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230匹目 おっと気づいたら結構書いてたから今回はここまでにしよう

「VRMMOでサモナー始めました」第一巻が無事に発売中ー!!うぇーい!!


・・・いや、無事かと言われるとちょっと微妙なんだけどね。とある事情でリアルがドタバタガッシャンバッタンドンガラガッシャンドドドドーン!としてたせいで今回の更新が発売日から3日ズレこんだわけだし・・・

ま、まぁ、書籍は無事に発売されてるからセーフと言うことで1つ!

 

「ちゃお~。フィアちゃん遊びにきたよ~」

「クルゥ~」


 と言うわけでやってきました、フィアちゃんのアトリエ。ここもクゥが来るのは初めてだよな。俺の頭にしがみついたまま、キョロキョロしてるもん。うちのパーティには小動物が多いけど、クゥは中身も小動物っぽくてかわいいよな~。なんか無駄に度胸がある子が多いもん。うちのパーティ。


「……いらっしゃいませ。お出口はそちらです」

「もう、フィアちゃんったら。何回も来てるんだから出口の場所ぐらい知ってるよ?」

「きゅい?」


 というか、入口と出口一緒だしね。今更間違えたりしないよ~。


「……そう言う意味ではないのですが……まぁ、いいです。ちょっとした冗談でしたから」


 ありゃ?ツッコミを間違えたかな?フィアちゃんに「やれやれ、これだからユウさんは」って感じのリアクションをされてしまった。からかい上手のフィアちゃん的にはボケをスルーされたのは遺憾だったのかね?でも、やれやれってしてるフィアちゃんもかわいいから俺的には問題なしだけどな!


「……それで本日の御用はその肩の子の紹介ですか」

「クルゥ?」

「……かわいいです」


 フィアちゃんがクゥへと視線を向けると、俺の頭に張り付いたままのクゥが「なぁに?」って感じで首を傾げて、フィアちゃんの頬を緩めてる。

 ふふふ。フィアちゃんもクゥの魅力にすっかりメロメロだな!惜しむらくはクゥが俺の頭に張り付いているから、クゥの姿が見えない事だな。かと言ってクゥを見る為に頭から引き剥がすのはかわいそうだしなぁ。鏡ってどこにしまったっけ?前買った気がするんだけどなぁ……


「うん。クゥの顔見せもあるけど、もう1人紹介したいのが居るんだよね。お~いシルフ~」

「ちょっとお姉ちゃん!あたしの紹介雑すぎない!?紹介したい”の”が居るって何!?もっとちゃんと説明してよ!せめて人って言って!あっ!その子がフィアちゃん!?ヤバイ!かわいい!クール系幼女だ!もふもふしたい!もふもふさせて!もふもふする!!」

「頼んだボーパル」

「きゅい?」


 バァン!と扉を跳ね開けてアトリエに飛び込んで世迷言を叫びだしたシルフの顔面に、ボーパルを張り付けて黙らせた。

 シルフは単純だからこうしておけば足止めは簡単だ。まぁ、俺もボーパルのお腹が顔にもふっときたらついもふもふしちゃうけどね!ボーパルのお腹は魔性のアイテムだからね。一度もふると抜け出せなくなってしまう魅了の呪い付きだ。


「うぇへへ~。ボーパルちゃんのお腹がもっふもふだぁ~。この首回りのふかふかがまたいいよね~。クゥちゃんもこっちにおいでよ!一緒にもふもふしてあげるぅ♪」

「きゅい~!」

「クルゥ……」


 目をハートにしたシルフが、抱きしめたボーパルにすりすりと顔を擦り付けながらも、クゥへとちらちらアイコンタクトをとっている。

 一方俺から離れようとしないクゥは、無理矢理もふられてるボーパルを見て俺に抱きつく力を強めているな。いや、そんなに怯えなくてもボーパルは別に嫌がってないと思うんだが……まぁいっか。シルフが残念なのは今に始まった事じゃないし。


「……ユウさんの妹さんですか……お姉ちゃんとは」

「ゴメンね。この子バカだから何回言ってもお姉ちゃんとお兄ちゃんの違いが分からないんだよ……」

「そこまでバカじゃないよ!?お姉ちゃんはお姉ちゃんだからお姉ちゃんって言ってるんだよ!それにバカって言う方がバカなんだからね!」

「きゅい~」


 小学生か!会話レベルが全体的に小学生か!知能指数が低下してるのは、主にボーパルをもふりながら会話に参加しているせいだと思われるが……というか、俺がそう思いたい。そうじゃなきゃやってられない。あれ?うちの妹ってこんな会話すら困難な生き物だっけ?


