174匹目 アイギスのクラスチェンジ④
・・・今やってる竿のゲームでのとある風妖精のセリフ。
「いや~ん!可愛い~!!幼女だ!」
完・全・に・シ・ル・フ・!
《召喚モンスター:アイギスが雷怒山羊にクラスチェンジしました》
アイギス 金剛山羊 → 雷怒山羊
Lv40
体力 80
筋力 15
敏捷 20 → 30
器用 27
魔力 27 → 37
精神 20
スキル
危機察知 悪路走破 怒り → バーサーク(NEW) ダッシュ 威圧 受け流し 金剛 → 金剛迅雷(NEW) 注目奪取 全体防御 火属性耐性 毒耐性 幻惑耐性 混乱耐性 突耐性 爆雷(NEW)
「おぉ~。スキルが3つも増えたな。凄い凄い」
「メェ~……」
のっそりと右足を上げたアイギスが指し示した雷怒山羊にクラスチェンジをしたんだが……雷怒山羊にした理由がアダマンゴートよりも書いてある位置が近かったからとかじゃないよね?数十センチ足を上げるのを面倒がって自分の未来を妥協したりしてないよね?いくら、迷った末に出した答えはどちらを選んでも後悔するもの。どうせ後悔するのなら今が楽ちんな方を選びなさいと言うとはいえ、そこまで怠惰じゃないか。
……違うよね?
「……やっぱりアイギスには雷怒や憤怒よりも怠惰の方があってると思うんだけどな~。アイギウスだな」
「メェ……」
俺の戯言に興味は無いとばかりにポテポテと数歩離れたアイギスはその場でどさりと倒れる様に横になる。
……そっちの方が速いんだろうけどもモコモコのひつじさん鎧を装備してから足を折って寝転がる手間すら面倒くさがってるようにしか見えないんだよなぁ……まぁ、やるときはやってくれるから何にも文句はないんだけどね。むしろ感謝してるよ。感謝感激雨あられだよ。
そんな怠惰を絵に描いたようなアイギスだが、クラスチェンジをして角がちょっと伸びたのかな?なんか一回り大きくなって立派になった感じがする。それとアイギス本人の自毛が薄~く青みがかってる気がするな。ん~、全体的に青くなってる訳じゃ無くて毛先だけがちょっと光ってる感じかな?
光ってると言えば一番の変化はやっぱりアイギスの鎧だな。こっちは元からミスリルの青銀色だったんだが、モコモコの鎧の内側に時々静電気の様にパチリと青い光がはしってる。
クラスチェンジの影響でアイギス自体が雷属性にでも変わったのかな?なんにせよ暗いところで見たら綺麗そうだな~。ただメッチャ目立つけど。
というか、いつの間にか日が昇ってるな。確かあの可愛らしいタイガーを倒した時は夜だったからウサギと連戦してる間に朝日が昇ったんだな。FWOは夜でも普通に明るいから気づかなかんかったわ~。
「アイギスの新スキルも試してみたい所だが……先にドロップ回収して帰るか。今回は流石に疲れたし切り札も使い切っちゃったしな」
「きゅい!」
「ホー!」
「~~!」
ウサギ達は封印せずにドロップにすることにする。というのもウサギは既にボーパルと予定外だが白銀ちゃんが居るし、どうにもウサギは種類が多そうだから封印するまで数を集めようとしたら大変そうなんだよね。あと、ドロップも気になるし。ウサギさん装備の上位互換でも出ないかな?空間察知付きの装備とか。流石に無理か。
「きゅい~」
「ホ~!」
「お、2人ともありがと~」
ウサギ達をドロップにすると聞いたボーパルとミズキがお目目が( U×ω×)になってるウサギ達を1羽ずつ掴んできて俺の近くへ持ってきてくれた。
2人とも賢くて優しいなぁ~。もちろん知ってたけどね!よしよし。かわいいかわいい。
「~~~!~~~!!」
「いや、流石にティーニャの筋力じゃ持ちあがらないんじゃないか……?」
アイギスにおそるおそる近づいては静電気がパチッとなるたびに「ひゃ~!」と逃げる遊びをしていたティーニャがもふもふしている俺達を発見して自分も混ざろうとウサギへ飛びついたんだが、如何せん筋力が足りずに、掴んだウサミミが伸びるばかりだ。
「~~!~!?~~!~~!!」
「……・何やってんのティーニャ……」
「ホ~……」
今掴んでるウサギを運ぶのを諦めて、その隣に転がっている……うさぎもちだっけ?に飛びついたティーニャだったが、うさぎもちを掴もうとした手足がべっちゃりとうさぎもちに張り付き、なんとか剥がそうとしているうちにうさぎもちにくっつく部分がどんどん広くなり、ついには全く身動きが取れない状態になり自由な顔の左半分で「助けて」と必死に訴えてる。
いや~、うさぎもちのもち要素って膨らむだけじゃ無くってくっつく事もだったんだな~。鳥もち的な能力なのかな?これは近接戦挑んでたら危なかったな~。前もって知れて何よりだわ~。うんうん。
……ティーニャが瞳に大粒の雫を溜め始めたからそろそろ助けてあげようか。瞳をうるうるさせるティーニャも可愛かったんだけど流石に罪悪感が……
「~~!~~!!」
「ごめんごめん。悪かったって。今度オヤツ買ってあげるから許して?ね?」
ティーニャが絡まっているうさぎもちにサックリと解体ナイフを突き刺し、ドロップに変換してティーニャを救出する。
俺がティーニャが助けを求める姿を眺めて楽しんでいたのに気づいていたのか、ぷんぷん!って感じの文字が浮かびそうな雰囲気で大袈裟に怒りを顕わにするティーニャをオヤツで買収しようとしたらあっさり機嫌が直ったようなので何よりだ。
……なんか本当にあっさり過ぎて逆に違和感があるんだけど……まさか図られたか!?ティーニャやるなぁ。シルフの噓泣きで鍛えられた俺の目を欺くとは。女の子はみんな生まれながらに役者さんだもんね~。かわいい子役さんにはお菓子を買ってあげよう!後でね!
