135話・その程度ですか?
最近新しい作品のイメージがわいてきます……どうしたらいいのでしょうか……。
教室に生徒たちを連れて行って、今日は私の授業だ、私達が使う物は全て魔法が基本となっているため、最初に魔法の勉強をしないといけない……生徒たちを教室に連れて行った教師に、生徒たちに「ある事」をするように伝えてもらった、私はドミシラさんと一緒に、話しながら教室に向かって歩いて行く。
「絢君、本当にするのか?」
「はい大丈夫ですよ」
「しかし、いくら個々は弱いとはいえ、50人ちょっとの物だぞ」
「大丈夫ですよ……私にも、もちろんドミシラさんにも、傷一つつけません!!」
ドミシラさんは、私が教師に伝えさせた「ある事」について、とても心配しているが、一体何を心配しているのか……。
私達が教室への扉を開けると、私達に向かって沢山の魔法が放たれる。
私達に放たれた魔法に対して、教室全体に障壁を張り、私達に傷がつかないように、魔法を相殺、こちらに衝撃が来ないように障壁を張る、水蒸気か何かは分からないが、視界が悪くなったので、ブラックホールを発生させ、その原因だけ消し去り、教壇に立つ、伝えてもらった「ある事」とはまさにこのことで、「本気の魔法を教室に入った私に発動する」と言う事だった。
私は教壇に立ち、一言だけ言い放つ。
「貴方達の魔法に、点数をつけるのなら、全員で1点です……もちろん百点満点ですよ」
私が無傷だからか、私がつけた点数が低かったからか、それとも両方か、生徒たちのざわめきが大きい。
「何か問題がありますか?」
そう聞くと、生徒の一人が手を挙げた。
「どうぞ、自由に発言してください」
「……私達の何が一点だったんですか?」
「逆にあの魔法で高得点が取れる気だったんですか?
……あ、小手調べだったんですか、なら50点くらいならあげてもいいですよ」
何故か怒気の籠った目線が私に集まる、違ったのだろうか……
「先ほど貴方達が放った物は、ただ魔力に任せてほんの少しのイメージを出したものです、威力なんてかけらもない、あの程度なら魔法を使うまでもありません、ただの物理現象で十分です」
そう言って私は蓋をした試験管と、その中に凍結したニトログリセリンを限界まで創造し、少し高めに放り投げ、最高点で218℃まで急加熱……すると、急激に熱されたニトログリセリンは、急激に化学反応を進め、先ほど生徒たちが起こした物よりも強い衝撃を生み出す、天井が高くてよかった教室の中心辺りで発生した爆発は、火の粉こそ降らすものの、何にも傷をつけることなく終了した。
「これと、先ほどの貴方達の魔法、何か違いましたか?」
とても驚いた顔をしているが、この話の本日は此処ではない、私は話を続ける。
「そもそも魔法とは、イメージを現実に持ってくるものです、もちろん少ない魔力では、巨大な想像力によってつくられた、魔法を持ってくることはできません……しかし、先ほどの爆発程度なら、ほんの少しの魔力で発動可能です……では、これが今後の授業の基本ですので、今日中にできるようになってもらいます」
その後、この学園で語り継がれることとなる、地獄の授業が行われたという。
ニトログリセリンってこんな簡単に爆発するんでしょうか……




