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172匹目 ウサギを2匹は要らないかなぁ

このまま番外編を続けようかな~っと思ってたけど、流石に白銀ちゃん関連が中途半端過ぎたので割り込み投稿をば。


前回のあらすじ!

航空魔導兎を2匹落として1匹バリアを蹴破ったボーパル!

航空魔導兎を1匹落として全航空魔導兎に麻痺をかけたミズキ!

初手で精神攻撃を仕掛け白銀の全力を超える突撃を一匹で受け止めたアイギス!

航空兎魔導ウサギを1匹落とし、残りの全航空魔導兎の目を潰したティーニャ!

魔唱を駆使し空間中の魔力をかき回し敵の索敵と聴覚を妨害し囮になったノゾミ!

白銀ちゃん最後の特攻を華麗に騙し切った幻術を使うイナリ!

「アイギス!」と指示を出したユウ!


いやぁ、全員が全力を出し切ったからこその勝利だな!間違いない!


 

「きゅぃいいいいいい!!」

「メェエエエ!」


 あ、あっぶねえええええええ!!

 ビビッて奥義使ってなかったら最後の突撃で死んでたよ俺達!セーフ!ギリギリセーフ!

 かすったら死にそうな俺とティーニャとノゾミだけを幻影で離して、当たっても大丈夫そうなアイギスだけを元の場所に置きっぱにしてきたから突っ込んできた白銀とぶつかってるけど、アイギスなら大丈夫だろう。ちょっと抑えてればボーパル達も合流するだろうし、なんならアイギスが抑えてる間にまとめて吹き飛ばすんでもいいしな。いやぁ、結構ギリギリだったな。手札も殆ど全部使っちゃったし、一旦帰えって出直す必要すらあるかもな。ウサギコワイデス……


「みんなお疲れ~。いやぁ強敵だったなぁ」

「きゅい!」

「ホー……」

「メェ……」

「~~~!」

「んにゃぁ……」


 うん。長かった戦いが終わって元気に踊りまわっている子と、やれやれと疲れた吐息をもらしている子達に綺麗に分かれたな。

 ボーパルとティーニャは互いに手と手を取り合ってクルクルと回って踊ってる。なにあの子達かわいい。お持ち帰りしてすりすりしたい。2人のお手手の輪の中に顔つっこみたい。


「きゅい……」

「あれ?まだ生きてるの?」


 金剛を発動して移動不可状態のアイギスに勢いつけて突っ込むというある意味自殺を仕掛けた白銀だが、今はアイギスに背中をむぎゅっと踏まれて押さえつけられてる。

 これ以上戦う気は無いのか抵抗はしていないし、しようにも武器のライフル的なのは遠くに蹴り飛ばされているけど、どんな隠し玉があるか分からないんだから、サクっとトドメを指しておかないとな。


「おーい。ボーパルー踊るのはいいけど先にコイツにトドメ指しちゃってー!」

「きゅい!」

「きゅい!?」


「分かったの!」って感じの声を上げるボーパルとビックリした声をあげる白銀。

 どっちも「きゅい」だから分かりづらいなぁ……まぁ、俺がボーパルの声を聞き間違える事は無いからいいんだけどね。


「きゅい……きゅい!きゅきゅぅ、きゅきゅい!きゅいきゅいい!!」


「うん。何言ってるのかさっぱり分かんない」

「きゅい!?」


 アイギスに踏まれたまんまの白銀が何かを必死に俺に訴えているんだが、さっぱり理解できない。

 まぁ、タイミング的には命乞いかな?でも、ネームドモンスターのドロップ品とか超気になるし、ここまで追い詰めたのに逃がすとかあり得ないだろう。もったいない。


「きゅい……」

「うっ……」


 言葉が通じないと分かったからか、うるうる瞳攻撃を仕掛けてくる白銀。

 止めてくれ白銀ちゃんその攻撃は俺に効く。


「ん~、白銀ちゃんが強いのは分かってるから召喚してもいいっちゃいいんだけど……」

「きゅい!?」


 本を取り出して封印した数を数えなおしてみても1枠は空いてるから召喚は出来るな。と呟く俺に瞳を輝かせて嬉しそうな顔をする白銀ちゃん。

 べ、別に白銀ちゃんの可愛さに誑かされた訳じゃないんだからね!勘違いしないでよね!


