15匹目 タクのパーティメンバー
・・・山から下りてきてからブクマ数とPV数が爆発的に増えている件・・・
何があったし・・・いやありがたいんですけど!
ブクマ登録感謝ですぅ!!
そこら辺で読むのに疲れてグリンと後ろを振り向く。
さっと目を逸らすのが数名。キラキラと目を輝かすのがたくさん。ギラギラと目を濁らすのがいっぱい。
とりあえず最後の奴らは有罪。
「はぁ……」
さっきまでは気にしていなかったがちょこちょことウサたんという単語が聞こえてくる。なんだよウサたんって……
「まぁね、あなたの容姿で事前情報の無いセット装備を着て街を歩いてたらこうなるとは思うわよ?入手方法の想像は容易だから直ぐに収まるとは思うけど……」
「俺これから夜の狩りに行こうと思ってたんですけど」
「確実にみんな付いてくるでしょうね。それも人数を増やして。今はプレイヤーのいないフィールドの方が珍しいぐらいだから……」
オレっ娘……だと!? だがそれがいい!
とか言う声がうっとおしい。
うーん。俺が1人で行けるようなところだとこの取り巻きも付いてきちゃうし、かといって夜の森奥や山とかに行くのもなー。落着くまでログアウトするのがいいんだろうけど
負けたみたいで腹立つ。
あっそうだ結局まだ一回も行ってないし場所教えてもらったたあそこにでも
「おっ、ユウ見っけ。くふっ、SS見たけどリアルだと更にすごい格好だなwうさぎさんセットはそれで揃ったのか?」
「戦力確保!!」
「きゅい!」
「ホー!」
「うおっ!?何だ!?」
人垣を掻き分け俺に話しかけてきた見覚えのあるにやけ顔を、服に入って遊んでいたボーパルと旋回飛行していたミズキに確保してもらう。一人で行けないのならば人数を増やせばいいじゃない!
もう何も怖くない!
「隊長早いっすよ~。お、その人が隊長のリア友の……やっぱり女の子じゃないっすか!」
「いや、コイツこんななりでも男だぞ?」
ざわっ(驚愕)
「おとこ?ああ、そういう設定っすね!りょーかいっす!」
ざわぁ……(納得)
「設定というか……いいのかユウ?」
「ああ……もう、慣れたよ……」
「そうか……まぁなんだ。強く生きろよ」
「……ありがとな」
なんか同情されたけど俺は今日も元気です。
「ふぉぉぉぉぉぉ!タク×ユウ!ゴチになります!!」
「ちょ!リカっち鼻血出てるっす!」
タクに続いて金属鎧を身につけた身の丈以上のタワーシールドを背負った軽薄そうな肌黒の男性と。水色の髪に青のローブを着た情緒不安定な女性が出てきた。タクのパーティメンバーなんだろうけどなんていうか、その、なんていうか
「あーと、なんというか……個性的なメンバーだな」
「……何かスマン。あれでも優秀な盾職と水メイジではあるんだよ。……ホント、何で優秀なんだろう?」
「まぁ、なんと言うか、元気だせよ」
サモナーは不人気だというけどあのパーティメンバーとずっと居るぐらいならボーパル達の方が100倍いい。可愛いし、可愛いし。
「で?タクのパーティメンバーはあの2人なのか?」
「おう。他に斥候のヒューマンと弓使いのエルフとヒーラー(薬持ち)が居るぞ。種族はリカと斥候とヒーラーが人間でテツ……そこの盾職がドワーフだ。見た目黒いだけの人間だけど。エルフは白いだけだし」
「へー、バランスよさげなパーティーだな」
「だろ?皆集まってプレイできる時間が少ないのが難点だがMMOで固定パーティを組もうとしたらどうしてもプレイ時間が合わないのはしょうがないところあるしな」
「まぁ、その点サモナーは楽だな。基本ソロだしな」
「っす、よねー。今日も日が昇ってからついさっきまで山のエリアボスのゴーレムとずっと戦ってたんっすけど結局3人が時間で解散したんっすよねー。索敵持ちのミカっちが落ちちゃったんでどうしようかと思ってたら隊長がユウっちを紹介してくれたんすよー。ったい!」
「余計なことまでしゃべらんでいい!っとまあ、そんな訳で一緒に狩りに行かないか?報酬はドロップの半分で」
「願ったりだけど1つ条件追加。取り巻きがウザイから来れ無さそうな所で」
「んー、ダッシュのレベルは?」
「7」
「ずいぶんと高いな。じゃあ、山頂付近の休憩地点まで戦闘を避けてダッシュ。後にヤギ狩りでもするか。ボーパルなら出来るだろ?」
「もち。今はミズキもいるしばっちりだ」
「きゅい!」
「ホー!」
「はっ、頼もしいな。2人ともよろしく頼むぜ。さてお前達話は聞いてたな?山頂までマラソンだ!」
「マジっすかー」
「おーぼーだー」
「今日はほとんどレベル上げ出来なかっただろ?それとも延々とねずみ狩りでもやるか?この前みたいに」
「さぁ行くっす。すぐ行くっす!」
「もう、ネズミ狩りはいやーー!!」
「あー、なにがあったかは大体分かった」
ラットを封印するための3時間の記憶ががが
「ユウ……お前もか……。つう訳でさっさと行くぞ!おら!どいたどいた!」
「「おー!」」
「きゅい!」
「ホー!」
「ちょっ!リアさーん。失礼しますねー!」
「ええ。いってらっしゃい」
「ちょっ、待って!本気で待てって!俺道知らねぇんだって!待てぃ!」
「あははははははは」
……あっさり追いつきました。敏捷補正さんマジ感謝。
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《スキル:ダッシュがレベルアップしました》
《スキル:ダッシュがレベルアップしました》
「よーし、すこし休憩!」
「「「うーい」」」
街を出てから一時間ほど。俺とボーパルとミズキの索敵をフルに使い戦闘を徹底的に避け、プレイヤーをまき山頂付近まで一気に駆け上がった。
……結果的にモンスターをなすりつけたみたいになったけど敵が居る所にプレイヤーが突っ込んでいっただけだから大丈夫だよね?大丈夫なはず。大丈夫だと信じる。
「で?ここら辺にはどんなモンスターがいるんだ?」
「ん?そうだな、昼間はイワガメとサルが基本だな。夜はイワガメとコウモリ。それにヤギだけどヤギ狩りがメインになるだろうな。ヤギは昼間も居ることはいるんだがウサギほどじゃないにしろ気配察知能力が高い上に急な崖でもひょいひょい走るもんで捕まらねーんだよなアレ。落ちたら死ぬし。んで、そんなヤギだけど夜は眠った状態でエンカウントするんだよ。経験値もうまいし確率は低いがミルクがドロップしたら高く売れるしな」
「ほえー、ん?ヤギを召喚したらミルクが採れるようになったりするのか?」
「メスだったら取れるかもしれないな。次の召喚枠拡張はいつなんだ?」
「あー、ミズキを召喚したばっかりだから次までまだ5体だな」
「む、カメとコウモリとヤギ封印しても2体足りねえか。今度召喚したらどうだったか教えてくれよ」
「もし仮に召喚したらな。召喚したら」
「フラグ乙。さて、休憩はこんなもんで戦闘行くぞー!」
「「「あーい」」」
「ボーパルとミズキは索敵頼むな」
「きゅい!」
「ホー!」
さて、山での初戦闘としゃれこみますかね




