66匹目 第一回闘技大会表彰式
※注意※
ボーパルVSライガ戦があまりにもあんまりだ。という感想が多かったのでまるっと書き換えましたので目を通してやってください。変態がかっこいいです。変態のくせに。
風船さんはリストラされたんや・・・
『え~、コホン。これより第一回闘技大会表彰式を始めるぞ!!』
『始めるよ~』
「「「うおおおおおおお!!」」」
今まで映像でしか出ていなかったテトとメトがアバターでFWOに入ってきてステージに立って表彰式の開催を宣言している。同じステージ上には闘技大会本選の出場者が並んでいる。勿論大健闘だったボーパルとシルフも並んでいる。後タク。
『順位の発表の前に報酬の受け取りシステムを説明しておくぜ』
『後回しにしたらまた忘れちゃうしね~。テトいつもそれで部下に怒られてるしね~』
『いやそれはメトも同じだろうに……はぁ、まぁいい。今回の闘技大会の報酬は選択式にしようと思っている』
『私達で勝手に用意しちゃったら、いらない物が当たっちゃうかもしれないからね~。折角勝ったのにそれじゃあ嫌でしょう?だから報酬はリストの中から自分で選んだものをあげるね』
『順位が上がる毎に選べる報酬の種類が増えるからな。だが、下位の順位の報酬を選んでももらえる報酬の数は1つだけだから注意してくれ』
『クーリングオフは出来ないからね~期限は無いからちゃんと考えて選ぶんだよ~。あ、ボ-パルちゃんはご主人様に選んでもらってね~』
『きゅい!』
『さて!それじゃあ順位の発表だ!第一回闘技大会優勝者は……裸イガ選手だ!!』
『オメデトー』
『有難うございます。私には勿体無い名誉でございます』
『……うん。まぁいい。ライガ選手には報酬以外に俺とメトから特別にプレゼントがあるぜ』
『こんな事は滅多にないから喜んでね~』
『はぁ……特別にプレゼント……ですか』
『おう。俺からはスキル”チェンジアーマー”の使用禁止を』
『私からは公式大会の出禁をプレゼントするよー』
『は……ハァ!?そ、そんな殺生な……!!』
『大丈夫。脳波を記録しておいたからアバターを変えてもこのプレゼントは有効だぜ♪』
『FWO自体に出禁にしなかっただけ感謝してよね♪あ、次やったら垢BANだからね♪』
わー、二人共いい笑顔だなー。
『分りました……次からはバレない様にやることにします』
『『やるなっつってんだよ!!』』
あ、あはははは。まぁそんなイレギュラーはライガさんだけで後は恙なく順位発表が進んでいく。準優勝はヒメさんで、3位がボーパル。4位がレイさんで後は纏めて8位と16位だな。
『それでは!これにて第一回闘技大会の終了を宣言するぜ!!』
『するよ~』
順位の発表も終わり。いよいよテトとメトが長かった闘技大会の終了を宣言……した瞬間空が一瞬で暗くなったぞ!?
「ホー?」
「メエ!」
「~~!」
今日は一日中昼って話だったのに突然夜になったように真っ暗になってしまった。あるいは闘技大会の終了を宣言したから時間が元に戻ったのかとも思ったけど空に渦巻く黒雲を見る限りそう言う訳でも無さそうだな。
『ア、アレハナンナンダー(棒)』
『ナニカ、オリテクルヨー(棒)』
うん。あの二人の反応を見る限りこれは予定通りのイベントみたいだな。それならひとまず安心だな。
と思っていると渦巻く黒雲の中心。台風の目のような所が小さく黒雲がどき、地上へと光を差し込んだ。
地上へと降る光の中ゆっくりと沈むように何かが降りてくる。
最初はそれが何か分らなかった。だがドンドン近づいてくるうちにそれが人の形をしているのが分った。それだけじゃない。その人影は長い金髪の小さな女の子だったのだが、何より異質なのはその背中。その姿を見た瞬間。俺は、否俺達は知らず知らずの内に声を漏らしていた。
「黒いコウモリの翼……あの子、悪m」
「「「「「「「幼女キターーー(゜∀゜)ーーーー!!!!!」」」」」」」
「うっせぇ!!!」
どうやら連帯感を感じていたのは俺だけだったらしい。むしろ俺だけ皆の輪から外れていたらしい。
「人間共よ!よく聞け!私は魔を統べる者!魔人である!!今日は貴様ら下等生物共に宣戦布告に来た!」
