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4匹目 ウサギ召喚

メインヒロイン登場

 《プレイヤーがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》


「おっ?」

「あっ」

「よし!」


 あれからさらに4羽ウサギを狩りコイツを封印したら封印率100%になるというタイミングでインフォがきた。


「テレテレッテッテーっと。レベルアップだな」

「だねー」


「んー、ユウはとりあえず体力、敏捷、魔力のどれかを上げるのがいいんじゃないか」


「なるほどね」


 まあそれぞれが何に対応しているかは何となく分かるな。

 ここは先達者に従っておきますか。


 ユウ サモナー

 Lv1 → 2

 体力11

 筋力8

 敏捷11 → 12

 器用13

 魔力15

 精神15


 スキル

 召喚魔法Lv1(NEW)火魔法Lv1(NEW)鑑定Lv3(NEW)



 とりあえず敏捷を上げた。速さは強さだからな。

 2人は何を上げたのか、


「速さは強さだよお姉ちゃん!」


 さすがは兄妹。思考が似る。


 《スキルポイントを2点獲得しました。SP10→12》


 火魔法とかSPとか気になることは山積みだがとりあえずは目の前のウサギだな。


『封印』


 ウサギを封印するとウサギのページが輝きだし封印率が100パーセントになる。


 《ウサギの封印率が100%になりました》

 《ウサギが封印完了しました》

 《封印完了モンスターが1体になりました》

 《召喚可能モンスター枠が1つ増えました》


 連続でインフォが来た。

 エンカウント待ちの空き時間にやり方は調べといたし、それじゃあさっそく。


『サモン・モンスター』

『サモン・ウサギ』


「おお!」

「なんかすごそう!」


 召喚の呪文を唱えると封魔の書のウサギのページが輝きちぎれて飛んでいく。

 そして飛んだページが地面に着くと同時にページを中心に魔方陣が発生。

 そこからのそりと起き上がる一つの影が!!


 まぁ、ウサギなんですけどね。


「きゅい?」

「「かわいい!」」


 魔方陣から出てきたウサギはひょこひょこと俺の前まで近づいてくるとその長い耳ごと首を傾げて小さく鳴いた。ウサギが鳴くっていうのはあんまり聞かないけど可愛いからよし。


 《 》 ウサギ

 Lv1

 体力10

 筋力7

 敏捷15

 器用12

 魔力4

 精神7


 スキル

 索敵 気配察知 跳躍


 ウサギ

 主に草原に生息する兎。

 高い索敵能力と機動力を持ち自分が敵わないと判断した相手が近づくと全力で逃げるため初心者以外の冒険者には逆に倒しにくい珍しい魔物。

 ウサギの毛皮は手触りもよく服や防具の素材によく用いられている。

 地上で活動し、主な攻撃手段は体当たり、噛み付き等


 《モンスター:ウサギを召喚しました名前を設定してください》


 召喚したウサギは雪の様に真っ白な毛並に、反転ルビーの様な綺麗な赤いクリクリした目とピンクのおみみがチャーミングなもふもふっ子だ。


「うーん名前、名前かぁー」


 やっべ何も考えてない。


「どうしたのお姉ちゃん。このきゃわいい子の名前のこと?」

「まあ、適当でいいんじゃね?インスピレーション?とかも大事だと思うよ?」


 タクうざい。お前は考えるのが面倒くさいだけだろ。

 あとシルフ。なんで俺よりも先にウサギに飛びついてモフってんだよ。後で変わってください。


「うーんうさぎ、……ウサギ……ラビット……ラビ……は安直だし。うーん。あっボーパルでどうだろうか」


 ボーパル ウサギ

 Lv1

 体力10

 筋力7

 敏捷15

 器用12

 魔力4

 精神7


 スキル

 索敵 気配察知 跳躍


 ボーパルのステータスは敏捷がそれなりに高い、ついで器用。器用って何に影響しているんだろうか。命中率かな?

