242匹目 第二回闘技大会本選第一試合大将戦後編
ん~。ちょっと気に入らないから後で直すかも~。
「レッド!!くッ!私は・・・レッドを守り切る事が出来なかったッ!!」
なの!アイギスちゃんが負けちゃったの!!許せないの!黄色も青色もみんな纏めて仇討ちなの!ステージの外でアイギスちゃんが気持ちよくお昼寝してるのが見えてるけど、それはさておき仇討ちなの!
『両者一名脱落したが、戦闘はまだまだ続行だぜ!』
『残ったのは、ユウ選手とボーパルちゃん。イエロー選手とブルー選手だね~。まだまだ結末は分からないよ~。どっちもがんばれ~!』
「ブルーさん!ハァッ!」
「きゅい!?」
アクションスキル<我流・天変震脚>
な、なんなの!?黄色の足元の地面が爆発したの!きゅぅ~。目が回るの~!
『おぉっと。イエロー選手が震脚でボーパル選手を吹っ飛ばしたぜ!』
『一旦仕切り直しをするみたいだね~』
「きゃ~っち!ボーパル大丈夫か?」
「きゅい~・・・」
お空をクルクル飛んでいったあたちを、ごしゅじんさまが捕まえてくれたの~!ごしゅじんさま優しいから大好きなの~!ぎゅぅ~!
「・・・黄色は後回しにするぞ」
「きゅい?」
つかの間のごしゅじんさま分ほきゅーのためにぎゅ~!ってしてたら、お耳に囁かれたの。ちょっとこしょばいの~。
「よしッ!行くぞボーパル!この奥義で決める!10秒時間を稼いでくれッ!」
「きゅい?きゅい!」
あたちを下ろしたごしゅじんさまが、おっきな声で叫んでから奥義のえいしょーを始めたの。
んん~?結局どう言うことなの?むずかしいことは分かんないの・・・。んっ。とりあえず近くにいる敵を蹴る事にするの。あたちに出来る事はいつだってそれだけなの!
『ユウ選手ここで賭けにでたか!?奥義の詠唱を開始したぜ!!』
『むしろ奥義にだけ活路を見出せたのかもね~。イエロー選手もブルー選手も近接主体だから、サモナーのユウ選手には厳しい相手だもの~』
「奥義、だとぉッ!?なんとしても止めるぞ!イエロー!」
「ハイッ!」
「きゅい!」
なにかお話していた黄色と青色がこっちに走ってきたの!
ふふん。いい度胸なの!今度こそ返り討ちにしてやるの~!
『奥義詠唱を妨害するために、イエロー選手とブルー選手が駆ける!ボーパル選手も迎え撃つために走りだしたぜ!』
『足が速いのはイエロー選手とボーパルちゃんだね~。また、ステージの真ん中でぶつかる感じかな~?』
「八方極遠に達するはこの拳ッ!!」
「きゅい!?」
な、なんなの!?あれはヤバイの!!黄色のお手手に凄い勢いで力が収束してるの!あんなのに当たったら、アイギスちゃんでもただじゃ済まないの!!
『なッ!?ま、まさかあの構えは!?』
『え?なに?知ってるのテト?』
「いかなる門も!打開は容易いッ!!!」
アクションスキル<我流・神殺し>
黄色が拳を突き出した格好で空をぶっ飛んでこっちに来るの!怖いの!あたちの本能が危険信号を鳴らしてるの!なにあれ!?なの!?
『でたぁぁぁぁぁぁ!!神殺しだぜぇぇぇぇ!!』
『な、なに!?その厳つい名前のスキル!?つよそー!』
『滅茶苦茶強いぜ?神特効が付いてるのは勿論のこと、相手の防御無視の特性まで付くからな。もっとも、それはオリジナルの神殺しの話で、イエロー選手が使ってるのはそれの劣化版って感じだぜ。神特効は乗ってるみたいだが、防御無視の効果が一部しか発動していないし、一度スキルが発動すると身体制御が効かなくなるみたいだな。つまりは何かにぶつかるまで突き進みつづけるって事だぜ。だが、能力が劣化している分発動が容易になっているぜ。本来神殺しを覚えるのに必要なレベルは』
『あー!分かった!もういい!もういいよ!今回テト暴走しすぎー!』
『八極拳は男のロマンだからな。仕方ないぜ!』
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
「きゅぃぃぃぃぃ!!」
怖くても引けない戦いがここにあるの!あたちが引いたらごしゅじんさまがやられちゃうの!だからあたちが黄色を倒して・・・あ、忘れてたの。
「きゅい!」
「えぇ!?」
黄色は後回しだったの~。ギリギリ思い出せたからセーフなの!
『なんと!一直線に近づいていたイエロー選手とボーパル選手が、ステージの真ん中ですれ違ったぜ!?これはどういうことだぜ!?』
『うっかり通しちゃったのかな~?そうじゃないとしたら・・・わざと?』
「いらっしゃ~い。ご足労かけてわりーが、俺は囮だ」
「きゅい!」
奥義のえいしょーを止めたごしゅじんさまの声が後ろから聞こえるの!
