119話・次は玄武
今回、絢ちゃんの、超人的描写がありますが、100%魔力のおかげです、現実では決して真似しないようにしてください。
今私はバープと一緒に北の大陸にいる……バープというのは白虎だ、白虎は中国語でパイフーと言った気がしたので、それを少しもじったものを名付けた……そして今いるのは、北の大陸の中でもさらに北にある山脈、その上の方にいる、少し振り向いたときに見える景色は、恐らくほとんどの人間が美しいと思うのだろう、以前唯に見せられた景色によく似ているが、やはり私にはよくわからない……にしても、さっきからバープの動きが遅い、何かあるのだろか……
「バープどうかしたのですか?」
「どうか……って、お前は寒くないのか?」
「……寒さ……で言えば多少はあると思いますが、生命の危機と言うほどの物ではないでしょう……寒いんですか?」
「お前は何を言っているのだ、此処は雪山だぞ、寒いに決まっている、常人なら十分命の危機だ!!」
……今は-8度でしょうか……多少服を着れば十分耐えられる気温だと思うが……寒いなら仕方ない魔法を使おう。
「どうです、少なくとも寒い……と言うほどの物ではなくなったと思いますが」
「あ、ああ、しかし、お前は元から魔法を使っていたのか?
それとも、その服に何か付与を?」
「どちらも違います、この服に何か特別なことはしていませんし、魔法なんて使っていません……しかし、なんであなたは魔法を使わなかったんですか?
苦手な属性でも多少は使えるでしょう?」
「我は土属性以外は全く扱えん、我ら五聖獣は全員そうだ、自身の属性以外はうまく扱えん」
「……貴方達、五聖獣っていうんですね」
「知らなかったのか!?」
「ええ、全く知りませんでした……」
そんな会話をしながら頂上を目指す、目指す理由は簡単、そこに玄武がいる気がするからだ、いるとは言い切れないが、この大陸に来た時に軽く魔力をレーダーのように使ったら、それっぽい反応があった、それだけで、此処に来る理由としては十分だ。
◆◇◆◇△▼△▼
数十分後山頂につく、山頂は雪山ではありえないほど広く平坦になっていて、その中心には、仲間にする前のベフィのような巨大な亀がいた、見た目は、ただ日目なだけで、尻尾は蛇じゃないし、背中には小さい山のようなものを背負っている、これは、玄武と言うより、霊亀の方が近い気がする……しかし、ずっと寝てる、どうしたものか……軽く、魔力を前だけに集中させてみる、バープがこれで怖がっていたから、「これで起きるかな?」と思ったらちゃんと起きてくれた。
「……お主は、白虎か……その者は誰だ、何をしに来た」
「こいつは、今日我の主になったものだ、此処に来た目的は玄武、貴様が欲しいらしいぞ」
「儂を欲するか、その訳は?」
「貴方がどのように戦うのかが知りたいのと、貴方を鍛えたらどうなるのかが知りたいからです」
私がそう言うと何か空気が変わった、さっきまで吹いていた、山を下りる風がぴったりと止んでいる。
「儂を鍛える……だと?」
玄武から相当量の魔力を感じる、それを受けて、私も魔力のセーブを抑えず答える
「はい、私は貴方達を鍛えられると思っていますよ」
そう返事して暫くすると、玄武から出ていた魔力が収まったので、私も魔力を収める。
「……お主は魔王か?」
「そうですね、まだ成りたてですが、他の魔王にも負けてはいないと思いますよ」
「ホホっ、それで、儂を貰うとはどうするのだ?」
「……やっぱり、名づけですね、後二人周るつもりです」
「……と言うと、儂ら二人以外に、誰か五神獣の誰かを手に入れているのか?」
「はい、フェニ……鳳凰を、一応言っておきますが、鳳凰と白虎以外に10人名づけをしてその危険性と対処法は分かっています、あと3人くらいなら、十分大丈夫と判断しての行動です」
「分かっておるよ……ほれ、サッサと名づけをせい」
そうして私は玄武にリェクと名前を付けて、今度は東の大陸に行く、やっぱり、玄武じゃなくて、霊亀の方があっていると私は思う。
リェクと言う名前は霊亀の中国語のリンクェイから持ってきました。