「でも召喚したらレベルは1からだしなぁ。戦力的な意味では厳しいよなぁ」

「きゅいっ……」


「うっ……」って感じで胸を押さえる白銀ちゃん。何かいちいち仕草が人間っぽいウサギだなぁ。あ、いやそれは皆同じか。


「それに白銀ちゃんもボーパルも両方「きゅい」って鳴くから分かりにくいんだよね。やっぱりウサギを2匹は要らないかなぁ」

「きゅきゅいっ……」


「がはっ!ぐはっ!」って感じで見えないパンチを食らった様に仰け反る白銀ちゃん。芸達者な子だなぁ。


「あと、今丁度忙しい時期だからレベル上げに連れていくのも難しいし、仮に召喚しても暫くは安全な拠点での自主トレーニングしかやることが無さそうなんだよね」

「きゅ……い……?」


「なん……だと……?」みたいな反応をする白銀ちゃん。

 だよね~。やっぱりそんだけの力が有るなら思いっきり振るいたいものだよねぇ。


「それに手が空いてからもぶっちゃけアタッカーは足りてるしなぁ。白銀ちゃんの素質を考えるに拠点で新しく増えていく仲間の教導とかが主になるんじゃないかなぁ……」

「……」


 この発言にはもはや言葉も無いのか無言でプルプルと震えるのみの白銀ちゃん。

 今回は運よく勝てたけど、あれだけ仲間を率いて大立ち回りをしてた白銀ちゃんだもんな。やっぱり仲間を率いて暴れまわるのが好きなんだろう。

 それなのに俺の提案ときたら俺の下につくから仲間を率いる事もできず、自由に戦場を駆けるどころか拠点で飼い殺しにする宣言だもんな。

 1人の戦士としてのプライドがあるだろう白銀ちゃんには到底許容出来ない提案だろうな。しかも俺の召喚モンスターになるって片道キップな上にモンスター側の利点って殆ど無いしな。自分から望んで仲間になるのはお気楽なティーニャぐらいだろう。まぁ、召喚したからには後悔させる気はないけどさ。


「というわけで俺は白銀ちゃんの期待には答えられないんだ。ごめんね?というわけでボーパル。やっちゃって」

「きゅい?」

「きゅ……い……」


「いいの?」って感じで首を傾げるボーパルにコクリと頷きを返して介錯を頼む。

 ぷるぷると震える白銀ちゃんが潤んだ瞳で俺をキッ!と睨んでくるけど、ごめんね。俺じゃ白銀ちゃんの期待には答えられないんだよ。

 でもそんなに心配しなくても大丈夫。ボーパルなら苦しむ暇も無く一撃でヤってくれるさ。だから安心して経験値とアイテムになってね。

 むふふ。ネームドの経験値とドロップかぁ……どれだけ貰えるのか楽しみだなぁ。


 ……とか油断してたのが悪かったんだろうなぁ……


「きゅ……いぃ!!」

「んなっ!?」


 アイギスに踏んづけられてて身動きが取れない筈なのに、踏まれている背中とお腹が削れるのも厭わず弾丸の様に吹っ飛んだ白銀ちゃんが俺が取り出したままだった本に飛び込みそのまま一瞬輝いて吸い込まれてしまった。


 《航空魔導兎の封印率が100%になりました》

 《航空魔導兎が封印完了しました》


 お、俺のドロップアイテムがぁああああああああああ!

 というかボーパル!止めてよ!思いっきり静観してたの見てたんだからね!というか白銀ちゃんは何がしたいの!?俺の所に来てもいい事なんて無いよってあれだけ説明したのに……


「きゅい?きゅい!」

「もぅ!かわいいなぁボーパルは!!」


 なんでも許しちゃう!

 はぁ。まぁ、封印しちゃったのはしょうがない。自分から飛び込んできた場合は一発で100パーセントになるのはティーニャの時と同じみたいで、これでいつでも白銀ちゃんを召喚できるようにはなったけど……まぁ、召喚するかどうかは俺の自由だしな。


 ともかくこれで本当に戦闘終了。これから戦闘リザルトだな。航空魔導兎が4匹に個性的なウサギが5匹。非常にドロップアイテムが気になりますねぇ。しかもクラスチェンジが近かい子もチラホラといるからそこらへんにも期待が持てる。

 ある意味ここら辺は狩場として美味しいのかも……?

 いやいや、その結論に至るのはちょっと早計か。ともかく全てを確認してからだな。どれどれ……


もふもふ!

誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。


白銀ちゃんは勘違いされる生き物だからね。仕方ないね。

ちなみに最後の方で白銀ちゃんがなぜ黙っているのかが分かりにくかったのでヒント。

麻痺って詠唱できなくなるぐらい舌も痺れるらしいよ。あっ・・・(察し)

まぁ、白銀ちゃんの扱いに関しては大人の先送りでOK仮に召喚してもレギュラーキャラにはならないです。

その・・・流石に・・・ねぇ?


そして、前回の引きがいいところで終わったから今回の話を入れたのに、やっぱりいいところで引いてる件・・・ま、まぁ。前回よりはマシだよね。うん。

それでは次回は番外編2話目で会いましょう!多分今日中かな?明日は仕事だしね。


・・・なんでテトメトは休日まで会社に行ってるんだろう・・・

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