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白狼  作者: kazuyaX
3/21

第3話 食卓にて

僕達は、お昼を食べるために、山荘の食堂に入った。

そこも、やはりすごく広く、大きなテーブルが真ん中にドンと一つあった。

そこで皆が、食事をするようだ。

そこには、僕ら以外の8人が席についていた。

「恵、あんたたちが最後よ、早く席について」

幸子さんは、いそいそと食事を運びながら言った。

僕達は、言われるがままに、若い眼鏡を掛けたいかにもオタクそうな人の隣に腰を掛けた。

その人は僕達をちらちら見ている。

何だってんだ。

僕も、その人を見た。

すると、その人は、ビクっとしたかと思うと、横の仲間らしい二人(これもオタク系だが)になにやらこそこそと話をし始めた。

気持ちわりーなー。

こんな奴らは相手にしないのが、一番だな。

ふと、ななめ前をみると、すごい綺麗なお姉さんが座っていた。その人も横の人と話をしている。横の人は、少しぽっちゃり系で、かわいらしいという印象を持っている。

ぽっちゃり系の横の人も、多分、綺麗なお姉さんの友達なのだろう

一緒になって、話を聞いている。

その人は、切れ長の目をしている。

背は低いが、少し、きつそうな印象を受ける。

綺麗なお姉さんは正直、この山荘の印象とは似合わないような気がする。

この人も、浜田財閥の謎を解明するために、ここに来たのか?

いろんな人がいるもんだ。


僕は、漠然とそう思いながら

目の前に食事が運ばれてきたので

それを食べた。


恵は、僕の横に座っている。

信二さんは、幸子さんを手伝っているのだろう。

食事を運んでいた。


その女の人3人衆の左横、つまり、僕達の正面には

多分夫婦だと思うのだが

初老の男女が座っていた。

男は、室内なのに帽子をかぶっている。

その横の女の人は、教育がいいのかすごい丁寧に食事をしている。

男が何か、しゃべっても

ええとか、はいとかいっているだけだ。


すると唐突に、その帽子をかけている男が話しかけてきた。

「君達も、浜田家の謎を解きにきたのかい」

僕は

「いえ、ただ単に旅行で来ただけです。横の彼女のおじとおばがここのオーナーをやってまして」

というと

一瞬にしてみんなの目が僕に集まった。

え・・・別に、そんなヘンな事を言ったつもりはないんだけど・・・

すると、斜め前の綺麗なお姉さんが話かけてきた。

「え・・・そうなんですね、じゃあここの謎には興味はないんですか?」

「そういうわけじゃないんですけど」

と僕は言い、恵の方を見た。

恵は、すごい目で僕を睨んでいる。

げ・・・なんだよ!その目は!!

その時、ナイフに僕の顔が反射した。


そこには異様な笑顔を放つ僕が居た。


う・・・ばっちりでれでれしてるじゃねーか!

これを見て恵は僕を睨んだのか・・・。

それにしても自分が見ても気持ち悪い。

そして、僕は、きゅっと顔を引き締め言った。

「お姉さん方は、浜田家の謎を探りに?」

と言うと

お姉さんはちょっと微笑みながら

「ええ、そうよ」

と言った。

大学を出て就職をして、1年半ぐらいの僕とは

やっぱり全然違う。

はああ、綺麗だなあ。

「多分、ここに居る人で、ただ単に旅行だけっていう人はあなた達ぐらいだと思うわ。」

とおねえさんが言った。


そうだったのか。

「でも自然はすごい綺麗だし、近くには、温泉もあるって聞きましたよ。」

僕は言った。

「確かにそうね。車でちょっと行ったところに、いい温泉があるわよ。」

そこで、綺麗なお姉さんは、一息ついた。


「でも・・・」


うん・・・?

でも?

僕は、一瞬不気味な気分になった。


「ここから出れたらね」


・・・?

・・・??

冗談か?


いや違う。

綺麗なお姉さんは本気で言っている。

冗談ならもっとテンポが軽快なはずだ。


「ど・どういうことですか?」

僕は、動揺を隠しながら言った。


そして、横のぽっちゃりした女の人が言った。

「そんなに神妙な顔しなくてもいいわよ」

そういって綺麗なお姉さんを見ながら言った。

「玲夏の言い方が悪かったんだから。」

玲子と呼ばれた綺麗な人は僕を見ながら、肩をすくめ

少し、お茶目な顔をした。


き・・・き・・・きれいだ・・・。

なんてきれいなんだ・・・。

僕は、君と出会うために生まれてきた・・・。

かもしれない・・・。


いかんいかん!!

僕には、恵がいるじゃないか。恵を捨てるわけにはいかん!!


断じていかん!!!


ちらっと恵をみる。


うわーー。

すごい目で僕を見てるよー!!


それ以上見ないで、穴が空きそうだーーー!!


違うんだ。顔は、にやけてても心は恵のものだよ・・・。

って説得力ないか!!


その時、目のきつい女の人が静かに言った。

「出れなくなるって言うのは本当よ。」

その声は、静かだったが、どこか威圧するような感じを受ける。


すると、隣の眼鏡の男が言った。

「通称、陸の孤島というんだよ。けけ・・・」


君は、言い方が気持ち悪いんだよ!!