「じゃあ俺の3倍バカって言ったシルフは俺の3倍バカなんだな」

「そうだよ!……あれ?」


 ダメだこいつ。早く何とかしないと。脳内までもふもふに侵食されてきてるぞ。


「という訳でバカに付ける薬をください」

「……なにがどういう訳か分かりませんが、そんな薬はありません。むしろフィアが欲しいくらいです」


 あぁ……確かにエルもシルフと似たようなもんだしなぁ……今度バカに付ける薬を見つけたらフィアちゃんにも分けてあげよう。そうしよう。


「あっ……ごめんねお姉ちゃん。心配しなくてもお姉ちゃんはそんなにバカじゃないから元気だして。ね?」

「いや、自分に付けるために欲しい訳じゃないんだが……まぁ、いいや。わざわざ説明するのも面倒だし」

「……なるほど。確かに妹さんとは兄妹のようですね。そっくりです」


 え?どこが?シルフとそっくりって言われるのは割と心外なんだけど?


「妹さんなんて他人行儀な呼び方はお終い!あたしの名前はシルフだよ!お姉ちゃんの妹です!よろしくね!」

「……初めまして。フィアの名前はフィアです」


 なんだろう。2人とも微妙にツッコミどころのある自己紹介だよな。「お姉ちゃんの妹」とか。「フィアの名前はフィア」とか。「だろうな」としか言えないわ。あと、他人行儀って、シルフとフィアちゃんは紛れもなく他人だからね?日本語の意味分かってる?


「挨拶をしたから今日からあたしたちは友達だね!という訳で早速だけどもふらせて!」

「はいはい。シルフはあっち行ってようね~。今俺がフィアちゃんとお話してるからね~」

「ホー!」

「……なんでしょう。シルフさんとは初めて会ったのに、この光景をよく見ている気がします」


 確かにフィアちゃんのエルに対するリアクションも似たような感じだもんね。最初にダイブしてきたエルをぶん投げた時は本当にビックリしたよ。姉妹の対応ってどこでも似たようなもんなのかね?俺もシルフがルパンダ⚪ブしてもふりに来たら投げ飛ばそうとするもん。できるかどうかは別として。

 で、「そんな~!お友達をもふるのは仲良くなるための大事な儀式なのに~!」とかほざいてるシルフをアトリエの隅っこにポイして、ミズキに監視しててもらおう。フィアちゃんへの顔見せは済んだし。約束は果たしただろう。うん。


「第一俺もまだフィアちゃんをもふもふしてないしな。抜け駆けしようなんてずるい!」

「……」

「……あ、あれ~?フィアちゃ~ん?」


 てっきりいつもみたいにボソっとズバッとグサッと鋭いツッコミが飛んでくるかと思ったんだが、俯いて何かを考え込んでるみたいでフィアちゃんからのツッコミが来なかった。

 なるほど。ボケがスルーされるのって結構寂しいな。さっきのフィアちゃんもこんな気持ちだったのかね?俺も次からはスルーしないように気を付けなきゃな。


「……本当なのですか」

「はぇ?えっと……何が?」


 ごめんスルーしないって言ったばかりだけど、なんの事か分かんないや……噛み砕いて伝えてくれない?もぐもぐってして。


「……友達をもふもふするのは仲良くなるのに必要な事なのですか。フィアはアトリエから出たことも殆どなくて、友達が出来たこともないので分からないのです……」

「あー、えっと……う~ん……」


 これはなんと答えるのが正解なのだろうか?いや、もふもふすれば結果的に仲良くなれるとは思うけども、必要かと言われればそうでもなくて、でもここでイエスと答えれば合意の上でフィアちゃんをもふれるのではないのか?だがしかし、フィアちゃんは本気で悩んでるみたいだしここで俺の欲望を叶えるために嘘を教えるというのはあまりにもかわいそうだよな。それに後でバレた時の好感度低下を考えれば今嘘をつくのは悪手。ここは本当の事を伝えて誠実さをアピールするべきだな!(この間0.2秒)


「それは違「その通りだよ!」よ!」


 うぉーい!シルフ!?何故ここに!?監視のミズキは……あ、体中の羽がボサボサになって床に横たわってる。魂までもふり捕られたのか……ナム。


「もふもふすれば心も体も通じあってもっと仲良くなれるのは確実だよ!だからもふらせて!ぎゅってして、すりすりして、くんくんして、はむはむして、なでなでさせてー!」

「欲望に忠実か!理性ゼロか!かわいい子なら見境なしか!」

「もっちろん!それがあたしのジャスティス!生きる意味だからね!!」


 うちの妹がもふもふ欲に忠実過ぎてフィアちゃんがヤバイ。また通報されるぞ?フィアちゃんに襲いかかって豚箱に叩き込まれても、今度は迎えに行かないからな?むしろ俺が通報するまである。丁度こいつは世に解き放たない方がいい気がしてきたところだし。


「ふふん。そんな正論にあたしが屈すると思ってるなら甘いよお姉ちゃん!例え手も足も出なくても、転がってでもあたしはあたしの信念を貫くよ!!」

「カッコイイ事言っても、やろうとしている事はちっともカッコよくないからな?」


 とりあえずシルフは正座ね。10年ぐらい。あ、抱く用の石要る?それなら好きなだけもふもふしていいよ?


