42匹目 フェアリー召喚
《スキル:杖がレベルアップしました》
《召喚モンスター:ボーパルがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》
《召喚モンスター:ミズキがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》
ボーパル 蹴りウサギ
Lv14 → 15
体力 10
筋力 22 → 23
敏捷 22 → 23
器用 12
魔力 4
精神 7
スキル
索敵 気配察知 跳躍 ダッシュ 蹴り 溜め蹴り 立体機動 空歩(NEW)
ミズキ マジカルオウル
Lv14 → 15
体力 12
筋力 11
敏捷 18 → 19
器用 10
魔力 16 → 17
精神 10
スキル
飛行 奇襲 索敵 夜目 高速飛行 風魔法 高速詠唱(NEW)
「~~!!~~!!」
「~?~~!~!!」
「~~!!」
「~~!~~♪」
フェアリーイーターをツンツンして本当に倒したのかを確認していたフェアリーが倒したのを確信したのか積み重なるフェアリーイーターの上を旋回しつつ何事か叫ぶと、どこに隠れていたのか沢山のフェアリー達が様子を見に来てそのまま踊る様に空をクルクル回って遊んでる。
普段ならボーパル達と一緒に、空を舞うフェアリー達を目で追おうとして花畑にひっくりかえっている所だが、今の俺はそれよりも考えなきゃならない事がある。
俺はチラと積み重なっているフェアリーイーターに目を向けた。
どうみてもイベントモンスターなんだよなあ。普通のモンスターなら問答無用で封印するんだがここでしか出ないならレアアイテム狙いで解体するのもいいんだが……。もう出ないなら逆に封印するのも……。
うーん。6体いるんだし1体封印してみて考えるか。
封印した結果。封印率20%になった。
……うん。このまま封印率20%のページを取っておいてもモヤモヤするから5体封印して1体解体しよう。
1体封印した時点でこうなる定めだったとか言っちゃいけない。
《フェアリーイーターの封印率が100%になりました》
《フェアリーイーターが封印完了しました》
《スキル:召喚魔法がレベルアップしました》
ちなみにフェアリーイーターは何も落とさなかった。
何も落とさんのかい!俺の悩んだ時間は一体……。
「~~~?」
「ん?どうした?」
舞い踊って喜びを体全体で表しているフェアリーの群の中から一匹のフェアリーが俺の手元に飛んでくると封印のために取り出していた封魔の本を覗き込んでくる。
……正直これだけ沢山いるフェアリー達の見分けなんてつかないけど、このフェアリーは俺達と一緒に来たフェアリーだと思う。たぶん。きっと。根拠はないけど。
「この本が気になるのか?これは封魔の本だな。俺はサモナーだからなこの本にモンスターを封印して。封印完了したモンスターが仲間になるんだ。ほら、さっき倒したフェアリーイーターのページもあるぞ」
「~~!!」
フェアリーイーターのページを見せるとひゃ~!><って感じで両手を突き出して俺に抱きついてきてそのままポコポコと俺の胸を叩いてくる。
はっはっはー。からかいがいのある奴だなー。
「ん。それじゃあ移動するか。どこか俺達を連れて行きたい所があったんじゃないのか?……フェアリー?」
「~~~……!」
「ちょ!おい!」
俺の胸から離れたフェアリーが、ジー、っと封魔の本を見ているな。と思ったらピョンと本の中に飛び込んでそのまま消えてしまった。
《フェアリーの封印率が100%になりました》
《フェアリーが封印完了しました》
《スキル:召喚魔法がレベルアップしました》
《封印完了モンスターが15体になりました》
《召喚可能モンスター枠が1つ増えました》
お、おう。や、やったぁ?
何か知らんが封印できた。あれかな?テイムしたみたいな感じなのかな?