待ってるの!青色を倒してすぐに駆け付けるの!!
『なんと!ユウ選手&ボーパル選手VSイエロー選手&ブルー選手になると思われた対戦カードが、ユウ選手VSイエロー選手&ボーパル選手VSブルー選手に変わったぜ!!』
『えぇ~!?どういう事~!?まさか・・・サモナーを囮に使ったの~?闘技大会中はHPが0になっても死亡にならずに戦闘不能扱いで場外に飛ばされるだけだから~。選手登録している召喚モンスターはそのまま残り続けるルールを使った大胆な作戦だねぇ~』
「くッ!小さすぎる・・・ッ!」
「きゅいきゅいきゅい!!」
ふふん。月光合成と月光走行が発動しているあたちを捕らえるには、そんな大振りじゃ遅すぎるの!
アクションスキル<乱れ蹴り>
スキルチェイン<三日月蹴り>
スキルチェイン<乱れ突き>
スキルチェイン<昇竜脚>
スキルチェイン<ヴォーパルスイング>
「む、無念・・・」
「きゅい!」
悪いけど手加減してる暇はないの!ごしゅじんさま~!今行くの~!
『両者ほぼ同時に決着だぜぇぇ!!イエロー選手の一撃必滅の拳を腹部に受けたユウ選手は、いっそ綺麗なほどのぶっ飛びを見せて退場だぜ!廃熱はロマン!!』
『ブルー選手は、ボーパルちゃんに不意を突かれて全身をボコボコに蹴られて、鎌で首を切り裂かれてしゅ~りょ~。どっちも電光石火の早業だったよ~』
「きゅ・・・い・・・?」
青色を倒して振り返った先には、黄色しかいなかったの・・・。
さっきまでごしゅじんさまが居た場所には拳を振り抜いた黄色が、プシューって煙を出してるだけなの。ごしゅじんさまが展開してた夜が解除されて、月光が無くなったからあたちの能力上昇も解けちゃったの・・・。
「きゅい・・・」
本当に・・・ごしゅじんさまが、やられた、の?あの怖がりのご主人様が何も言わずに・・・あたちが青色を倒すのに集中できるように?自分から囮になって、やられた・・・の?あの黄色、に?
「きゅいぃぃぃぃぃい!!」
『ボーパル選手やる気だぜぇ!地面をガンガン叩いてストンピングしてるぜ!』
『残ったのはボーパルちゃんとイエロー選手の二人・・・月光バフが切れたボーパルちゃんがちょっと不利かな~?』
「きゅい!!」
月光合成と月光走行でステータスと機動力を底上げして、やっと黄色と互角だったの。二つの効果が切れた今のあたちじゃ、さっきみたいにイエローに連続攻撃で対抗する事は出来ないの・・・。
だとしてもッ!あたちが諦める理由にはなりはしないの!連撃がダメなら一撃必殺で仕留めるのみなの!そーいうのは得意じゃないから、スキルは覚えてないけど・・・今さっき、HPが満タンのごしゅじんさまを一撃で倒せる格闘スキルを見たばっかりなの!だから・・・ッ!
「きゅっきゅいきゅいきゅきゅ・・・きゅい!?」
「えぇ?」
八方極遠に達するはこの・・・きゃ~!なのぉ~!目が回るの~!
『ボーパル選手何を・・・まさか神殺しか!?このタイミングで初見の技をコピーしようとしてるのか!?』
『ん~?でも、うまくいってないみたいだよ~。力が上手く拳に集中できてないみたい~。暴走して爆発してるね~』
「きゅい・・・」
う~。失敗しちゃったの・・・でも、体の中の力を移動させる感覚は掴めたの!拳に集めるのは凄く大変だけど・・・ごしゅじんさまのためにも頑張るの!!
「キミ・・・たしかボーパルちゃん・・・だったよね?
私はね、この拳に覚悟を握っているの。誰かを傷つけるだけじゃない。誰かと分かり合うために拳を握る。私はいつだって、そうやって未来を手繰り寄せてきた。
ボーパルちゃん・・・あなたはその手に何を握っているの・・・?」
「きゅい・・・?」
えっと。急に黄色が話かけてきたの・・・でも、ちょっと何言ってるか分かんないの・・・。あたちに難しい話はしないで欲しいの~・・・。
ん~。でも分かった事もあるの!あたちはいつだって、あたちの力で未来を蹴り開いてきたの!それは、昔も今もこれからも変わらないの!!あたちはあたちのやり方を貫くの!!
「ふふ。なにかを掴めたみたいだね?それじゃ・・・行くよ!」
「きゅい!」
いつでも来るの!
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
「きゅぃぃぃぃぃ!!」
黄色があたちに見せつける様に拳に力を集めるの。
何回見ても綺麗な力の移動なの・・・。あの技をマネして・・・でも、マネだけじゃダメなの。あたちはあたちのやり方で、未来を蹴り開くの!!
