161匹目 処女厨の末路
流石にイベントのラスト戦闘が全カットはなぁ・・・
という訳で久々の我等の神視点でのユニコーン戦です。
つまりまたもや、話は進みません。うん。いつもの事だね(白目)
ボーパルなの!
でっかい、で~~~~~っかい!木を倒したあたち達は”だいよんそー”の森に来てるの!
えっと……ごしゅじんさまとフィアちゃんが言ってた”なんとかの角”を手に入れるために”なんとか”っていうのを倒しに来たの!
……ほんとうは何のことか分かってないのは、ナイショなの。
あたちは敵を倒すだけだからむずかしい事はごしゅじんさまとミズキちゃんにお任せなの!
あたち知ってるの!そういうのを”てきざいてきしょー”って言うの!ノゾミちゃんがごしゅじんさまの肩でのびのびしながら言ってたの!あたちも代わって欲しかったの……
「おっ、ユニコーンみっけ」
「……寝てるみたいですけど、いっぱい居ます。大丈夫ですか?」
「お昼寝……いいなぁ……」
ティーニャちゃんが教えてくれた方に進んだら真っ白いお馬さんが居たの!
チクチクの角が頭に付いているお馬さん達はみんな寝ているみたいなの。
みんな気持ちよさそーに寝てるからうらやましいのは分かるけど今は夜なの。おひるねではないと思うの。
「泉までセットである。ラッキー」
なの!固まって寝ているお馬さんの近くに、お家にあるのとおんなじおっきいみずたまりがあるの!
キラキラしててきれいなの~。お家に居るミズキちゃんとノゾミちゃんにも見せてあげたかったの~。
「お昼寝……」
「はいはい。寝てるユニコーンを見て羨ましそうな声出さない。これ終わったら送還してあげるから好きなだけ寝てていいからね」
「よし倒そう。すぐ倒そう!」
さっきまで眠そうだったアイギスちゃんの目がキュピーン!って光ったの!
アイギスちゃんのお休みに掛ける情熱はいつ見てもすごいの~。あとおやつがかかっている時もアイギスちゃんはやる気を出すの!いつもはボーっとしているアイギスちゃんだけど、やるときはやる子なの!
「俺とフィアちゃんはこのまま隠れてるから後ろは気にせず殲滅してこい!以下適当で!」
「りょーかいなの!!」
「お昼寝……邪魔な敵は……殲滅!」
「ボクがみ~んな吹き飛ばしちゃうからね!」
「敵?敵?敵は燃やそう!」
ごしゅじんさまの命令であたち達は隠れていた草むらから飛び出して寝ているお馬さん達の方に駆け出したの!
ごしゅじんさまの命令は分かりやすくていいの~。いっぺんにいっぱいの事を言われたら頭があわあわしちゃうの。
やっぱりあたちはごしゅじんさまの手や足として敵を倒す事に”しゅーちゅー”した方がいいと思うの。だってそっちの方が楽しいの!
「ふふん♪ボクの魔法で全部倒しちゃうよ!いけ!『ライトバーン』!」
あー!ごしゅじんさまの事考えてたらティーニャちゃんに一番槍を取られたの!
ティーニャちゃんの出した”ぴかぴか”がお馬さん達の所にぴゅ~って飛んでいったの!
ティーニャちゃんの”ぴかぴか”はぴゅ~って飛んだ後にぴかっ!!ってなるから、おめめ”ぎゅっ”ってしないとクラクラしちゃうの!
でも、おめめ”ぎゅっ”ってしたらまっくらになって、なんにも見えなくなっちゃうの。けどあたちは大丈夫なの!
お腹の下に”う~ん”って力を込めて、”えいっ!”ってしたら、あたちの体から魔力が”ばーん!”って飛んでって、魔力が通り過ぎた物の場所が分かるの!
1回あたちの魔力でマーキングした相手はしばらく場所が分かるからこれでおめめを”ぎゅっ”ってしてても問題ないの!
ティーニャちゃんの”ぴかぴか”でクラクラしてる相手をあたちがしとめちゃうの!
「うあ゛ぁ?なんだぁ?」
「……眩しい……もう朝か?」
「いや……微妙に肌がチリチリしやがる。敵だ!」
なの!?お馬さん達ティーニャちゃんの”ぴかぴか”を受けてもピンピンしてるの!あたちが魔力を当てた感じだと、あたち1羽で全部倒せるぐらいの強さだと思ったからびっくりなの!
”ぴかぴか”が当たったお馬さんは体力が半分ぐらいになると思ってたの。だけど、半殺しどころかかすり傷レベルだったの。もしかしたらこのお馬さん達はアイギスちゃんと同じ”めいんたて”かもしれないの!
