54匹目 ボーパルのクラスチェンジ②
前回珍しくアイギスが活躍にたのに感想欄が全部ボーパルに食われてて涙
防御特化は雑魚戦じゃ活躍しづらいんだよなー。パーティには必要なんだけど。
《召喚モンスター:ボーパルがクラスチェンジ条件を満たしました。クラスチェンジ先を選択してください》
《クラスチェンジ候補:マーダーラビット
いやしウサギ》
《マーダーラビット
数え切れない程の生命を殺し、殺意の波動に目覚めたウサギ。
速度と攻撃力が大幅に上昇し、体が夜闇の如く漆黒に、瞳が鮮血の如く真紅になった。
また、クリティカル時に極低確率で即死攻撃が発動する。
主に地上で活動し、主な攻撃手段は蹴り等》
《いやしウサギ
数え切れない程の生命を癒し、癒しの波動に目覚めたウサギ。
回復魔法を習得し、味方を癒すことを得意とする。
主に地上で活動し、主な攻撃手段は蹴り等、主な補助手段は回復魔法等》
「きゅい?」
まぁまて。落ち着いて考えよう。
まず、マーダーラビット。
純粋な強化だな。速さと攻撃力が上がる。だが体が真っ黒になって、目が真っ赤になる。目は今も変わらないけど。
つぎに、いやしウサギ。
念願の回復魔法を覚えるな。クリームじゃ戦闘中の回復は厳しいからありがたいっちゃ、ありがたいけど別に今のままでも困ってないし。それにボーパルは今まで魔力にパラメーター振ったことないから4しかない。だが、見た目はそれほど変わらないかわいいままなのだろう。
……なら、迷う余地はないじゃないか。
ボーパル 蹴りウサギ → いやしウサギ
Lv20
体力 10
筋力 28
敏捷 28
器用 12 → 14
魔力 4 → 9
精神 7 → 10
スキル
索敵 気配察知 跳躍 ダッシュ 蹴り 溜め蹴り 立体機動 空歩 回避 回復魔法(NEW)
もともとボーパルが一回の連撃でMP切れになるのは問題だったから魔力は上げないと、と考えていたから丁度いい。ボーパルはいやしウサギにクラスチェンジだな。別に回復魔法覚えたからって前に出たらダメなわけじゃないし。にしてもメッチャステータス上がったな。
「きゅい!」
いやしウサギにクラスチェンジしたボーパルは予想どおり見た目は殆ど変わっていない。ラブリーなままだ。
ただちょっと、光の角度によっては体が銀色っぽく光る時があるな。
なんというかゴールデンレトリバーの金色要素と似たような感じと言えば伝わるだろうか?殆ど純白だけど言われてみれば銀に見えなくもない部分もあるな。って感じ。
なんにせよ体が銀色に輝いて神々しさが増したボーパルはかわいい。ってことでおk。
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「ふぅ……」
ボーパルをこねくり回すことに満足してついついため息が漏れた。
さて、これからの予定だが、とりあえず街に帰ろう。
リアさんに肉を。フィアちゃんに薬草と毒袋を。レン君に木材を渡したいのもそうだが。何よりも、もう魔力がすっからかんだからな。後半とか杖と蹴りで戦っていたしミズキも久しぶりに降下アタックしてたしティーニャは寝てたし。ボーパルも普通の蹴りばっかりだったし。アイギスはいつもどおりだったけど。
アイギスも硬化以外のアクティブスキル覚えたほうがいいと思うよ俺。
それはさておき。無いとは思うが闘技大会までに魔力が全回復しなかったり、うっかりエリアボスのところに迷い込んで死んで闘技大会に参加できなかったりしないように今日はもうおとなしくしていようと思う。
まぁうっかりエリアボス戦に迷い込んでちゃっかりエリアボスを倒しちゃうような奴は流石にいないとは思うけどねー。HAHAHA。
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「リアさんこんばんわー」
「~~!」
というわけで特に何事も無く街に到着。
つったか、駆け足でリアさんの屋台へ向かった。最近はもう飽きたのか俺が外と同じ格好をしていても視線を向けられることはあっても声をかけられたり道を塞がれたりすることは無くなってよかった。
気が急いでる今それをやられたらボーパルの後ろ足が火を吹くところだった。HPは減らないが衝撃は通るからな。きっといい景色が見れることだろう。
