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216匹目 淫乱ドS担当

更新が止まるかもと言ったな・・・あれは嘘だッ!

テトメトは更新するからよ、お前らが止まんねぇかぎり、その先にテトメトはいるぞ!

だからよ、止まるんじゃねぇぞ・・・

 

「くふふっ。して、ぬしはさっき何を言いかけたのじゃ?今のわっちは気分がよいからのぅ。大抵の事は叶えてやりんす」

「なんだっけ?あ、そうそう装備だよ装備。このキツネさんセットも気に入ってるんだけど……この前強い武器を拾ってさ。武器を変えたらセットスキルが切れちゃうから、武器に影響しないかわいくて強いセット防具があれば欲しいかな~って」


 隠行と狐火はかなり優秀なセットスキルだから惜しいんだが……隠行はイナリを召喚すれば使ってもらえるし、狐火は数多ある攻撃手段の1つでしかないからな。

 それにキツネさんセットはレアドロップだけども第二層でのドロップアイテムだし……そろそろ衣替えの時期かなって。まぁ、キツネさんセット以下の性能なら要らないけどね。


「防具……それも一式でかわいさ重視の上に性能もかや?うぅむぅ……蔵にあったかのう?武器なら色々あるんじゃがのう……」


「それならいいものがありますわ!」


 と、俺の腕に抱きついたままのアリスが言い、ポケットをゴソゴソと漁ると一着のドレスを取り出した。

 ……うん。明らかにポケットに入る大きさじゃ無いんだが突っ込んだら負けだな。ポケットからにゅるんと出た瞬間パニエスカートがボン!と膨らんでたものが限りなくシュールだが無視だ。この世界の住人は全員四次元ポケット常備だしね。


「クレアに着てもらおうと思って前に作ったものですわ。一生懸命作りましたのにクレアは着てくれませんでしたの……」

「あ、当たり前じゃない!そんなひらひらしたかわいい服なんてあたしには、似合わないもの……」


 なんかクレアが真っ赤になってもじもじしてる。ドレスを着てる自分を想像して照れてるのかな?かぁいいなぁ。


「似合うと思うけどな?」

「似合うと思いますわよ?」

「似合うと思いんす」

「似合わないわよ!絶対着ないからね!絶対よ!!」


 フラグかな?無理して着せる気は無いけどね。まぁ、クレアがどうしても着たいって言うなら話は別だけど~?


「着ないって言ってるでしょ!」

「はいはい。で?このドレスを俺にくれるのか?」

「こんな物では王子様に頂いたご恩に全く報いられないのは承知しておりますわ。ですがどうか受け取ってくださいまし。足りない分も絶対にお返しいたしますわ!わたくしの全てを捧げて!」


 いや、そこまでしてくれなくてもいいんだけどね?そこまで行っちゃったらあの神父と同レベルになっちゃうから。まぁ、強制と任意の差はあるけども。

 それはともかく、渡されたドレスをもうちょっと見てみるか。え~っと。白と水色とピンクのアーガイル柄でトランプのマークが描いてある……あれ?なんかどっかでみたぞ?


「ふふっ。実はわたくしのドレスとお揃いですの!ペアルックですわ!」


 アリスが取り出して謎技術でプカプカ宙に浮いているドレスはアリスが今着ているドレスの色違いだった。

 白地に水色とピンクの柄が付いているアリスのドレスと違い、こっちはピンク地に白と水色の柄が付いているな。

 なんというか……アリスが着ているドレスよりもロリ度が上がっている気がする……それかアニメのウェイトレスっぽいかも。エプロン的に。ピンクとかドS担当かな?この愚民がッ!


「王子様。アリスのプレセントはお気に召してくださいましたか?」

「あ~うん。かわいくていいと思う……よ?」


 正直ちょっと派手かな~とは思うけどね。目立つことに関しては既に手遅れな気もするけどピンクドレスかぁ~。流石にちょっと恥ずかしいかも。淫乱かドS担当だと誤解されそうな気がする。

 ただ、これだけキラッキラした瞳で俺を見上げてくるアリスを前にやっぱり要らないとは言えないってマジで。まぁ、装備のランクもキツネさんセットの格下だし、アリスの前以外じゃ封印かなぁ~。


「じゃあ早速装備を……あれ?」


 プカプカ浮いてるドレスをキャッチして装備しようとしたらシステムさんにブロックされた……何故(なにゆえ)


「あっ、あぁ!そ、そうでしたわ……このドレスはクレアに着てもらうためだけに作ったので、クレアと同じ狼人族にしか装備出来ないのでしたわ……

 うぅぅ。お、王子様申し訳ありません……アリスは……アリスはプレゼント1つまともに出来ないダメな子ですわぁーーん!!」

「お、おぅ!?」


 なんかアリスが虹が掛かりそうな勢いで涙を流しだして俺に縋りついてきてるんだけどどうすればいいの!?