うーん。だとしたらちょっとやっかいなの……
「とりあえず様子見なの!」
お馬さん達の方へ走っていた勢いを残したままちょこっとジャンプして空中でクルクル回ってお馬さんの方へキックを飛ばすの!
”とーぎたいかい”のごほーびに、ごしゅじんさまにもらった靴はすごいの~。魔力を込めたら”ぴかぴか~”ってなって、遠当てが簡単にできるの!普通にやるよりも飛距離も威力も高いからべんりなの!
でも、1回使うとしばらく使えないのがふべんなの……。
だからもっともっと練習して遠当てで同じ事ができるようにがんばるの!えいえいおー!なの!
「燃えろ!」
あたちの遠当てに合わせてイナリちゃんが火の玉を飛ばしてくれたの!
あたちの遠当ては夜の闇だと見えにくいの。でもよく見れば分かる程度には色が付いているし、真っ直ぐしか飛ばないし、速さもあたちよりは遅いの。
だから避けようと思えば簡単に避けられるの。
でも、イナリちゃんやティーニャちゃんが一緒に攻撃してくれたときは違うの。
あたちの遠当てが見えにくい以上にイナリちゃん達の魔法はよく見えるの!
ぴかぴかきれいに輝く魔法が囮になってあたちの遠当てを隠してくれるの!
「……っ!こっちを向け!!」
「「「『『『ライトバーン』』』!!」」」
「なの!?」
「あー!ボクの魔法なのに!マネしたなー!!」
イナリちゃんの火の玉に向けてお馬さん達がティーニャちゃんの”ぴかぴか”を放ったの!アイギスちゃんがあたち達の前に飛び出して『威圧』を使って攻撃を集めてくれたから助かったけど、ちょこっと危なかったの。
「アイギスちゃんありがとうなの!」
「別に……ボーパルねぇ達がやられたらお昼寝が遅くなるから……後はよろしく」
「なの!ボーパルおねえちゃんにまっかせるの!!」
あたち達をかばって目がしょぼしょぼしているアイギスちゃんにちょこっと触れて回復しつつお馬さん達の方をにらむの!
様子見はこれでお終いなの!まだなんにも分かってないけど、ここからは『当たって砕け』の精神でいくの!”ふんこつさいしん”なの!意味はよく分かんないけど多分骨も残さず蹴り砕くことなの!
「ほら、治してやるからこっち向け」
「おう。センキュー」
なの?お馬さんが仲間のお馬さんに角を向けてるの。
喧嘩するのかと思ったら仲間のお馬さんの体力が回復したの!
お馬さんの角に詰まっていた魔力が無くなって白い角がくすんで白かった角になってるの!
むむむ。お馬さんの角に触ったら回復しちゃうの?でも、魔力が無くなった角にもう1回魔力が入る様子は無いの!
1回しか回復できないなら気にする必要もない気もするの……でも、とりあえずまだ白い角から”ふんこつさいしん”するの!
「にしても……なぁ、おい」
「皆まで言うな。分かっているとも。ゲヘヘ……」
「クンカクンカ。はぁはぁ。清らかな乙女のカ・ホ・リ♪」
「ひぅっ!?」
なんか背中がゾワッとしたの!
あたちの背中の毛がぶわ~!ってなって、ぞわ~!ってなったの!
あのお馬さん達キモイの!一気に近づきたくなくなったの!
「汚物は消毒だよ!!」
「燃えろ燃えろ!!」
あたちと同じものを感じたのか、ティーニャちゃんとイナリちゃんが火の玉を一杯だしてお馬さん達にポイポイしてるの。
だけど、お馬さん達が体はでっかいのにひょいひょいと火の玉をかわしていくの。
ティーニャちゃんとイナリちゃんもっとがんばるの!フレー!フレー!なの!
このままだとあたちが出ないといけなくなるの!なんとなくあのお馬さんには近づいたらダメな気がするの!あたちの野生の勘がそう言ってるの!
「あはは。遊んでるのかな~?ほ~らほら当たらないよ~?」
「グフッ。お嬢ちゃん達~お兄さん達ともっと楽しい事して遊ぼうよ~グフフ……」
「ぷはぁ~、久しぶりの乙女のスメルが五臓六腑に染み渡るぜぇ~」
ティーニャちゃん達の魔法を避けながらお馬さん達がこっちに近づいて来てるの!
やっ!なの!あっちいけなの!アイギスちゃん助けてなの~!
「あれは……ちょっと無理。生理的に無理」
うぇ~ん!アイギスちゃんが役立たずなの~!