金髪幼女魔人(仮)ちゃんが街の上空に浮遊してちっちゃな手足を精一杯大きく振ってなにか演説をしてる。声は不思議と耳元で喋られている様に明確に聞こえるのだが如何せん体が小さい上に遠いので見えにくいし、何より……。
「ああ!!幼女の!幼女の声が俺の直ぐ耳元で!はぁはぁ……」
「くそう!なんでだ!なんでスカートの中身が黒塗りなんだ!!!!でも、真っ白なふとももが……ゴクリ」
「魔人ちゃん俺だ!!踏んでくれ!!」
おまえらがうるさすぎて話に集中できない。
「私達は今戦争の準備を進めている!こちらの準備が整い次第この人間の巣に総攻撃をかける!それまでせいぜい残された短い命を楽しむんだな!ハーッハッハッハー!」
何か言うだけ言って帰っていったけど何なのあれ?わざわざ攻撃に行くからね?って教えてくれに来たの?殆どのプレイヤーが揃ってるこのタイミングに?あ、空晴れた。
『ハイ!というわけで……』
『第二回大型イベントはモンスターの大侵攻に決まりましたー。パチパチー』
わーお。身も蓋も無い。
『えー、詳しいイベントの日時はまた後日、FWOのホームページに載せるから各自見ておけよ!』
『アップデート情報も載せるからね~新スキルの解放情報とかもあるからちゃんと見るんだよ~』
「「「うおおおおおおお!!」」」
新スキルと聞いて始まりの街全体がまた沸き立つ。うん、この気持ちは俺にも分るな。どんなスキルが追加になるんだろうか。多分回復魔法はあると思うんだが……
「ま、待てよ……?せ、戦闘で……幼女魔人様と戦うなら……ば、場合によっては服が破けたりとかも……?」
「俺、今日から剣使うわ」
「俺も。何でハンマーなんか持ってるんだろう。俺のマイソウルウェポンは産まれたときから。むしろ産まれる前から剣だと決まっているのに」
「まぁ、待てよお前ら……ここでムチを持っていけば、戦場でうっかり落として幼女魔人様にうっかり拾われたら、俺達が幼女魔人様にムチで打って貰えるんだぜ?」
「「「「「お前天才か!!」」」」」」
どうしよう、アップデート発表よりも明らかに声を合わせている人が多いのに一ミリたりとも共感できない。てか、いい加減黙れよお前ら。
『それじゃあ、俺達はこれでお別れだ!』
『今日はとっても楽しかったよー!皆も楽しかった?』
ああ。色々と疲れたけど楽しかったよ。まぁ俺は応援しかしてないけど。そしてボーパルが明らかにウサギ辞めてたな。まぁそれは今更か。
『また次のイベントで会おうぜ!じゃーな!!』
『またね~!!』
それだけ言うとぶんぶんといつまでも手を振りながらもテトとメトがログアウトしていく。ずっと喋りっぱなしで喧しかった二人の声が聞こえなくなるとやっと、闘技大会が終わったんだなっていう実感が湧いてきた。
ふ、俺は参加してないのに俺が寂しい気持ちになるってのも変な話しだけどな。
「きゅい~~~~~!!」
「おねえちゃ~ん!!」
「お~い!ユウ!!」
闘技大会のステージを降りたボーパル達がミズキを目印に俺のところへとやってくる。
これからレン君の家に料理を持ち込んで打ち上げの予定だからな。
……どうやら俺の長い闘技大会はもうちょっとだけ続くみたいだな。
もふもふ!
誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。
いや~、なんとか今年中に闘技大会終了のノルマを達成出来ましたね。ここ数日のブーストがやばかった。そして評価の伸びもやばかった。ありがたい限りです。
次のストーリーへの複線?も張ったところで次回は人物紹介でも書こうと思います。テトメトも忘れてるキャラとかいそうですし。ほら・・・タクの仲間の・・・名前忘れたけどタンクの人とか。
闘技大会は個人戦だったけどモンスター大量発生イベントはチーム戦ですからね。出番もあるかもしれません。ボーパルとシルフと変態で全ての敵を駆逐するかもしれません。駆逐系ウサギです。
駆逐艦みたいでかわいいな。
ウサギ型駆逐艦四番艦の「ボーパル」だぴょん。
・・・駆逐艦がかわいいって文字だけ見るとすごい違和感が・・・




