12話・進み続け……
二か月もすみませんでした、飽き性が発動してしまったもので……、又投稿開始します。
リッチを倒した後更に階層を降り続け、現在150階層、この時点で迷宮に飛ばされてから倒したボスの数は4体、魔素量は250億を超えており、十分このダンジョンを攻略できるレベルになっているのだが、実際どうかは分からないのでいまだに魔力を増やし続けている。
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話は少し前に戻り、初めてのボス討伐前。
魔物は魔力の濃い場所で自然発生し、その体は全て魔力で構成されているといっても過言ではない、しかし討伐したとき、死体は霧散することなくそのまま死体として残り、そのまま腐ることもなく残り続けるため、素材をはぎ取ることが出来るのである、そしてダンジョンの深層などでしか出現しないモンスターの死体は高価な素材となり、町などで高値で売り買いされるのだが……。
転移されてから初めての大虐殺以来、死体をそのままにしていたところ、降りようかどうしようか迷っている間に、足の踏み場がなくなりそうなほどの死体が山積みにされていた。
「そろそろこの死体もどうにかしないといけないですね」
とは言ってもどうしようもないですね、私が常に持ち運ぶにも、私が持てる量には限界がありますし……、どうしましょうか。
「とりあえず持っていくにしてもどうにかして袋か何かを作らないといけませんね」
袋を作るにしても素材が足りない、付保と裁縫セットを作り出してもいいが、今度はそれを持っていくことに気を取られる事になる、ゲームは良いですよね、インベントリとか言って明らかに不可能な量の荷物を持ち運ぶのですか…ら……インベントリを作ればいいんですよ。
この思考にたどり着くまでに長い時間がかかったものである、その後絢はそのままインベントリのスキルを作り、死体をすべてインベントリの中に収納した、その中でも気になったのはインベントリに入れたモンスターに死亡前のステータスが表示されることである
こう見てみると結構個体差があるんですね、しかもステータスが高いモンスター程素材の質もいい、しかもとても高そうな素材が大量に……。
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ということがあり、絢はすっかり必要以上にモンスターを狩るのが好きになってしまっていた。
「さてさて、お次はどんな子だろな~」
その上、絢はこれまでの戦闘でボスとのみ、本当の命やり取りというものを行い、それが脳内麻薬を大量生成する行為のため、一種の依存症のようなものに陥っていた……が、しかし、この階層のボスは。
「……サル?」
そこにいたのは人ほどの大きさのの一角猿、ここまで超速度の狼や、リッチ、未知の技術で作られた機械兵器や、攻撃をするたびに無限に分裂するスライムと来てからの、ただの一角猿、絢はとてもがっかりしていたのだが……。
なんかすぐに終わりそ……あぶなっ……!!
その時すでに一角猿は目の前に迫ってきていた、その攻撃に絢は無意識に愛刀で防御を行う、後100万分の一秒でも遅れていれば、その攻撃は喉を通り切り裂いていただろう。
その次の瞬間には刀を押し込み距離を取る、互いに警戒を始めたことにより動きが取れなくなる。
舐めてたら……死ぬかな、まだまだお試しだけど、やれることは全部しないと、これは……死ぬ。
その瞬間、絢の頭に集中して魔素が流れる、今回絢は体全体にではなく、脳にのみに魔素を流し脳を保護しながら、負荷をかける、脳を加速することにより、人知を超えた身体能力を出すことが出来、体全体に、魔力を限界まで込めるよりも、圧倒的に安全と、継続力が上昇している、しかし、これで上げられる武力はせいぜい五倍程度、全然足りない、そこで余った魔力を通常の身体強化と魔法の使用に回す……、そのまま暫くの間互いに動けない時間が過ぎる、ふと一角猿の足がずれる、それ音を基から決められていた合図かのように、互いに動き始める、一撃は互いの斬撃で十字を描くように、二撃目は突きで互いの威力を打ち消す、三撃目互いに横薙ぎの一閃、四撃目、五撃目、と切り結んでいく、互いに互角……いや絢の方が少し上手である。
一瞬も気を抜けない、このまま続けば、さすがに脳がもたないかな……もう一つお試しで
その瞬間身体強化に回していた魔素を減らし、体の中に入れる、限界を超えた強化、魔力全てを込めるのでは体の限界を超え、壊れてしまう、そこで、身体強化を入れたうえで、最大限の調和を取る。一歩後ろに間違えれば威力が足りず、前に間違えれば体が壊れる、その綱渡り、絢の脳が大量に脳内麻薬を作り出す、この綱渡りへの高揚感とこの戦いの幸福感、そしてその綱渡りは成功する、絢は一角猿の体を縦に切り裂き、戦いは終了した。
そろそろ、洞窟も息苦しくなってきたと思うので、次回、一気にワープです。