しくしく。こうなったらあたちが行くしかないの。
あたちが時間稼ぎをしている間に皆で倒すの!
ただ……時間を稼ぐのはいいが、別に、アレを倒してしまっても構わんのだろう?なの!
足止めをする時はこれを言うのがお約束だってごしゅじんさまが言ってたの!
「クンカクンカ……んん?このカホリは……近くに別の乙女が隠れているな」
「本当か?どれどれ……おう。確かに。近くに2人隠れて……?ん?やっぱり1人か?あれ?2人?んん?」
「まぁ、両方襲えば分かるだろ。違ったらその時はその時―――」
「「「「あ゛あ゛?」」」」
呑気に話をしていたお馬さんの一頭が限界まで魔力圧縮を終えて、小さな太陽みたいになったティーニャちゃんの”ぴかぴか”に呑み込まれて体力が全て消し飛んだの。
同時にもう一頭のお馬さんが至近距離まで幻術と隠行と暗殺で接近していたイナリちゃんに0距離で全ての火の玉を叩き込まれて燃え尽きたの。
あたちもふざけた事を言っていたお馬さんの顔の前まで月光を走っていって、白く光る角を蹴り折った後に返す足で首を蹴り折ってやったの。
残りの3頭のお馬さんは、アイギスちゃんが威圧で縛り付けてくれてるから安心なの。ん~、でもアイギスちゃんの魔力の流れがいつもと違うの。なにかいつもは使ってないスキルを使ってるの?
まぁ、いいの。そんな事より今は、一瞬で仲間が半分になって体を動かすことも出来ずにカタカタふるえている3頭のお馬さんにお話がひつようなの。
「あ、あれ?み、みんな?な、なに寝てるんだよ……い、いっしょにこの乙女達を」
「だまるの」
ダガァァアアアン!!
「は、はぃいいいいい!!」
未だに状況が分かっていないお馬さんが一頭いたけど、あたちが地面を踏み抜きながらおねがいしたら静かにしてくれたの。
やっぱりお話に必要なのは”せいい”なの。ほんだいに入る前に力の差を教えてあげたあたちはやさしいの。
お馬さんの足がぷるぷるしている気がするけど、きっとあたち達とお話ができてうれしいからなの。
あたち知ってるの!こういうのを”生まれ立ての子馬のよう”って言うの!つまり”どーしん”に帰るほどあたち達とのお話が楽しみって事なの!
ふと見たらあたちの前にいる以外のお馬さんも”どーしん”に帰ってるの。お馬さんの白い角の根元に跨ったティーニャちゃんと幻術で増えたイナリちゃんが光と火の玉を浮かべておめめ以外でニコニコしてるの。
うん。2人ともお話の準備はバッチリなの!
「ねぇ。お馬さん?あたちは今怒ってるの。なんで怒ってるか分かるの?」
お馬さんの近くのつちにちゃくちしたあたちも、ティーニャちゃん達と同じ様にニコニコしてお馬さんにしつもんするの。
ただあやまることに意味はないの!なにが悪かったのか自分で考えて気付くことが大事だってミズキちゃんに言われたの!
「えっ……えーっと、き、キミ達を襲ったから?」
「ちがうの」
「えっと、えっと……キミ達を下に見た、から?」
「ちがうの」
「え、え、えーっとえーっと。ききき、キミ達の匂いを―――」
「ちがうの」
お馬さんが答える度に月光を踏んで一歩一歩お馬さんの顔へと近づいていくの。
13歩でお馬さんの頭に届く様に歩くのはつかれるの~。
あれ?なんで13歩で歩く必要があるの?
ん~、たしか”階段がなんとか~”って言ってた気がするの。よく分かんないけどまぁいいの!
