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世界樹の下で  作者: 瀬織菫李
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6.転生前④

「うーん…と、取り敢えずまず一つ目のお願いいいですか?私、緑の手が欲しいです」


「? 緑の手…ですか?」


 天使様も緑の手の意味はわからないらしい。


「勿論言葉通りじゃありませんよ?緑の手っていうのは、まあ簡単に言うなら植物を育てるのが上手な人の比喩表現ですね」


 テレビとか雑誌とかで憧れだったのだ。部屋にお洒落な観葉植物置いたり、ベランダで家庭菜園したり、イングリッシュガーデン作ったりするのを。


「……私って植物と死ぬ程相性悪いみたいで……」


 始まりは保育園の時。秋に収穫するためにさつまいもの種芋を植えた時だ。スッゴク楽しみにしていたのに、秋に自分の名前のプレートが付いたやつを抜いたら、痩せちゃった種芋しかなくて、小芋が一個も付いていなかった。周りのみんながきゃーきゃー喜んでる中で大泣きしたのを覚えている。


 次が小学校の時。朝顔の種を植えたのに、私のだけ芽が出なかった。ヒヤシンスを植えたら球根が腐った。ヒマワリを飢えたら花が咲く直前に枯れた。


「独り暮らし始めてからサボテンならと思って買ったんですけど、腐りました。水をたくさんあげた訳じゃ無いんですけど。最後の手段て事で、エアプランツも買ったんですけど、何故かすぐに枯れました……」


 空気中の水分だけで水やり不要をうたうエアプランツすらダメだった時は、本気で凹んだものだ。


「ああ、まあそうでしょうね」


「え、何か原因があるんですかっ!?」


 長年の疑問が解ける!と思わず前のめりになると、驚いたのか天使様はグッとのけ反った。


「落ち着いてください。貴女はにはおそらく火の加護が強くあるようですね。植物に強いのが緑の手なら、さしずめ赤の手、というところでしょうか」


「……そんな理由…」


 心当たりはある。私の実家は代々火之迦具土神(カグツチ)を奉る神社で、覚えてないけど小さい頃に、普通なら大やけどになるところがちょこっと水ぶくれになっただけ、という事があったとは聞いていた。


「神様の加護は物凄く大変ありがたいですけど、……なんか違う。新鮮野菜を買ってきても冷蔵庫に入れるまでに萎れちゃうとか絶体違う……」


 文句を言うのは罰当たりなのはわかるけど、加護の恩恵よりも明らかに損害の方が大きいのは困る。


「取り敢えず願いとしては問題無いでしょう。転生にあたって今ある貴女の加護はリセットされるので。緑の加護となると水と土ですね。所謂魔法とかスキルという形で発揮するようになるでしょう」


 そういって天使様は胸ポケットから手帳を取り出して書き込んだ。意外とアナログ……


「いちいち変なところにツッコミ入れないでくれますか。では二つ目をどうぞ」


「あはは、すみません。えと、ですね。二つ目は簡単で、村人お願いします」

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