29匹目 VSポイズンスネーク
《召喚モンスター:アイギスがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》
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《召喚モンスター:アイギスがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》
アイギス ヤギ
Lv1 → 7
体力 13 → 15
筋力 9 → 11
敏捷 8 → 10
器用 12
魔力 4
精神 8
スキル
危機察知 悪路走破 怒り
んー、そろそろ新エリア行くか?大分レベルも上がりにくくなってきたし。
アイギスは体力が尋常じゃないほどあるから大丈夫だろう。現時点ですでに俺よりも高いし。
「メェェ」
ちなみに戦闘中アイギスはずっと俺の横でのほほんとしていた。
……うん。まぁね?レベル低いうちに飛び出されてやられたら困るし、そうでなくてもボーパル達の高速戦闘に付いていけないのもわかるよ?
でも、最初から一回も戦闘に参加しようとしないのはどうなの?
もうちょっとやる気出そうよ……。いやまぁいいんだけど……
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はい!という訳でやってきました新エリア!
一歩奥地に踏み込んだだけで空気が変わったのが分かったね。なんと言えばいいのか、空気が重くなった感じ?
周りに生い茂っている木々も深みを増しており、さっきまでの森よりも暗い印象を受ける。まあ夜だし暗いのは当たり前だけど。そして暗いのに何故か見えてるのも変わらないが。
夜目のスキルを取れば昼間と同じ様に見えるのかもしれないな。
さて、とりあえず初見の敵を探しますか。
「きゅい!!」
バッとその場から飛びのく。
俺には分かる。今のボーパルの鳴き方は警戒だ。しかも敵が直ぐ近くに居る時の。
果たして俺の予想通り俺達が固まって移動していた所にぼとぼと、何かヒモの様なものが落ちてくる。
ボーパルの警告が間に合い回避した俺も、当然警告を発したボーパルも無事。そも、何かが落ちてきた枝よりも高くを飛んでいたミズキも無事。いつもならここから直ぐに反撃に移るのだが……。
「メェ?」
「シャアアアア!!」
「!?メェェェェェェェェ!?」
モンスター ポイズンスネーク Lv13
状態 アクティブ
俺達が飛びのいたのに、のんびりとその場に留まっていたアイギスが自分の背に落ちてきたヒモ……ヘビとばっちり目が合って今更に慌ててる。
いやいや、お前緊張感なさすぎだろう。アイギスのスキルの危機察知は発動しなかったのか?。ボーパルの気配察知は発動したみたいなのに。
「シャアアアアアア!!」がぶううううう
「メッ、メェェェェェェェェェ!!??」
あ、噛まれた。そしてそのままこっちにきた!
取って!コレ取ってええええええええええ!
って感じの涙目(に見える)でこっちに向かってくる。……当然一緒に落ちてきた他の2匹のヘビを連れて。
う、うん。一応盾役としてヘイトコントロールは出来てるみたいだな。よくやったぞ。うん。
「うし、やるぞボーパル。ミズキ。」
「きゅい!」
「ホー!」
「メ゛ェェェェェェェェ!」
アイギスが、早く助けて!死んじゃう!って必死に体を揺すってヘビを振り落とそうとしてるんだけど……俺はアイギスの残りHPが見えているからなぁ。
実際殆ど食らってないのも分かってるし……
もちろん、だからと言って攻撃を食らっていいという訳ではないので、背中に噛み付いてるヘビを引き剝がしてあげて、
「メ゛ェェェェェェェェ!?」
痛かったのか暴れだしたがHPは全体で2割ほどしか減っていない。
とりあえず腕に巻きつこうとしてくるポイズンスネークを宙に放り投げ、
「『ファイアーストーム』!」
「ホー!」
火魔法のレベル10魔法ファイアーストーム。火魔法の範囲攻撃魔法を叩きこむ。
更に追撃で上空のミズキから風の斬撃が沢山振ってくる。ウィンドストームかな?風魔法の範囲攻撃だしたぶんそうだろう。
「きゅいいいいいいいい!」
更に更に、焼け焦げて切り刻まれてぼろ雑巾みたいになったポイズンスネークが滞空している間に跳びかかったボーパルが連続縦回転踵落としでポイズンスネークを地面に叩きつける。
そこまでの連続攻撃でやっとHPが無くなる。
……どの攻撃もボーパルなら一撃で瀕死あるいは即死しかねない程の威力があるんだけどなぁ。
「メェェェェェェェェ!」
と、ここで俺の後ろに隠れて背中の噛まれた所を舐めていたアイギスが雄たけびを上げながら突撃をする!