『ボーパル選手とイエロー選手が、お互い向き合って力を溜めるぜ!!』
『どうやら、次の交差で終わりそうだね~。二人の動きから目が離せないよ~!』
「八方極遠に達するはこの拳ッ!!」
「きゅいきゅいきゅいきゅいッ!!」
八方極遠に達するはこのあんよッ!!
「いかなる門も!」
「きゅいきゅい!きゅいッ!!!」
打開は容易いッ!!!なのッ!!
アクションスキル<我流・神殺し>
アクションスキル<ボーパル流・神殺し>
使い慣れない拳に力を集中するから制御できずに爆発したの・・・でも、あんよなら!この蹴りになら、あたちの全てを乗せきれるのッ!!
『出たぁぁぁ!!ダブル神殺しだぁぁぁ!!ボーパル選手この土壇場でイエロー選手の最強技をコピーした上に改良までしてみせたぜぇぇぇ!!』
『ステージの真ん中で激突したボーパルちゃんのあんよとイエロー選手の拳が、激しい衝撃波を辺りに巻き散らすよ~!頑丈なステージが吹き飛んじゃう~!』
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
「きゅぃぃぃぃぃ!!」
貫けぇぇぇぇ!!なのぉぉぉ!!
『一際大きな轟音を立てて、ボーパル選手とイエロー選手がすれ違って着地したぜ!!拳か足のどちらかをぶち抜いたわけだが・・・』
『どっちが勝ったの~?煙がモクモクで見えないよ~!』
「ボーパルちゃん。ありがとう・・・また、特訓に付き合ってくれたら嬉しいな」
「きゅい!」
後ろを振り返らずに、拳を天に掲げて答えるの。
あたちの・・・勝ちなの!!!
『試合終了だぜぇぇぇ!!イエロー選手HP全損に付き、退場!勝者ボーパル選手!!』
『キャー!!ボーパルちゃん素敵~!!』
「きゅいーー!!」
ごしゅじんさまの仇は取ったのー!!ステージの外で手を振ってるごしゅじんさまに報告に行くの!!いっぱいいっぱい褒めてもらうの~!
もふもふ!
誤字脱字ありましたら感想の方へお願いします。
VRMMOでサモナー始めましたの1巻2巻が大好評発売中!
3巻は6月の9日に発売予定だぜ!
今日のあとがきは長いよ・・・気合入れて読むようにッ!押忍ッ!
まずは本編からだな~。
・・・ボーパル様がヤヴァイ技を伝授されてしまった・・・神特効付きで、防御力一部無視だって。まぁ、制約も色々ある技ではあるが、これで神様とも戦えるね!(白目)
そしてビックリ。イエロー選手、素のボーパルよりも強い説。いったいナニモノナンダー。ブルーはあっさりやられたけど~。初手で見せ場終了したからね。仕方ないね。
よし本編の話終わり!イラスト行こ~!ウェーイ!
いっぱいあるんだけど~。まずはこのお方から!ドン!
誰だこのイケメンキツネ様はぁぁぁぁ!!
カッコイイイイイ!!のに、左下の図が超コミカル!かわいい!カッコかわいい!!素敵!
畳みかけるようにドン!!
今度はかわいすぎかよぉぉぉぉ!!うへへ~。精霊ちゃんマジかわゆす・・・某所でイラスト化されたい!!って叫んだかいはあったねぇ。あたしゃ嬉しいよ・・・(ホロリ
とまぁ、ここまでがキャラデザなんだが、なんと!まだ公開するイラストが2枚あるぜ!大判振る舞い~!
まずはこちらッ!
表紙だぁぁぁぁぁぁぁ!!!ノゾミかわいぃぃぃい!!妖狐さんかっこいぃぃぃい!!素敵ー!!もふらせて~!!
更にドン!!
三巻発売記念イラストだぁぁぁぁぁぁ!!ユウ君あざとい!!だがそれがいい!!なんだこのけしからんアングルは!神か!!神だった!!拝んどこう!!ありがたや~。
ふぅ・・・ちょっと落ち着いた。
さて、こんなイラストが大変素敵な三巻だが、中身もヤバイよ・・・?なにせ原稿書いてるうちに、どんどんあらぬ方向へ突っ走って行った結果、殆ど書き下ろしになってしまったからな!!書き下ろし短編は巻末に収録されてるのにな!!不思議だな!
と、いう訳で、今まで『え~?書籍版って言っても、所詮web版と同じでしょ~?』って思ってたそこの君!!そう君だよ君!一巻から買えとは言わない。三巻だけ買いなさい。これむっちゃ面白いから!Vサモファンなら後悔しないから!掲示板も、フィアちゃんも、もふもふも増量されてるから!!三巻だけでいいから買お?ね?
と、バッチリ布教もしたところで、今日はこの辺でお終いかな~。あ、最後に一言だけ伏線に触れておこう。
・・・勇猛果敢なボーパル様がさぁ~。とある攻撃を本能的にビビッてたよね~。はてさて、一体なんでだろ~ね~?不思議だね~?