「もふもふしてる石ってなに!?絶対コケじゃんそれ!というか10年は長いよ!石の上にも3年しかいないんだよ!?」

「なら床の上なら10年ぐらい余裕だな」

「……言われてみれば確かに」


 確かになんだと言うのだろうか。俺は嫌だよ?場所に関係なく正座の時点でヤダ。


「と言うかどうしてお姉ちゃんが断ってるの!お姉ちゃんその子のなんなのさ!あたしのもふもふを受け入れる決定権を持ってるのはフィアちゃんでしょ!」

「……フィアはシルフさんのことをよく知らないので嫌です」

「バッサリ斬られた!?」


 ざまぁ!シルフざまぁ!獣の本性を解き放って、両手をワキワキしながらフィアちゃんににじりよっていたシルフが、フィアちゃんに遠回しに「あなたとは仲良くなりたくありません」って言われて轟沈した。

 ふふん。フィアちゃんはリップサービスとかも殆どしないからな。フィアちゃん検定初級のシルフ程度じゃこんなもんよ。


「え?お姉ちゃんなんて?リップサービス?ちゅーのサービスのことかな?」

「フィアちゃんがしてくれるなら喜んで!」

「……しません。絶対にしません。最近それで失敗した悪夢を見たばかりなので」


 大事な事なので2回拒否られてしまった。何故か俺の方を見ながら。いや、悪夢て。俺関係ないじゃん。それにボケたのはシルフだよ?たぶん天然だけども。


「冷たい対応のフィアちゃんもかわいいよ~。かわいい子は何してもかわいいよね!フィアちゃんの事もいつか絶対、合法的にもふもふしてみせるよ!あたしの信念は鋼鉄で曲がらない!!」

「ダメだこいつ。もう手遅れだ」

「……2人は間違いなく兄妹です。瓜二つです」


 え?どこが?さっきからフィアちゃんが俺とシルフの血縁関係を核心するタイミングがおかしくない?

 そりゃ確かに俺もフィアちゃんは何してもかわいいと思うし、いつか絶対にもふもふしようと思ってるけど、ここまで酷くないよ?本当だよ?


「あ、そうだ。あたしの事をよく知らないから嫌なら、お姉ちゃんならどう?」

「え?」

「……はい?」


 なんとかして「俺はシルフみたいな変人じゃない!」ってフィアちゃんに教えようと四苦八苦してた所に、シルフの呟いた一言が割り込んできて、フィアちゃんと2人でシルフの顔を一瞬眺めた後に、互いに顔を見合わせてしまった。


「フィアちゃんってお姉ちゃんの事ならちょっとは知ってるでしょ?お姉ちゃんにも、もふもふされたくないの?」


 ……確かに、シルフが知らない人だからもふもふされたくないと言うのなら、俺はどうなのだろう?俺まで知らない人にカテゴリーされてたら流石に泣くよ!?泣くだけの権利はあると思うよ!!


「「じぃ~……」」

「……はぁ」


 フィアちゃん的には答えたくない事なのか、俺やシルフから視線を逸らして回答を拒否しようとしてたんだが、流石にここで焦らされたら気になって夜しか眠れないので、シルフと2人がかりの無言の圧力(ただし擬音は口から出る)でフィアちゃんのほわほわのほっぺたを穴が開くほど見つめていると、やがて根負けしたのか小さなため息を吐いたフィアちゃんが、気持~ちウザそうな顔で俺達の方を向いた。よし勝った!さぁフィアちゃんの判定はどっちだ!?


「……フィアはユウさんの事を」


もふもふ!

誤字脱字ありましたら感想の方へお願いします。

VRMMOでサモナー始めましたの1巻が大好評発売中!

ここでしか読めない書き下ろしのSSではユウとフィアちゃんがムフフな展開に!?

さらに、白銀ちゃんが登場する限定SSが読めるキャンペーンも締め切り間近!応募を急げ!!


ふぅ。定型文の書き換え完了。

あ、本編を下まで読んで、あれ?って思った人は一番上までスクロールしてタイトルを読んできてね。

気づいたら5千文字も書いてたからね。仕方ないね。早く投稿したかったし。


で、投稿が遅れた最大の理由は流石に不謹慎だから省くとして。

内容的にはシルフの所為だな。あいつ喋り過ぎだろぉ!知能指数低いのにコミュ力高すぎぃ!あれ?シルフってフィアちゃんと初めて会うんだよね?ユウの時はもうちょっとギクシャクしてたのにシルフさん馴染むの早すぎません?

第一声からのマシンガントークと、流れる様な自己紹介と、即座の友達認定・・・神かな?テトメトにはとても真似できねぇよ・・・したいとも思わないけど。

いや、別にシルフも嫌いじゃないし、出番が増えるのはいいんだけどさ・・・クゥの出番が喰われたのがなぁ・・・次こそはクゥちゃんにスポットを当ててみせる!グリフォンの飼い方ってアニメが作られるぐらいにぃ!

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