87匹目 大人買い
タイトル考えるのが辛くなってきた今日この頃・・・
「アトリエはちゃんと作った物を売りに行っているデスよ?むしろ工房に直接買いに来ているユウの方が変デス」
言われてみれば確かに。
普通薬を買うために薬を作っている工場に行く人は居ないよな。
「あー、もしかして迷惑だったか?」
納品依頼の期日に向けて数をぴったりに調合しているのにふらっとアトリエにやってきて、あの薬持ってない?って聞いてくる客って割と邪魔だよな。
手元には品があるわけだし渡せば好感度が上がるのは分かってるんだが、まとめて依頼を受けて段取りまで決めている時だと予定が狂うのは嫌だし、大抵予定が詰まっているときに限って必要なアイテムを要求されるんだよな。
「そんなことは無いデス!ユウはいっぱい買ってくれるのでエルもフィアも助かってるデス!」
「そうか?じゃあ今日も大人買いさせてもらおうかな」
「ハイ!まいどありデス!」
とりあえずヒールクリームを売っても大丈夫な分全部を買った。幻覚を治す薬もあれば欲しかったんだが、精神系の状態異常の回復薬は作るのが難しいらしくエルでもレシピを知らないらしい。
レシピと材料さえあれば作れるかもとは言っていたがそんなの俺が知っているはずも無いしな。
「んー、っと。今のところ欲しいのはこれぐらいかなぁ。あ、月光草は近いうちに摘んでくるからそしたらMP回復薬の調合をお願いね」
「りょーかいデス!幻覚を治す薬についても、もうちょっと調べてみるデス!」
「そっちは暇があったらでいいよ?あって無駄になることも無いと思うけど一番必要なのは今日から10日前後だし」
必要なものが一番必要な時に無いっていうのもあるあるだよな。
最強武器を作成したときには、もうそんなものが必要ないぐらい強くなっているとか。
全トラップ無効の指輪を作成したときには、もう自力でトラップぐらいなんとか出来るようになっているとか。
毒消し丸を作成するのにポイズンスネークを倒す必要があるとか。
「分かったデス。でも新しいレシピを考えるのはエルの趣味みたいなものデスから気にしなくてもいいデス!まずは幻覚の効果がある素材を探すところから始めるデス!」
「そうかい。まぁ、気持ちは分からんでも無いけどな。ものづくりは作るときも楽しいけど、何を作ろうか?どうやって作ろうか?材料は?道具は?って考えるのも楽しいよなー」
素材を集めて武器とか爆弾とかを作る系のゲームは好きだな。ハクスラものとかも好きだけど……セクハラとは語感が似ているだけで全く意味が違うので注意。
後は牧場経営系のゲームも好きだな。牧場に動物が溢れて処理が重くなるぐらい好き。
1回友達にヒツジがさほど重要では無い村のポータブル版を貸してもらった事があったんだが、木が一本生えているだけの牧場に毎晩野兎やら野犬やらが遊びに来て作物と家畜を殲滅していく超ハードモード状態で渡されたのを、これが普通なんだろうと思い込んで3日で図鑑コンプして返して驚かれたぐらい好き。マーモットとアンゴラウサギがかわいくて増やしまくったなぁ。
「そう!そうなのデス!エルが、次は何を作るデスかな~って、考えてるデスと、フィアが、……食事中は食べる事に集中してください。って言うのデス!あの時間が楽しいのに、フィアにはそれが分からんのデスよ!」
「いや、食事中は食べる事に集中しろよ……」
フィアちゃんがわざわざ口に出して注意したぐらいだから考え事をしながらご飯をたべてぼろぼろと零していたんじゃないか?あるいはニマニマと半笑いになっていたとか。
……年頃の女の子としてどうかと思うけど、エルならどっちもありえそうだから困る。
「……何か失礼な事を考えてないデスか?」
「いや、別に。気のせいじゃないか?」
フィアもそうだけどこの姉妹は読心術スキルでも持っているんだろうか。それとも女の勘とか?
