第17話 地下室にひとりぼっち
僕は、みんなが外に出て行ったあとに一度部屋を見渡した。
みんなが出ていくと一気に空気が重くなる。
静かになりすぎて、逆に落ち着かない。
僕は、椅子に腰掛け今の状態を整理した。
僕は、恵の誘いで、この山荘にやってきた。
そこでそういえば始めに違和感を覚えたのはナイトの鎧だったな。
ナイトの鎧は結局、中にカメラが入っているとの話しだった。
次に、驚いた事はこの山荘は昔、浜田財閥の別荘だったということだ。
まさかこんな時に、歴史的に有名な浜田財閥の別荘に来るとは夢にも思わなかった。
そしてその謎は未だに、全て解かれていない。
またなぜこの場所に集められたのか。
それは今ではなんとなく分かるような気がする。
ここは、実は日本の国の持ち物で日本の諜報員が作戦を行うために用意された場であると言うこと。
そして、実は今日来たメンバーの眼鏡くん三人衆をのぞいてみんながどこかの国の諜報員であるということ。
もっとも眼鏡くん三人衆については、まだ確認が取れていないだけで、どこかの国のスパイであるという可能性は充分に残されている。
僕は一度上を見て、そして視線をおろした。
テーブルには、コーヒーのカップが無造作に三つほど置かれている。
僕は、なんとなく視線をそちらに向けながら腕組みをした。
そして...
白狼というものの存在だ。
白狼とは一体何者なのか??
みんなの話しでは、今夜ここに来るという話しだが、本当に来るのか。
伝説のスパイと呼ばれていて、二年程前に日本のスパイを罠にはめた。
そして、恵たちは、壊滅的な打撃を受けた。
今日はその白狼を捕まえるために、当時のスパイが作戦を展開しているとの事だが、他のスパイは何を狙っているのか?
そんな事を考えていると事実がわかれば分かるほど新しい謎が生まれてくる。
考えれば考える程、謎の螺旋に巻き込まれていくようだ。
また細かい謎も多くある。
一番、気になっている問題は、僕の部屋から忽然と姿を消した玲夏さんの存在だ。
玲夏さんは僕の部屋に来たあと、すぐに姿を消した。
というよりも僕のほうが途中で記憶をなくしたんだ。
そして、ベッドの上で目覚めると、謎の血痕と引き換えに姿を消した。
一体どういう事なのか?
そして真夜中の、加奈さんの行動だ。
何故あんな奇行に走ったのか・・・。
・・・。
考えても答えが出るとは到底思えない。
細かいおかしな事は色々あるが、今は考えないでおこう。
僕の思考が、このあまりにも現実離れした出来事について行けるとは到底思えなかった。
それから、しばらく考えにふけっていると
不意に地下室の扉が開いた。
僕は、一瞬びくっと体を震わせ慌ててその場を立った。椅子がその反動で後ろに倒れる。
ガタンという音と共に事務椅子が地面に転がった。
僕はあわてて扉の方を見る。
そこには・・・