう。
「『何か問題があるの?』みたいな顔してるけど、十分問題だよ、神になれない者全員が神よりも弱いわけじゃないんだよ、その枠が埋まってるから神になれないだけ、下手をすれば僕達よりも強い者がいるかもしれない、僕達だって全員の実力を把握してるわけじゃないからね、そんな奴らの5割以上が反乱を起こそうとしてるんだ、天使だってバカじゃない、勝機があるから攻めてこようとしてるんだよ」
なんだか、やけに説明口調……いや、私に説明しているのだろう、ただ、一つだけずっと気になっていたことがある。
「時々神以外の人を『天使』って言ってましたが、『天使』って何ですか?」
「急に話をぶった切るね……、まあいいや、君はそう言う物だからね」
「……」
「何か反応してくれない!?
……まあいいや、天使っていうのは、文字通り天の使い、神になる資格はあるのに、神に成れない者達、それが天使さ、一番近いところで言うと、サリーも天使だね、神の弟子や子供たち、それが天使だ、基本は天である神のお手伝いをして、自分が神に推薦してもらえるように頑張るんだけど……」
「ぽっと出の私がいきなり神に成ったことを良く思わない人たちが、反乱を起こそうとしているわけですね」
「恐らく……ね」
「めんどくさいですね……」
本当にめんどくさい、そんな嫉妬程度でこんな大規模な物を起こすなんて、感情を知りたいが、ここまでめんどくさいことをしてまでやるのは私の思う所ではない、本当にめんどくさい。
「早く終わらしませんか?」
「まだ起きてないのに、いまこっちから始めてしまったら、もっと不満が高まるよ」
「はあ、やはり感情と言うのは分かりません」
「頑張ってね」
「はい……」
私とキリィーがそんなことを話している間、神王様が何をしているのかと言うと、着々と、魔石で包まれた高密度の魔力を量産していた……
戦闘シーンを書きたい……
え?今日は前書きが短い?
そんなことないよ~(ピーピー)