何一つ論理的根拠が無いのに何故か高い的中率を誇る女の勘。言動がアレだがエルもやっぱり女の子だったんだな。
……ウソです、冗談です。だから睨まないでください。
「はぁ。まあ、いいデス。ユウは……このアトリエで働く気は無いデスか?」
「は?アトリエで働くって……錬金術士になるってことか?」
ボーパル達と別れるのはちょっと……
「別に無理してサモナーをやめる必要は無いデス!もちろん錬金術士になった方が錬金術の成功率も効果も上がるデスが……」
「そうか……んー、やっぱりやめておくよ。錬金術は興味があるけど、今はボーパル達と一緒に冒険するのが一番楽しいからな」
「きゅい?」
フィアちゃんが居ないから膝の上に乗せられることもなく、アイギスに寄りかかるように寝ていたボーパルをなでなでする。
うん。もふもふで気持ちいい。
「やっぱりそうデスか……分かったデス!今言ったことは忘れて欲しいデス!あ、でも、錬金術を教えて欲しくなったらいつでもウェルカム、デス!エルが手取り足取り教えてあげるデス!」
「お、おう。ありがとうな。そのうち暇が出来たら教えてもらうよ」
「ハイ!デス!」
正直エルに教えられても何も伝わらない気がするんだが……まぁ、気持ちだけ受け取っておくことにしよう。うん。
「にしても、急にどうしたんだ?いきなりアトリエで働かないかーなんて言われてびっくりしたぞ」
「あー、それはデスねー、うー……え、エルも、もっとボーパル達と一緒に居たかったのデス!えーと……ボーパルちゃんと、ミズキちゃんと、アイギスちゃんと、ティーニャちゃんと、ノゾミちゃん……デスよね?エルの知らない間にどんどん増えてるのに、まだちゃんと紹介されて無いデス!」
あれ?そうだったっけ?
「わるいわるい。完全に忘れてた……ん?じゃあ何でエルは皆の名前を知っているんだ?ノゾミの名前とか俺エルの前で呼んだことあったっけ?」
ん?ああ、いや。鑑定したのか。初めて会った人でも人目で名前が分かる素晴らしいシステムだよな。特に俺なんか人の名前を覚えるのがほんと苦手だから助かるわー。
……覚えるのが大変なほど知り合いもいないけどさ。
「それはフィアが教えてくれたのデス!」
「フィアちゃんが?」
「そうデス!いっつも本ばっかり読んでたフィアがユウと出会ってからユウとボーパル達の話ばっかりしてるデス!」
マジで?フィアちゃんが俺の話を?
……どんな話をしていたのか聞いてみたいような、やっぱり怖いような……
まぁフィアちゃんは陰口とか言わないとは思うけども、女装趣味の変態とか言われてたら立ち直れないかも。変態紳士と同じ扱いは生理的にムリ!!
「さっきのユウがアトリエで働く話も、もともとはフィアとしていたのデ……あっ、今の無し!無しデス!!」
「へ?」
マジか。俺がアトリエで働く話は既にフィアちゃんの許可まで取ってあったのか。てっきりエルの思いつきだとばっかり……
まぁ、だとしても今はアトリエで働く気はないから何も変わらないけどな。
「さて、と。夜も遅いし俺達はそろそろお暇させてもらおうかね。エルもあんまり夜更かしするなよー。肌に悪い……ってゲーム内じゃ問題ないのか。体力の回復も寝てようが起きてようが一律だし……あれ?寝るメリット少なくね?」
「……言い切ってないからセーフデス……無しって言ったからセーフデス……ユウが気づいてないからセーフデス……。ヨシ!大丈夫デス!」
「……大丈夫ならいいや。それじゃ、また明日」
「エルも眠いので今日はもうアトリエを閉めるデス!また明日デス!」
眠いから寝る。それがあったか。
んー、アイギス達のMP回復はまだかかりそうなんだよなー。とりあえずフェアリーガーデンまで行ってから遅めのランチでも食べにログアウトしようかね。
……深夜にランチを食べるってのも変な話だけどな。タクの書いた英文の日本語訳みたいだな。
もふもふ!
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カラオケ行ってきましたー
「インモ○リスト」と「地下室~黄昏アンバ○ンス~」と「禁じら○た遊び」を歌ってきましたー
・・・何故だろう、そこはかとなく犯罪臭がする・・・
竜の女の子が可愛いアニメと、生徒会室で駄弁るだけのアニメと、動くお人形が可愛いアニメの歌なのに・・・