猫背だし!

猫背は関係ないか!!


そして、目のきつい女の人が静かに言った。

「ここは、浜田財閥の屋敷だったってのは、聞いていると思うけど、実はそれだけじゃなくて

ここは、四方八方がけに囲まれた土地なの。あなたたちが来た時、大きな橋を通ったでしょ。」

僕は、来た時の事を思い出す。

確かに、橋を通っていた。

確かそこから、ずっと一本道がこの館までつづいてたんだっけ・・・。

ここまでは、橋を渡ってからは、約10分ぐらいだったかな。

僕は、こくっとうなづいた。

「実は、ここから、来る道も帰る道もあそこしかないの。」


・・・

・・・

なにーー!!


そんな辺鄙なとこなのか。ここは。


「でも、なんでこんなところに屋敷なんかつくったんだろ」

と僕が言うと

正面の帽子のおじさんが、言った。

「それが一つ目の謎なんだよ」


僕は、そのおじさんを見た。

そのおじさんは、つまみ型の中折れの帽子から目をのぞかせた。


意外と目が鋭い・・・。


今まで、気付かなかったが、その目は、僕がぞくっとするほど

鋭い。

話のせいもあるかな・・・。


そして、話を進める。

「しかも、その橋は、午後5時になると、向こう側に上ってしまうのだ。」


え・・・?


今!


午後5時になると、向こう側に上ってしまうって言った???


そんなの聞いてないよーー!


おじさんは話を進める。

「だから、行き来出来るのは、また、橋が下りてくる朝9時から午後5時までしかないのだ。今は、我々のような謎を追いかける者達の雰囲気を上げるためにそういった趣向を凝らしているのだそうだが、昔は、浜田家当主の一郎が、お手伝いと共に、午後5時になると橋をあげていたそうだ。」


「な・・・なんでそんな事を・・・」

僕が一番疑問に思った事を言った。


「わからないの・・・」


すかさず、綺麗なお姉さんが言った。


うん・・・君はきれいだね・・・。


話に全くかんけーないじゃねーか!


僕は、にやける顔を直しながら玲子さんに言った。

「てことは、お姉さんがさっき言った事はこういう事だって事ですか?」

「玲夏でいいわよ。」

と玲夏さんが言った。


ドキッ・・・。

一瞬心臓がぞくっとするほど、色っぽく聞こえた。


れ・・・れいかさん・・・。


ガツッ


いて!

恵ー!ひじはやめてくれよ!


僕のわき腹に見事に恵のひじが入っている。


違うよ。

僕は恵だけだよ!

って、こんなに自分でも分かるほどにやけてたら

説得力ないか。


もしかして、嫉妬・・・????


そんなに嫉妬しなくてもいいんだよ。

僕は、恵のものだから・・・。


・・・。


・・・。


・・・。


きもい・・・。


「そうよ。だから、ここに閉じ込められるって意味で、さっきは出られないって言ったの」

玲夏さんが言った。

「そういう意味だったのか」

僕は、神妙そうにうなづいた。

だが、そんなに僕自身大した事だとは特に思ってはいなかった。


「そうそう、自己紹介がまだだったな」

唐突に前のおじさんが言った。

「まあこれから1泊一緒に過ごすわけだから、名前ぐらいは、知っといた方がいいだろ」

といい、おじさんは一息つき名前を言った。

「俺の名前は、黒川銀二だ。よろしく。」

それを皮切りになんとなく、自己紹介が始まった。


隣の綺麗なお姉さん3人衆は、

綺麗なおねえさんが

峰岸 玲夏

そして、ぽっちゃりの女の人が

木田 夕子

目のきつい女の人が

城田 加奈


で、僕達の正面のおじさんたち

おじさんの名前は、さっき書いたように

黒川 銀二

横の清楚な女の人が

黒川 妙子

やっぱり夫婦だったのだ。


横の、まあ僕にとってはどうでもいいが

オタク系の奴らの名前が

一番僕に近い眼鏡は

浦井 裕也

真ん中の眼鏡は、

河合 喜一

一番向こうの眼鏡は

平井 太一

と言うらしい


そして僕達も、自己紹介を行った。

自己紹介を行ったことで、少し親しみが湧いたのか

砕けた感じで話が弾んだ。


玲夏さんたち3人衆は、みんな同じ高校の同級生で、年は27歳。

僕よりは、3歳年上にあたる。


ここの浜田家の秘密や、黒川さんの今まで歩んできた人生などを聞いた。


食事の後片付けが終わると、白井さん夫妻と信二さんも入り話が弾んだ。

後4人泊まりに来る予定らしいが、どうやら、今日の夕方4時ごろ到着する予定だそうだ。


そうして、僕達は、浜田家の謎を中心に話を続けていった。


そして、14時半ごろ・・・

皆は、それぞれの仲間とともに

浜田家の謎の探索に、乗り出した・・・。

少し仕事が忙しくて、中々小説がすすみませんでした。多分内容にも少し雑な部分がでてきてるかも知れませんが、今後は、そういうところに気をつけてがんばっていこうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。感想などありましたら、記入して頂ければうれしく思います。

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