165話・自主訓練
台詞に♪とかつけてみたいですね……
次の小説ではそうしてみましょう。
ニーナとドミナンス達と一緒に3Dプリンターの設計図を作ってから1時間と少し、私は次に誰に会うか考えながら城の中を歩く。
今一番会いたくないのは、フェニとスリーピネスの二人、あの二人に会うと絶対に今から寝ることになる、そんなことになってしまえば一日無駄になってしまう、流石にそれは避けたい……
そんなことを考えていると、途中ですれ違った、子達がジズとグリードの事を話していた、どうやら二人で訓練場で訓練をしているそうだ、久しぶりに二人を試してみるのも面白そうだ、私も交じってみよう……
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二人は自身の魔力を極限まで操作して、大概に出る魔力を限界まで絞り、その分を身体強化に回して、魔法有りの組み手をしていた、二人とも集中してやっているようだったので、私はただ見るだけの人形として部屋の片隅に座ってずっと見ていた。
そのまま、一時間ほど見ていると、訓練を終了したようで、体の周りに魔力が層になる様に溢れ出す。
「終わりましたか?」
私がそう声をかけると、ジズたちは初めて私に気付いたようで、私が居ることにとても驚いた顔をしている。
「い、一体いつから?」
「え~、一時間ほど前からでしょうか……」
私がそう答えると、何故か二人は何か疑問に思った顔をしている。
「何か不思議なことがありましたか?」
「我々は魔力感知以外に、五感や第六感と言ったものにも優れています、その私達の観測をどうやって……」
何かもう少し面白いことに悩んでいるのかと思ったがそんな事ですか……
「……簡単な事ですよ、歩き方と魔力の使い方です」
「歩き方と……」
「……使い方?」
「はい、重心や足の設置方法などを工夫して、出す音を極限まで減らし、その周囲を魔力で覆って、音を消します、風の動きも、それほどの速度を出さなければ、相手が動いていれば感ずかれることはありません、方法さえ知っていれば簡単な物ですよ」
本当に簡単なことだ、やり方さえ知っていれば、この世界ならば子供でも出来る。
「……ところで、貴方達の魔力操作はあれが全力ですか?」
「……どういうことですか?」
「やっていることは理にかなっています、ですが、今まであまり長く肉体を持たなかったグリードや、今までそんな事をする意味がなかったジズにしてはよくできているとは思いますが、あそこまで魔力を隠せるのならもう少し頑張ってみませんか?」
私がそう言うと、二人は顔を見合わせる。
「……もう少しとは?」
「魔力が外に出さないくらいまで抑えて見ましょう」
そうして私のちょっとだけスパルタな授業が始まった。
今日は二話投稿……ではなくこれは12月23日分です




