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70匹目 麻痺の魔眼の効果

ノゾミのクラスチェンジ先どうしようかな。

歌って戦うネコだから・・・シンフォギニャとか?

 

 麻痺したボーパルが荒れ狂うイノシシの足元で無防備に転がっている。

 このままじゃボーパルが踏み殺される!


「俺がボーパルを回収する!アイギスはそのまま動けるイノシシを押さえててくれ。ミズキとティーニャは援護を!」


「メェエエ!」

「~~!!」

「ホ、ホー……」


 元気に返事をしたアイギスとティーニャと違いミズキが歯切れの悪い返事を返してきた。


「ミズキ?」


「ホ~」


 ミズキの方を振り返り確認するもミズキは困ったように鳴きながらバッサバッサと羽ばたくばかりだ。風の刃を出すわけでもなくただバッサバッサと……。


「おいまさか……魔力切れか!?」


「ホー!」


 ウソだろ!?今日ミズキは殆ど魔法を使って無いんだぞ!?麻痺の魔眼効率悪すぎんだろ!

 ボーパルと違って魔力の多いミズキは1回使い切っちゃったら回復にすごい時間がかかるっていうのにそれを使い切るとか……こりゃ魔力が上がるまでへたには使えないな。というか、いざって時には魔力が足りなくて使えないだろうな。くそう。


「きゅぃ……きゅぃ……」


「およ?お帰りボーパル」


「きゅぃ~」


 とか考えている間にボーパルが自力で歩いて俺達のところにまで戻ってきた。

 まだ麻痺は効いているようで、動きにくそうではあるが動けないわけでは無いらしい。


 ふむ。麻痺の効果は全体的な行動の阻害って感じか。若干滑舌も悪くなっているような気もするから舌も痺れてるのかな?だとしたら詠唱も出来なくはないだろうけどしにくいだろうな。

 地味~に嫌な効果だな麻痺。体中が長時間正座した後の足みたいな状態になっているんだろうか……。


 どうしよう。無性にツンツンしたくなってきた。


「きゅい!?」


 ハッ!と何かの気配を察知したボーパルがピュ~と逃げ出してしまった。

 ちっ、しゃーない。イノシシで我慢しよう。


 ちなみにイノシシだが残りはマヒしている2体だけだったりする。アイギスが頑張って押さえている所をティーニャが背後から魔法を一方的にバシバシ当てて倒してた。

 流石はフェアリーガーデンの泉で遊びと称して精霊ちゃんと地形が変わるレベルの戦闘を日常的に繰り広げていたフェアリーの1匹だけはあって魔法の扱いは上手いんだよね。マネしようとは思わないけど。


 さて、これで残ったのは2体得意の突進が出来ないイノシシなんて恐るるに足らず。サクッと1体を囲んで殴って(リンチして)残りは1体。

 麻痺で痺れる足をプルプルさせながら立ち上がり「くっ、殺せ!」って目で俺を睨んでくるがそう簡単には終らせない。お楽しみはこれからだぜ~?


「……つんつん」

「!?ブヒュ、ブヒィィイ!?」


 ボーパルとは違い重たい体を力の入りにくい細い足で支えなければならずプルプルしていた前足を杖の石突きの部分でつんつんする。

 思わぬ刺激に足の震えがプルプルからガクガクに変わったがそれでも膝はつかない。

 これだけが最後の誇りだとばかりに目に涙を浮かべながらも気丈な瞳で足をつんつんし続ける俺を睨んでいる。


「ほ~う。まだそんな反抗的な目をする余裕があったのか。クックック、さ~て、いつまで持つかな?ほ~れほれ。体は正直だぞ?」


 あれ?何か目的を見失っている感が……まぁ楽しいからいっか!


「ブ……ブヒ、ブヒィ。ブ!?ブヒィーー!!」


「~~♪」


 当然こんなおいしい状況をイタズラ大好き妖精(ティーニャ)が見逃す筈も無く、俺とは反対側のイノシシからは死角となる後ろ足を、そのちっこいおててでツボを刺激するようにうりうりと押して回っている。


 どこを触られるのか分からない刺激に、超高速テンプシーロールの様に上半身をブレさせながらも、イノシシは悲鳴を噛み殺しながら決して膝をつこうとしない。


 うん。何やってるんだろうね俺。飽きて正気に戻っちゃった。

 ちなみにボーパルは自分がつんつんされているわけでも無いのにガクガクと体を震わせていて、ミズキは瞑想して魔力の回復に努めている。アイギスはマヒしていないイノシシが全滅した時点でお仕事終了とばかりに休憩に入っているしノゾミはそもそも戦いに参加できないので木の上で優雅にお昼寝中だ。

 ……うん。俺ってホント何やってんだろう……


「ブ、ブヒィ。ブヒィー。ブゥ?……ブヒィーー!!」


「……ん?うお!?麻痺が解けた!助けてボーパルゥゥゥゥゥゥゥゥウ!!」


「きゅぃい~……きゅい!!」


 イノシシと時を同じくして麻痺が解けたボーパルに、尻をど突かれながら助けを求めると、はぁ~やれやれと言う様に肩を竦められた後イノシシを軽く仕留めてくれた。


 うぅ。ごめんよイノシシ君。キミに恨みは無かったんだが好奇心が抑えられなかったんだ。せめて安らかに眠ってくれ。パン、パン。


 ……あ、上肉出た。ラッキー。


 -------------------------------------


 《召喚モンスター:ノゾミがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》

 《召喚モンスター:ノゾミがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》

 《召喚モンスター:ノゾミがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》


 ノゾミ 野良猫

  Lv2 → 5

  体力8  → 10

  筋力14 

  敏捷14 → 15

  器用14

  魔力4

  精神5


 スキル

 隠蔽 気配察知 夜目 登攀


 ……ん?あー、木々が多くて分かりにくいけど空が赤くなってきたな。そろそろヘビが湧き出す時間か。

 ノゾミどうしようかな。今まではトレントじゃない木の上に避難してもらってたけどヘビは普通に木の上に居るからなー。しかも策敵に引っ掛かりにくいし。


 んー、明日も休みなんだし今日はここらでやめとこうかな。

 明日の予定は、っと。たぶん明日になっても山の混み具合は変わらないんだろうな。むしろ夏休み組が増えるだろうから人口密度があれよりも上がってるかも。


 となればやっぱり基本は森でレベル上げ。明け方と夕方を狙って砂漠にいっ……て……ふう、いんを……


「あーーーーーー!!」

「きゅい!?」


 やっべ!砂漠に封印に行こうと思ってて、かんっぺきに忘れてた!今からでも間に合うか!?否!間に合わせる!!


「ボーパル!ミズキ!砂漠に急ぐぞ!アイギスは一旦帰れ!ティーニャとノゾミは抱えていくからこっちに……」


「「「「「シャー!!」」」」」


「だぁあああああああ!!うっせえ!!」


 待っててくれよまだ見ぬ仲間(モンスター)達!今すぐ行くからな!!

もふもふ!

誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。


ノゾミのクラスチェンジ先は

モリネコ

ヤマネコ

ウミネコ

スナネコ

の中からクラスチェンジした場所で決まるっていうのもおもしろいかも。こう・・・イー○イてきな?


・・・あれ?なぜか鳴いただけで惨劇が起こる鳥の名前が含まれているような気が・・・気のせいかな?

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