今はとりあえずウサギの解体と撤退が先。というわけでうさぎもちのドロップは……
……なんか凄く見覚えのある物体が転がっているんだが……違うよね?上位素材だよね?か、鑑定せんせー!
【アイテム:素材】ウサギの毛皮 レア度1
ウサギの毛皮
防具や服の素材として使われる。
お、おぅ……いやいや、うさぎもちはレベル17だったから!!きっと低確率の外れを引いただけだって!うさぎもちよりもレベル高いのが8体残ってるんだからまだ希望はある!まだ諦めるような時間じゃない。諦めたらそこで試合終了だ!
という訳で連続解体!ブスブスブス!
毛皮 肉 肉 毛皮 毛皮 毛皮 毛皮……
もう、楽になっても……いいよね……?
ガァアアアアアア!!出ない!!レア度3以上が出ない!!なんなの?イジメなの?物欲センサーさんが高笑いしてるの?残りのウサギはあと1羽。俺の目の前で転がってる航空魔導兎だけ……はぁ。本当に白銀ちゃんをドロップに出来なかったのがいたいなぁ……ネームドモンスターならそれに見合うアイテム落とすだろうしね。もしそれで毛皮だったら運営を殴りに行くけど。
まぁ、今日の俺の運はさっきの戦いで使い果たしたみたいだからハズレが出た可能性は高いけどね。
……ふむ。俺の運か……
「お~い、ティーニャとボーパル~。ちょっと手伝って~」
「~~?」
「きゅい!」
「ホー?」
俺の運が尽き果ててるという事で幸運に所縁がありそうな天使と勝利の女神に幸運を分けてもらおう!まぁ、ボーパルは勝利の女神(物理)だけどね。ご利益はあるはず!
という訳で航空魔導兎へと切っ先を向けたナイフに、ティーニャのちっちゃなおててとボーパルのあんよと、ついでにミズキの翼もタッチしてもらう。
本当は招き猫的な感じでノゾミにも手伝って欲しかったんだけど、クラスチェンジしたアイギスのパチパチがマッサージに丁度いいのかアイギスを枕にしてぐでーんと伸びてて使い物にならない。いや、アイギスがいいんならいいんだけどね。
「よーし行くぞ~!せーの!」
「きゅい!」
「ホー!」
「~~!」
4人の力を合わせて振り下ろしたナイフの刃先がサクッと航空魔導兎に刺さった瞬間、ポンッと軽い音を立てて航空魔導兎の姿が消える後に残ったのは……
「……?なんだこれ?宝石?」
「きゅい?」
コロンと転がる赤い石を拾ったボーパルが、どーぞ!って感じで差し出してくれたのを受け取って観察してみる。
ん~、見た感じまん丸な綺麗な石だな。あ、でもチェーン付いてるな。アクセサリーなのかな?ソウルジュエル的な?それなら要らないんだけど……とりあえず鑑定っと。
【アクセサリー:首】魔導宝珠 レア度7
防御力+1 重量0 耐久値100 残エネルギー64%
この世界には存在しない超越技術によって作られたオーパーツで何者にも耐久値の回復や、エネルギーを補給する事が出来ない
所有者にバリアと飛行を付与し、使用する度に内蔵エネルギーを消費し0になると消滅する
【効果】
スキル:バリア
スキル:飛行
……え?……えっと、なんて言うか……え?て、天使と女神とフクロウのパゥワーすげぇー……?
もふもふ!
誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。
どうも、昨日紫色のパーカーのフードを目深に被って、ピンクのポンポンの耳当てを付けて、青色のグラサンをかけて、顎の下から鼻の上までを覆う緑のマスクを付けたチャリに乗ってるおばちゃんを見て一瞬エイリアンかと思ったテトメトです。
いや、風が冷たい日だったしなるべく肌を出したくなかったのは分かるけどももうちょっと統一性を持とうよ・・・そしてその時に一番驚いたのは直ぐ後ろから同じ恰好の2Pカラーの別のおばちゃんが現れた事です。なに?おばちゃん界ではエイリアンの仮装が流行ってるの?ネタ書いてたら最初何書こうと思ってたのか忘れちゃったよ?
という訳でまた次回!そろそろ時計を加速させて闘技大会へ行くぞー!このままダラダラやってたら今年中に終わらない気がしてね・・・そうしたらユウ達がドンドン強化されていくわけで・・・逃げて!闘技大会超逃げてぇー!




