94匹目 ポテト感覚
か、書かなきゃ・・・(使命感)
移動中に苦手な携帯でチマチマ書いたので話に纏まりがないかも。
今月中は特に忙しいので更新は遅れがちになると思いますのであしからず。
「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりでしょうか?」
長い行列の先頭。いくつかある受付の一番右端のカウンターで俺達の受付をしてくれた金髪碧眼の若いシスターさんが素晴らしい営業スマイルでそう言った。
あれ?俺場所間違えたかな?クエストを受けに来たつもりで飲食店に間違えて並んでいたか?
「回復魔法2つくださ~い!」
俺の困惑をよそにシルフが元気良く注文する。
うん。絶対依頼を受けに来たノリじゃないよね。お買い物に来たノリだよね。
「回復魔法をお2つですね。ご一緒に付加魔法はいかがでしょう?」
ファーストフード店だこれ!?ポテト感覚で新魔法勧められた!
「付加魔法だって。どうするお姉ちゃん?あたしは取得するかは別として一応取得可能スキルのリストにのせておきたいんだけど……」
「……いいんじゃないか?俺も付加魔法まだ取ってないし付き合うよ」
付加魔法とかサモナーっぽいしな。まぁ、ぽいってだけでマジックユーザー系統が使うよりも威力は下がるっぽいけど。
……ぽいぽいうるさいっぽい?せっかく教会に来たっぽいし、宗教っぽいことを言ってみたかったっぽい。……やめようか。
というか、回復魔法は分からんでもないけど、なんで付加魔法まで教会で受けれるのかね?
……考えてみれば、僧侶系の職は回復と補助に特化してそうではあるか。でも補助はそれに特化した職もありそうだな。エンチャンター的な。
……なんか腹黒でメガネかけてそうだな。
「はい。それでは、回復魔法お2つと、付加魔法お2つでよろしいですね?クエストの説明はご必要ですか?」
「お願いしま~す!」
「それではご説明させていただきます。今回お二方に受けていただくクエストは2つになります。1つは聖水の材料となる聖なる湧き水の採取。もう1つは十字架の材料となる聖なる石材の採取です」
「湧き水および石材の採取場所は北エリアの第二層になります。非常に暗い洞窟内になりますので灯りの準備をされた方がよいと思われます」
「湧き水はこちらで支給します瓶がいっぱいになるまで汲んで物をこちらまで持ってきてくださればクエスト達成に。石材は5つ納品でクエスト達成となります。今回は同じクエストをお二方ともが受けられているので合計10個の納品でお二方ともクエスト達成となります」
「以上が今回のクエストの説明となります。何か質問はございますか?」
あ、え?ちょっと待って。すげー無感情に早口で言われたもんだから理解が追いついてない。今呑み込むからちょっと待って!
「ハイハイ!クエストの期限っていつまでですか?」
「期限は特にございません。お好きな時に納品してくだされば報酬と交換いたします」
「ふ~ん。じゃぁ、アタシからは他に質問は無いかなー。お姉ちゃんは?」
「ふぇ?あー、別にいいんじゃないか?……たぶん」
ようは山の第二層に行ってどこかにある聖なる湧き水と聖なる石材を採取してくればいいと。
なんでも聖なるって付ければいいってわけじゃあ無いと思うよ俺。
「……お二方の旅路に神のご加護がありますように」
目を伏せ両手を組んで神への祈りをささげるシスターさんはさっきまでの事務的な雰囲気が消し飛び。修道女という肩書きにふさわしい神々しい雰囲気を纏っている様に見えた……
……まぁ、次の瞬間には「次のお客様はこちらへどうぞ」と、またマニュアル通りみたいなセリフを言っていたので気のせいかもしれんが。
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「う~ん。よりにもよって洞窟エリアか~。あそこ暗いし、狭いし、じめじめしてるし、俯瞰図のマップじゃ道が分からないしキライなんだよねー」