今はたまたま召喚可能になったから良かったけど下手したら案内役不在で彷徨うことになっていたのかと思うとぞっとしないな。
まぁ、そのときは周囲を飛び交っているフェアリーに頼むだけだけどな。
それじゃあとりあえず。
『サモン・モンスター』
『サモン・フェアリー』
《 》 フェアリー
Lv1
体力 3
筋力 1
敏捷 10
器用 10
魔力 15
精神 15
スキル
浮遊 風魔法 土魔法 風魔法耐性
フェアリー
森の奥深くに生息する妖精。
好奇心が旺盛で何にでも興味を示す。
人間にも興味を示すことがあり仲良くなると住処に案内してもらえる。
主に空中で活動し、攻撃手段は属性魔法等
《モンスター:フェアリーを召喚しました名前を設定してください》
「~~~?」
極端!ステータスが極端だよ!筋力はまぁなくてもいいけど体力低すぎんだろ。これはしばらく体力極振り安定だな。
《ティーニャ》 フェアリー
Lv1
体力 3
筋力 1
敏捷 10
器用 10
魔力 15
精神 15
スキル
浮遊 風魔法 土魔法 風魔法耐性
名前の由来は妖精女王ティターニャから。平仮名で『てぃ-にゃ』ちゃんも捨てがたかったけど他の皆がカタカナなのにティーニャだけ仲間はずれもかわいそうだしな。
「~~?~!~~♪」
見た目は召喚する前と何も変わっていないように見えるけど本人的にはやっぱり違うのか、しばらくクルクルと回りながら自分の体を確認していたみたいだが、しばらく回っているとしっくりきたのか今度は俺の周りをグルグルと回りだした。
そしてそれを見た他のフェアリーがティーニャの後を追いかける様に飛び始め、それを見たまたも別のフェアリーが……という具合に気がついたら俺を中心にフェアリーのドームが出来上がっていた。
「~~~~!!~~!」
「~~?~!!」
「~~♪~♪」
「~~!~~~~~♪」
「~~!~!?~~!~~!」
うるさ!流石にこの数に集られてピーチク言われるとうっとおしいわ。
「お~い、ティ~ニャ。悪いんだけど一回落ちてご飯食べてくる時間だからさ。テント張れそうな場所に案内してくれない?無かったら一回外に出るか、花畑を潰さないと行けないんだけど……」
「~?~~……!~~~!~!」
「「「~~~!」」」
俺に呼ばれてフェアリードームの内側に入ってきたティーニャはちょっと首を捻るとポンと手を打った後フェアリードームを解散させる。
こういう身振り手振りはちっちゃいとはいえ人型のティーニャだと分りやすくていいな。
ティーニャに何か言われて解散したフェアリードームの外では、ボーパルが沢山のフェアリーに掴まれて空を飛んでいて、
ミズキが1対鬼無限の状態で鬼ごっこをして立ち塞がるフェアリー達を全て華麗に回避してみせていて、
鬱陶しそうな顔をしているアイギスが背中や横腹にダイブして遊ばれていた。
……皆楽しそうで何よりだな。うん。
「~~~!~~~~!!」
「「「「~~~!」」」」
同じくテイーニャがボーパル達と遊んでいるフェアリーに何事か叫ぶとフェアリー達はパッと遊ぶのを止めて皆1つの方向へと飛びたっていった。あっちに目的地があるのかね?
ちなみに宙に放り捨てられる形になったボーパルは空を蹴って俺の頭に着地してあっちこっち引っ張られた毛並みを手入れしている。すごいボサボサだったしな。
「~~、~~!」
「あっちに行けばいいんだな?よし、行こうか」
「きゅい!」
「ホー!」
「メェエ!」
「~~!」
ティーニャの案内で花畑を掻き分けつつ真っ直ぐ進むも、どこまで行ってもずっと花畑ばっかり。自分達の通った道で帰り道はわかるけど、先行したはずの沢山のフェアリー達も見えないし本当にこっちで合っているのか心配になってきたころ、ヌプンと透明な粘度の高い水の膜に突入したような、変な感覚の後。ガラリと見える景色が一変した、。
戸惑う俺の正面には、沢山のフェアリーとそのフェアリーの真ん中に羽根の生えたちっちゃな子供がいて……
「おやおや、本当にここまで入ってこれる人がいるとはの」
ギャアァァァァァァァァァァァ!シャベタァァァァァァァァァァァァァァァ!!
もふもふ!
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