そして今しがたボーパルが叩き潰したポイズンスネークの元まで行くと、えい、えい。と蹄で踏み付けを……ってそいつもう死んでるから!!
皆が行くから私も行くぜ!って突撃するのはいいけどちゃんと生きてるやつ攻撃して!!
「「シャーーー!!」」
「メェェェ!?」
更に生き残っている2匹のポイズンスネークに威嚇されたら俺の後ろに戻ってくるし……。
直撃したわけでは無いが俺とミズキの範囲魔法の余波である程度HPが削れているし、アイギスは状態異常特化っぽいポイズンスネークの攻撃力じゃ大したダメージを受けないんだから前にでて敵の攻撃を引き付けて欲しいんだが……。メンタル弱すぎだろう……。
「きゅい!」
「シャッ!?」
「『ウォーターボール』!」
「ホー!」
ボーパルが視認すらしにくい程の速度で接近し、打ち上げたヘビの1体に俺とミズキの単体魔法が決まり残り1匹。
ついでに火魔法の残り火もウォーターボールで消しておく。
残ったポイズンスネークだが、タイマンなら今のボーパルに勝てる相手はそうそう居ない。
最後の1匹が沈むのにそう時間は掛からなかった。
《召喚モンスター:アイギスがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》
「メェェ、メェェェェ」
「ちょっと待ってな。今、毒消し丸出すからな」
めっちゃ体をこすりつけてダメージをアピールしてくるアイギスに毒消し丸を飲ませて毒状態を解除する。ヒールクリームはまだいいかな。HPが3,4割減ったら使おう。
「メ゛ッ!?メ゛ェェェェェェェェ!」
毒消し丸を飲んだ瞬間。おげぇぇぇぇぇぇぇぇ、っと毒消し丸を吐き出すようにえづくアイギス。
お、おう。フィアちゃんがすごく苦いとは言ってたけど、そんな吐き出したくなるほどなのか……
俺も毒状態になったら飲まなきゃならないんだが、更に飲みたくなくなってきたな……
アイギス ヤギ
Lv7 → 8
体力 15 → 16
筋力 11
敏捷 10
器用 12
魔力 4
精神 8
スキル
危機察知 悪路走破 怒り
「メェェェェェ……」
「すまん、すまん。悪かったって。そんなにマズイとは思わなかったんだよ。でもほら、毒は治っただろ?」
「メェェ」
不承不承ながら了承してくれたアイギスだがその目はまだ不満げだ。
そんな反応をされても、毒状態になるたびに飲まなきゃならない訳なんだが……とりあえずポイズンスネークを封印して先に進む。
全部で30%。1匹につき10%だな。残り7匹も封印しなくてはならない計算だが一度に沢山出てきてくれるのならばそんなに大変ではなさそうだなっ!?
