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41匹目 VSフェアリーイーター

短編集のほうに『魔法少女フィア 最終章 始めました』をあげました。


・・・ええ。短編です。たとえ本編の十倍の文章量でも短編ったら短編です。

 

 森で仲良くなった妖精(フェアリー)に導かれ俺達は妖精の花園(フェアリーガーデン)へとやって来た。


「おお~、綺麗な所だな」

「きゅい~」

「ホ~」

「メェェメェェ」

「~~!~!!」


 フェアリーの住処に招かれてその美しさに感嘆の声を上げる俺とボーパルとミズキ。

 足元に生えていた花をもぐもぐしてフェアリーに耳を引っ張られているアイギス。


 おい。アイギス。お前直前までシチュー食ってただろうが。花より団子かよ。いやその花を食べてるから当てはまらないかもだが。


 まったく。この美しい花畑をみてアイギスは何も感じないのかね?


 風に攫われキレイに舞飛ぶ色とりどりの美しい花弁達。

 花から花へと飛びかうちょうちょと一緒に踊るように歌いながら舞い飛ぶフェアリー達。

 巨大な花の真ん中が大きく裂けたような口から涎を撒き散らしつつ、触手をなぎ払う巨大植物。


 ……ん?何かおかしくね?もう一回。


 吹き散らかされ舞飛ぶ色とりどりの美しい花弁達。

 花から花へと飛びかうちょうちょを追い抜くように悲鳴を上げながら舞い飛ぶフェアリー達。

 巨大な花の真ん中が大きく裂けたような口へと、触手で捕らえたフェアリーを放り込もうとする巨大植物。


 うん。どうみてもピンチだコレ!?


「ボーパル!ミズキ!」

「きゅい!」

「ホー!」


 俺が名前を呼んだ意味を正確に理解し、風景を見るために登っていた俺の肩から飛び降り弾丸のように突き進むボーパルとボーパルの援護にミズキが飛び出していく。


 モンスター フェアリーイーター Lv10

 状態 食事中 パッシブ


 名前自重しろ。まんま過ぎるだろ。


「アイギスも行くぞ!花食ってる場合じゃねえ!」

「メエエエエ」

「~~!」


 アイギスと、ついでに着いていたフェアリーを従えて花を掻き分け進む。

 フェアリーガーデンはフェアリーが飛んで移動するからか道の様になっている場所は殆どなく俺の脛ぐらいの高さの花がびっしり生い茂っている。ちょっと離れた所から見る分には綺麗でいいんだが、移動には邪魔でしょうがない。

 足に絡みつく草花を引きちぎりながら走っているため移動速度がかなり落ちる。アイギスとか絡まって転んでるし。ボーパルなんかちっちゃいから殆ど花々の中に埋まってしまっててどこに居るのか分からないし。


「グワアアアアアアア!!」

「~~!!~!」


「ホー!」


 今にも食べられそうな一体のフェアリーへとミズキが翼から風の刃の魔法を飛ばして触手を切断して助ける。


「グワアアアアアアアア!!」


「きゅい!」


 触手が切られ暴れまわろうとしたフェアリーイーターに花々に隠れ接近したボーパルが跳躍からの後方宙返りキック(サマーソルト)で俺の倍はありそうなフェアリーイーターを宙に蹴り上げる。


「きゅい~」


 からの。明らかに空中で踏ん張っての更なる跳躍。花弁の付け根を蹴り上げられ、顔の付いた花が上を向き明らかに無防備になっている太い茎の部分に肉薄して~の。


「きゅいきゅいきゅいきゅいきゅいきゅいきゅい!!!!」


 超高速乱れ蹴り。相手は死ぬ。


 く、空中ハメ……だとぉ!?