「生きててごめんなさいぃぃ……産まれてきてごめんなさいぃぃ……」
「ちがうの」
ついにお馬さんの顔の目の前まで着いたの。
お馬さんは白い顔を青白く変えて、足だけじゃ無くて体全体をガクガクと揺らしてるの。
ダンスを踊っているみたいで楽しそうなの。でも今はあたちのしつもんに答えて欲しいの。
「ひぅっ……!!」
お馬さんの顔の前まで着いたあたちは右足をそっとお馬さんの角に当てたの。
一撃で”ふんこつさいしん”するために溜め蹴りのチャージに入るの。
あたちの足が角に触ったしゅんかん。さっきまで楽しそうに踊っていたお馬さんが今度は氷になったみたいに固まったの。
ダンスの次はだるまさんが転んだなの?あたちは遊んでるひまはそんなに無いから早く答えて欲しいの。
「……あ、……あぁぁぁ……ゆ、許して。助けて……」
「ちがうの」
足に溜めていた力を解放してお馬さんの角の根元を蹴るの。
さっき角を折ったときに気付いたけど、根元のこの辺を叩いたらお馬さんの角はすぐ取れると思うの。
「あ、あ、あ、お、俺の角が……・」
あたちの蹴りで取れた角が地面に刺さってすぐに消えたの。
振り切った足を戻したあたちは角に当てたのと同じ様に足をお馬さんの首に当てるの。
「あ、あぁぁ……た、たす、たしゅぅ……」
むぅ。早く答えて欲しいのに、さっきか同じ事しか言わないの。
ごしゅじんさまが待ってるから早く終わらせたいのに……むぅ。仕方ないの。
「はぁ……しょーがないの。時間も無いから特別に答えを教えてあげるの」
「……!」
だるまさんが転んだをしながらおめめを大きく開いて、首に当たるあたちの足を見ようとしていたお馬さんのおめめがあたちの顔を向いたの。
お話をする相手の目を見るのは大事なの。よいことなの。
「お馬さんは近くに隠れている2人を襲うって言ったの。隠れてるのはあたち達のごしゅじんさまと友達なの。その2人を襲うのは絶対に許せないの。絶対に絶対に許せないの。
あたち達がなんで怒ってるか分かったの?」
「……!!」(ぶんぶん)
お馬さんのお鼻の前に移動したあたちの説明を聞いてやっと理解したのかお馬さんが頭を振っているの。
ティーニャちゃんの「ひゃ~」って言う悲鳴が聞こえてきたからそっちを見たら、他の2頭のお馬さんもいきおいよく首を振っているの。
やっとここまでは分かってくれたの。長かったの。
「……ちゃんと反省してるの?」
「「「はい!反省してます!」」」
あたちの質問に今度はすぐに返事が返ってきたの。うんうん。3頭ともちゃんと反省しているようでなによりなの。
「「「次からは絶対にご主人様達は襲いません!!」」」
「……ん?なにを言ってるの?」
「「「……?」」」
お馬さんが意味の分からない事を言ったから首をかしげたら、お馬さんも一緒に首をかしげたの。
お馬さんが言ってる事はおかしいの。だって……
「お馬さんはあたち達が倒すから次なんて存在しないの」
「「「え……」」」
「ちゃんと反省したみたいだからもういいの!早く倒してごしゅじんさまにほめてもらうの~♪」
「だね~!吹き飛べ~!!」
「燃えろ~!!」
お馬さんが反省したあたりからアイギスちゃんの威圧が弱まっていたのに、ポカンとして動かないお馬さんの首を折って試合終了なの!
ティーニャちゃんとイナリちゃんも自分の相手をちゃんと倒したみたいでなによりなの!
「おろ?気付いたら戦闘が終わってる……みんなお疲れ~!」
「……結局応援すらまともにしませんでした。やっぱりユウさんは要らないのでは……」
「やめて!俺には語り部と言う大事な仕事があるから!俺超重要だから!!」
「……ちょっとなに言ってるか分からないです。そしてその”超重要”な”大事な仕事”すら要らない可能性も発生してる気がします」
なの!戦闘が終わったからごしゅじんさまとフィアちゃんがあたち達のところに来たの!
えへへ~。今回もあたちはがんばったの!ほめてほめてなの~!
「ボクも頑張ったよ!オヤツ!オヤツちょ~だい?」
「いっぱい燃やした!褒めて褒めて!なでてなでて~!!」
「……疲れた……ねむ……」
ああー!またティーニャちゃんに先を越されるの!
負けないの~!ごしゅじんさまに一番にほめて、オヤツもらって、なでなでされるのはあたちなの~!!
「うおっ?なんだ?みんなして甘えん坊だなぁ」
「……ふふっ。甘えん坊なボーパルちゃん達もかわいいです」
んん~、やっぱりごしゅじんさまのなでなでが一番なの~。
ごしゅじんさまはこれからもあたち達が守るの!ごしゅじんさまだ~いすきなの!
もふもふ!
誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。
・・・みんなの言いたい事は分かる。ちょっとやりすぎちった。てへぺろりん ( ゝω・´☆)♪
いやね。本当はボーパル達がブチ切れたところで瞬殺で終わりの予定だったんだよ。
そこから何故か拷もn・・・もといOHANASIフェーズが始まってしまった・・・
まぁ、あれだよ。普段大人しい子ほど怒ると怖いよねって事で1つ。なにがその人の地雷かなんて外から見ても分からないからね。みんなも気をつけようね!(綺麗に纏めようとした結果)