「あら、こんばんは。丁度今ユウ君の話をしていた所だったのよ」
いつもどおり穏やかに微笑むリアさんの言葉に軽く首を傾げる。話をしていたって誰とだろう?言っちゃなんだが俺FWO内での交友関係メッチャ狭いんだが。一方的に俺を知っている人は多いけど。
「……ねえ、ユウ君?……ボクは言ったよね?なるべく早く持ってきてって。何回も言ったよね?それでキミも近いうちに持ってくるって約束したよね……?一体いつ持ってくるつもりなんだよーーー!!」
「お、おう」
リアさんの屋台の影に隠れていてバッと俺に飛びついたかとおもうと、マンガみたいに涙をダバー!と流しているのはレン君だ。
ご、ごめんよ。フェアリーガーデンに行ったりストーンゴーレム倒しに行ったりしている間にそこらへんの約束がスッポーンと抜けちゃって結局闘技大会前夜にまで遅れちゃったぜ。てへぺろ。
「ボク待ってたんだからね?まだかなーまだかなーって。あ、今日はユウ君ログインしてるなー。それなら今日持ってきてくれるかなー。ってウズウズしながら待ってたんだからね!」
「ご、ごめん。今から行こうと思ってたんだけど……」
「おっそーい!!」
うん。それについては反論できない。
「頂戴」
「え?」
「もう待てない。待たない。待つつもりも無い。今頂戴。直ぐ頂戴。ハリー!ハリー!ハリーーー!!」
道の真ん中で世界一有名な魔法使いの名前を叫びつつ嫌がらせのように交易申請を俺に送りまくってくるレン君はどう見ても駄々っ子にしか見えないな。
「分かった。分かった。今渡すから。ちょっと待てって」
俺はストレージにあるトレントの木材をドンドン交易ウィンドウに移動させていく。数が多いせいでなかなか作業が終らない。全部選択ボタンとか無いのか?
「分かればいいんだよ。分かれば。さあおいで!ドンドンおいで!どん、ど……ん…………」
レン君の声が次第に小さくなっていき反対に開いている口は大きくなっていく。みっともないぞ?
「うし。これで全部だな。いやー、我ながらよく狩ったものだな」
改めてみると壮観だな。やっぱり桁が一つ上がると一気に数が増えたような気になる。98円商法は偉大だな。
「ねぇ……ユウ君……?」
「なんだいレン君?」
「キミは……船でも作るつもりなの?一体どうしたらこの資材不足の時期に百本単位で木材が入手出来るのかボクにはさっぱり分からないんだけど……」
「いや、普通に森を走り回って手にいれたんだが……。でも、船いいな。ちょうどどうやって海を進もうか考えていたところだったし」
と言った瞬間レン君の目がキュピーン!と光った気がした。
あ、ヤバイ。失言だったかも。
「クライアントの依頼ならしょうがないにゃあ。今すぐに知り合いに声をかけて船作りに入るよ。な~に他の人も見たことが無い森の第二層の素材なんでしょ?直ぐに人は集まると思うから。大船に乗ったつもりで待っててよ。船だけにね!じゃっ!」
「あ、ちょ」
なにやら高速で捲くし立てながら支払いを終えたレン君がボーパルに匹敵するほどの高速で走りさって行った。
森の第二層って言ってたけど。エリアボスを倒した先のエリアをそう言ってるのかな?始まりの街を中心に円形にエリアが広がっていってるから、上から見たら確かにバームクーヘンの層みたいにも見えるしな。うん。ギャグにはツッコまんぞ。
「あ、そうだ。リアさんにもお土産とお願いがあるんです」
「う、次はこっちに来るのね……。いいわ。覚悟は出来てるから、どこからでもかかってきなさい!」
……どうして、リアさんはお土産をあげるって言っただけなのに強敵に立ち向かうみたいに覚悟を決めているのだろうか?
もふもふ!
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クリスマスの夜にふとダントラ2をやりたくなってリゼをクラウンにするまでやり込んでしまった。
古いゲームを急にやりたくなる時ってありますよね。
正直ダントラ2は神ゲーだと思う。テトメトの周りにはやってる人が居ないのでだれも共感してくれないけど・・・
後、小倉ユイちゃんに「しねぇ♪」って言われたい。