 なんか「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」とか「なんでもしますから捨てないでください」とか人聞きの悪い事をめっちゃ叫ばれて心にグサグサきてるんだけどなんなの!?新手の精神攻撃なの!?え、俺が悪いの!?俺なんもして無くない!?というかアリスは俺がめっちゃ楽しみにしていたドレスを着れなくて悲しんでいると思ってるのかもしれないけど、そんなに楽しみにしてなかったから大丈夫だよ?とか言ったら更に泣かれそう……あ、でもアリスが着てる方は欲しいかも。って今言ったらこの場でアリスが裸になって俺が垢BANされる気がする。え、なに?詰みなの?俺の冒険はここで終わってしまったの?


「く、クレアさん……?」

「……」

「……」


 黙って目を逸らされたぁー!ついでにウツロおばあちゃんまでこっちに振るなと言わんばかりに目を逸らされた!!え、何!?俺が独力で何とかしなきゃいけないの!?えぇっとアリスを泣き止ませる方法……泣き止ませる方法……あ、


「そうか。狼人族にしか装備できないなら……俺が狼人族になればいいだけの話だな!」

「え……?」

「へ……?」

「ほぅ……?」


 問題はアリスの渡したプレゼントが使い物にならなかった事だ。なら、使える様にすればいい。そうすればアリスが泣く理由も無くなって俺の精神が削れる必要も無くなる!あったまいいぜ俺!


「あんた……狼人族になればいいって、生まれ持った種族を変えるなんて事出来るわけが無いじゃない!」

「王子様……」

「まぁ、見てなって」


 たしかストレージに入ってるって書いてあったような気が……お、あったあった。


「”転生の鏡”使用!」

「きゃっ!」

「な、なんですの!?」


 俺がストレージの奥底に沈んでいた転生の鏡を引っ張り出して使用すると、鏡から突然光が溢れ、思わず瞑った瞼を開いた時には、見覚えのある真っ白な部屋にいた。


「お~、なつかしいな。最初にキャラクターを作ったとき以来かな?」


 真っ白な部屋の中心にデンと設置された姿鏡のシュールさは今でもバッチリ覚えてるぜ。懐かしいな~。

 とはいえ、いつまでも思い出に浸っていてもしょうがない。アリス達を向こうに放置したまんまだしな。さっそく鏡を覗き込んでキャクターの修正をする。

 ん~。名前と職業は固定されてて変更できないみたいだな。変えられるのは容姿と種族か。

 容姿は……弄る必要無いだろう。このユウを結構気に入ってるしな。

 んで、種族を獣人に変更。種族を変更するとステータスが変動することが……了承っと。え~っと狼人族は……って選択し多っ!どんだけ獣人に力入れてんだよ!え~、らりるれ……あったあった。狼人族に決定。獣人度?ミックス度?あぁ~メンドイからクレアと同じ種族で!って叫んだら勝手に選択されて、ぴょこぴょこん♪って耳としっぽが生えた。音声認識超便利だわ~。

 どれどれ、さっそく鏡でチェックを……キツネさんセットの耳としっぽが邪魔でよく分かんない。脱いじゃえ。変わりにシルフに押し付けられた白のシャツワンピースを装備してっと。

 うん。鏡で見た感じもクレアと色違いの黒い犬耳と犬しっぽだな。ただ先っちょだけが雪の様に白いけどそれもまたかわゆす!

 よしよし。んじゃ、これで変更完了!今日から俺は狼神族だ!


 ……あれ?なんか違くない?


 と思った時には既に俺の指は完了ボタンをポチッとしており、すぐに視界が切り替わった。

 ま、まぁ。問題はアリスのドレスが着れるのかどうかだしね。ちらっと確認したけどちゃんと着用可能になってたからもーまんたいだって。


 ……たぶんね。


もふもふ!

誤字脱字ありましたら感想の方へお願いします。

VRMMOでサモナー始めましたの1巻が・・・じきに発売予定!お楽しみに!


・・・おや?アリスのようすが・・・トゥルルン♪

おめでとう!ユウは狼神族にしんかした!

・・・あれれ~?おかしいぞぉ~?

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