「メェ!」
ブオン。っと倒れ行く視界の端にさっきまで俺の頭のあった場所を豪快に過ぎ去ってゆく太い枝が見える。
モンスター トレント Lv15
状態 アクティブ
「きゅい!」
「ホー!」
「センキュー、アイギス!!」
「メェェェェェェェェ!!」
現れたのは動く木のモンスター。
いや、現れたというか、俺が通り過ぎるまでは確かに普通の木にしか見えなかっただけでずっと居たんだろうが……
ボーパルと俺の耳でも、ミズキの目でも見つけられないモンスターか……厄介だな。
今回トレントの不意打ちを避けれたのはたまたま俺の後ろを歩いていたアイギスがトレントに気付き俺に膝かっくんをしたからだ。
それが無ければ最悪俺の頭はボールの様にシュートされてたかもな。
「きゅい!」
「ホー!」
「メェェェ!」
最初の不意打ちさえ回避してしまえばただの的でしかない。ボーパルとミズキをついぞ捕らえることが出来ずに翻弄され続け地に繋がっている根元をアイギスに食べられて終わりだ。
《召喚モンスター:ミズキがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》
ミズキ マジカルオウル
Lv11 → 12
体力 12
筋力 11
敏捷 17
器用 10
魔力 11 → 13
精神 10
スキル
飛行 奇襲 索敵 夜目 高速飛行 風魔法
今回はアイギスも最初から戦闘に参加してくれた。それどころか今もフンス、フンス。と鼻息を荒くしてトレントを食べてるしな。
……いや、食べるなよ。
トレントを封印したら封印率が10%上昇したな。ここら辺の敵は基本的に10%なのかもな。
それはさておき今はアイギスのことだ。ついさっきまで俺の後ろに隠れてオドオドしてたのに、今では先頭を行っていたボーパルの前に出て自分から道を切り開いている。
この違いはどこから来るのか。ヘビ戦はアイギスが不意打ちで毒を貰い戦闘終了後も毒だった。
トレント戦はアイギスが不意打ちを見破り、見事回避した上に討伐にも一役買った。
ここに差があるとした勿論アイギスの心境だろう。
嫌な気分になっていたヘビ戦はやる気が出ず。
ほめられていい気分になっている今はやる気に満ち溢れている。
どんだけ気分屋なんだよ……。出来ればコンスタントにやる気を出して欲しいんだが……。
気分が落ち込んでいる時は戦闘にならないし、今みたいに浮かれてると足元を掬われそうだ。
「きゅい!」
「「「「シャアーーーーー!!」」」」
「メェェェェェェ!?」
……言わんこっちゃない。
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《召喚モンスター:アイギスがレベルアップしました任意のステータスを上昇してください》
《スキル:鑑定がレベルアップしました》
《スキル:水魔法がレベルアップしました》
アイギス ヤギ
Lv8 → 9
体力 16 → 17
筋力 11
敏捷 10
器用 12
魔力 4
精神 8
スキル
危機察知 悪路走破 怒り
アイギスはしばらく体力ガン積みかなぁ。敏捷が足りなく感じたら振っていくかもだけど、攻撃力系は余り振らなくてもいいかな。
「メェェェ……」
斥候の前に出るんじゃないと毒消し丸を与えつつ教えたらまたアイギスのやる気ゲージが下がってしまった。
ここは、何かしらほめてやる気を上げるか。でも上げすぎたらまた暴走するかもだから、上げすぎず、下げすぎず。丁度いい塩梅を保たないと……
……。あれ?俺何のゲームしてたんだっけ?
さっきまで蹴りと魔法のファンタジーだったのに、突然恋愛シミュレーションみたいなパラメーター管理要素が加わってきたんだけど……、
これがパーティリーダーの宿命か……、俺こういうの苦手なんだけどなぁ……。
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《ポイズンスネークの封印率が100%になりました》
《ポイズンスネークが封印完了しました》
《スキル:召喚魔法がレベルアップしました》
ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!毒もらったぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
ヘビの枝からの飛び降り攻撃を回避しそこねばっちり首筋に噛み付かれてしまいクリティカルが入った上に毒を貰ったため、ヒールクリームと毒消し丸の両方使用だ。
でもな、でもな!飲みたくねぇぇぇぇ!
味覚が優れていなさそうなヤギのアイギスでさえ、めっちゃイヤそうに仕方なく。ホントーにしぶしぶと飲み込み吐きそうになっている毒消し丸を誰が好き好んで飲みたいものか!
毒消し丸片手に葛藤している間にもHPは徐々に減っている。くっ、いずれは飲まなくちゃダメなのは分かっているんだが心の準備が!!
ぽむ。
「アイ……ギス……」
まさか、毒消し丸を飲むコツでも伝授してくれるのか……!!
ふるふる。
黙って首を振られたぁあああああああああああああ!!
事実上の死刑宣告!いいよもう。飲むよ!飲めばいいんでしょ!?ああ、もう!やっさいもっさい!
ごくり。
薬は噛んだら苦い。噛まずに飲めば苦く無い。そう思っていた時期が俺にもありました。
胃から喉を通って口へと徐々に侵食してくる苦味ガガガガガガガガ。
…………その日俺は死んだ。
誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。
※注意※
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