 ステータスは俺と比べて低め。敏捷以外は俺のステータスを下回っているしその敏捷にしても俺の魔力や精神と同じだ。まぁ一番最初に出てくるスライム的モンスターだしな。しょうがない。


首狩り兎(ボーパル)ってお前なんて恐ろしい名前を……」

「そう?かわいい名前だと思うよ?ねぇー、ボーパルちゃん♪」

「きゅい!」


 シルフの言葉に肯定するように鳴くボーパル。

 やっばい超可愛い。シルフ早くそこ変わって。


「うーん。一区切りついたし一旦街へ帰るか?もうちょっと狩るか?」

「まだ街は混んでそうだしちょっと森の方まで狩りにいこうよ。具体的にはもう一レベル上がるくらいまで。ボーパルちゃんの戦い方もみたいしね。お姉ちゃんもそれでいいよね?」


「あーうん。いいんじゃないか?あとお姉ちゃん言うな」


 時間はあるし今後の予定はそれでいいんだが、シルフはとりあえずその胸に抱えたモコモコした物体をこっちに寄越しなさい。

 ボーパルもまんざらでも無さそうな顔で抱きかかえられてるけどご主人様は俺だからね?その辺忘れないでね?



「きゅい!」

「ボーパルちゃん?きゃっ!」


 ボーパルを召喚した所から歩いて数十秒。おとなしくシルフに抱かれて足をプランプランさせていたボーパル(かわいい)が突然顔を上げて耳をピョコピョコさせたかと思うとシルフの腕を振りほどいて走り出してしまった。


「あ~!ボーパルちゃん待ってー!」

「あっ!おいシルフ!ったく行くぞユウ」

「あ、ああ」


 猛然と走り去っていくボーパルとそれを追うシルフ。そのシルフを追う俺とタクという構図でしばし駆けると先を走るシルフの向こうにウサギに体当たりをかましているウサギの姿が見えた。


「ぎい!」

「きゅい!」


 そのまま取っ組み合いになる。ウサギとウサギ。

 どっちかがボーパルだというのは分かるんだが見た目が完全に同じだし、マーカーも0距離で取っ組み合っている所為で被っていてどっちか分からない。それは先に追いついていたシルフも同じようでレイピアを抜きながらも困ったように眉を寄せている。


「きゅいいいーーー」


 何だかんだと手をこまねいている間に決着がついたらしく勝どきを上げるボーパルらしき兎。いやマーカーは緑だからボーパルに違いない。


「おおぉ。ボーパルちゃんつよーい!」

「先制攻撃が決まったのが良かったな。ほぼ同ステータスのはずだからタイマンは余りやらせるべきじゃないだろうが」

「ああ。HPバーも2割ぐらいしかないしボーパルはしばらく休憩と索敵だな」

「きゅい!」


 その後もボーパルの先導で2匹のウサギと連続で戦闘をしてから森の入り口へと到着した。

 ボーパルが倒したのを合わせて3匹のウサギからは3枚のウサギの毛皮が取れた。

 俺とボーパルは最初以外戦闘に参加してないんだが俺にも1つ分けてもらえた。

 もともとは高くは売れないらしいが初級の防具作成の材料のため、今の時期は値段が上がっているだろうとのことだった。ラッキー。



「……にしてもボーパルは思ったより役に立つなぁ」

「きゅい?」

「ん?」


「いやな、ここまで来る間の数分で2回もウサギと戦闘があっただろ?スキルにも索敵はあるけどこんな序盤に視界に入らないような距離の敵の位置を正確に把握するだなんて、なかなかできるもんじゃないぜ?」

「当然だよ!ボーパルちゃんはすごいんだよ!だってこんなに可愛いんだもん!可愛いは正義だよ!」


「……なんでシルフがえらそうなのかは分からないけど。これから先は見通しの悪い森の中だ。頼りにしてるぜ」

「きゅい!」

「まあ戦闘は2人に任せ切りだしな。ボーパルと2人で出来ることをやるさ」


 まぁ俺にできることはほとんど無いけどね。



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