 あ、あっれ~?おかしいなあ~。俺今格ゲーやってるんだっけ?っていうかやっぱり間に合わなかったな。ボーパル1人で片付く相手の時はそれでもいいのかも知れないがあんまり一人で突出されるのも困るな。アイギスのやる気は更に減るし。敵陣深くで孤立したら大変だし、ボーパルが突撃している間に俺達が襲われても困る。メイン火力がいないし。


 ……まぁ今回の場合はフェアリーが食べられる前に駆けつける必要があったからしょうがないんだけどさ。


 ドサリと落下したフェアリーイーターの上に着地し勝利の雄たけびとポーズを決めるボーパルはいつも通りかわいいな~。


「お~い。ボーパル~お疲れ~」


「「「「グワアアアアアアアア!!」」」」


「まさかの倍プッシュ!?」


 いや5体出てきたから倍ではないけども。


 最初の一体を倒したボーパルを囲むように俺たちのさらに外側に新しく5体のフェアリーイーターが起き上がる。


「各個撃破するぞ!ミズキは俺とアイギスの援護につけ!フェアリーは逃げろ!ボーパルは……なんか適当に!」


「ホー!」

「メエエ!」

「~~!!」

「きゅい!」


「敵はちょっと数がいるだけの格下だ!俺達に負けは無い!行くぞ!」


 俺とアイギスは反転して花を踏み倒して来たことで出来た道を走り一番近いフェアリーイーターに向かう。


 くっ、植物だから火魔法が効きそうだがこんな所で使ったらフェアリー達の花壇が全部燃えちまう。

 つくづく使い勝手が悪い魔法だな!!


「『ウォーターボール』!」

「ホー!」


「グワアアアアアアアア!!」


 詠唱の早いウォーターボールがフェアリーイーターに当たるが大したダメージにはなっていない。そこへ駆けつけたミズキの風の刃が追撃に放たれ、2本ある触手の片方を切り飛ばした。有能。


「メエエエ!!」


 そこに追いついたアイギスがタックルで攻撃して、そのまま太い茎に喰らいつく。


「グワ!」


「メエ~~~」


 残った触手でペチペチ叩かれても離さなかったアイギスだが。胴体に触手をグルグル巻きにされて喰らいついた茎の一部ごと引きちぎって放り投げられた。


「『ウォーターボール』!」

「ホー!」

「~~!!」


 そこに第二段のウォーターボールと詠唱時間を優先したミズキのエアーボールと……フェアリーのストーンボールが当たりフェアリーイーターは倒れる。


「まずは一体。アイギス、ナイスファイトだ。助かったぜ」


「メエエ!」


 敵に張り付き攻撃を自身に集中させ詠唱の時間を稼ぐ。まさに盾役だな。詠唱終了時に敵から距離を取ったのも良し。……偶然っぽいけどさ。


「~~!~~!」


「フェアリー。お前逃げなかったのか?危ないぞ?」


「~!」


 フンス!と鼻息荒く小さな胸の前で両手でガッツポーズを取ってやる気を表しているフェアリー。可愛い。


「そうか。分った。なら手助けしてもらおうかな。危なくなったら逃げるんだぞ」


「~~!」


「よし!じゃあ行くぞ!」


「ホー!」

「メエエ!」

「~~!!」

「きゅい!!」


「……ん?」


 次のフェアリーイーターを倒しに行こうと振り向いた先には4段に積み重なったフェアリーイーターとその上空から真っ逆さまに飛来するボーパルの姿が……


「きゅいぃいいいいいい!!!」


「「「「ぐ、グワアアアアアアアアアアアアア!!」」」」


 積み重なったフェアリーイーターの天辺に突き刺さり4体のフェアリーイーターに一気にトドメをさしたボーパルの必殺技っぽい一撃の余波で辺り一面に花ビラが飛び交う。


 わ~きれいだな~あはははははは。


 ……ボーパルって実はチート系の転生者だったりしないよな?独り立ちするために俺を殺したりしないよな?ずっと俺達の可愛いボーパルのままだよな?ガクブル。


「きゅい~」


 フェアリーイーターの下からもぞもぞと抜け出し、えらい?えらい?ほめて!ほめて!と飛びついてくるボーパルに俺は……


「お~、よしよし。良くがんばったな~えらいぞ~」


 やっぱり可愛いは絶対不変の正義だよな!可愛いからいっか~。


もふもふ!

誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。


※注意※

ここから先はいつもどおり本編とは一切関係ありません。無いったら無いんだからね!


冬の童話祭の季節ですね。ここはテトメトも何か書くべきかと思ったのですが、

童話って何書けばいいのか全く分らない・・・。


3羽の子ウサギ(3匹のこぶた)とかウサギとヤギ(アリとキリギリス)とか不思議の国のフィア(不思議の国のアリス)とか書けばいいのかな?なんか違う気がする・・・。


というかそれ以上に本編書かなきゃ。

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