背後の行列の圧迫感に押し出されるように教会から飛び出してきた俺達はとりあえず一息つこうかと近場のカフェのオープンテラスで休んでいた。
向かい合う席に座った俺達は、ちぅーっとストローでアイスコーヒーを飲みつつ2人してふくらはぎをもみもみパタパタする。
ゲーム内だから何時間立ちっぱなしでも足が疲れたりはしないんだけど気分的に。
「きゅい~」
俺達の席の足元に陣取っているボーパル達の飲み物は深皿に入れてもらったミルクだな。
リアルと違って毛が飛んだり足跡が付いたりしないからか、大抵のお店は好意的で助かる。むしろ客寄せになるからまた来て下さいとまで言われてしまった。ボーパル達のミルクもサービスで貰っちゃったし俺としても特に断る理由もないので、また来ようかな。見世物扱いは街にいる間は基本ずっとだしもう慣れたしね。
「~~~!!」
「おう、すまんすまん。今掬うからな~」
ついつい物思いにふけってしまっていた俺の手をティーニャがぺちぺちと叩いて催促をする。
ボーパル達のマネをして、深皿に直接顔を突っ込んでミルクを飲もうとして溺れかけたティーニャには俺がコーヒースプーンでミルクを掬ってやって、そのスプーンからミルクを飲んでいる。
スプーンの裏に手を回してぐいぐいと勢い良く持ち上げて飲むものだから口の周りどころか鼻辺りまで白い立派なおひげが生えてる。
あぁ、もう。ハンカチ、ハンカチ。……あれ?なんかデジャブ。
「メェ~」
アイギスに至ってはびっちゃびっちゃと盛大に溢しながら飲んでるな。あ~あ~。まぁ、ちょっと待てば何事も無かったかのように綺麗な床に戻るけどさ。もうちょっと綺麗に飲めないものかね?ノゾミがひげにミルクが付くのが嫌なのか上品に飲んでるからやって出来ないことはないと思うんだが……
「~~!」ぺちぺち
はいはい。おかわりね。ちょっと待ってね。
「お姉ちゃんばっかりズルい!あたしもティーニャちゃんにミルクあげたい!」
「おいシルフ。本音とセリフが逆になってるぞ。落ち着いてしゃべれ」
「お姉ちゃんばっかりズルい!あたしもティーニャちゃんにミルクあげたい!」
「あ、そっちを言うのね……」
まぁ、いいけどさ。
俺が深皿ごと差し出したコーヒースプーンを受け取ったシルフはにっこにっこにーと、今まで見たこともない様な笑顔でティーニャにミルクをあげてる。
嬉しそうで何より。
「はふぅ。満足したあ。……んで、どうする?カンテラならアタシが持ってるけど」
「おぅ。突然話が戻ったな……。ん~、カンテラは俺も持ってるから行けない事はないけど……流石に今日は疲れたし明日でいいんじゃないか?別に急いでるわけでもないんだろ?」
本当に早く取りたいんだったら俺と一緒に行こうとしないだろうしな。
「そだねー。あたしも流石に疲れちゃった。んじゃ、今日は準備に当てて明日の朝一に出発だね!」
「あー、明日の朝って確か夜だったよな?夜はちと用事があるから行くなら昼間で」
なぞなぞじゃないよ?FWOの内部時間が分かりにくいのが悪い。誰だよこのシステム考えた人は。分かりづらいんだよ。
「えー、お姉ちゃんがわがままだー。まぁ、いいけどね。それじゃあ……明日の午後5時集合って事で。なにかあったらリアルで言ってくれればいいから。じゃーねー」
「おう。おやすみー」
ちゅこっと最後の一滴までコーヒーを飲み干したシルフがピュ~っと効果音が付きそうなほどの速度で飛び出していった。
相変わらず落ち着きの無いやつだな。料金は先払いだから別にいいんだけど飲んだ後のカップは片付けていけよ。
っと思ったらスーっと空気に溶けるように空のカップが消えていった。
ゴミは自動的に処分されるのね。いつも思ってるけども、やっぱり便利な世界だなぁ。
もふもふ!
誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。
艦○レ改は買いません。
どうも評価を見た感じ、あかんコレって感じだったので。
夕○は可愛い。とあるマンガのせいでコンビニでドーナツを見るたびに○立が、ぽむしゃ、ぽむしゃとドーナツを頬張っている姿が脳内再生される件・・・




