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126匹目 まじんのおしごと(魔人ちゃん視点)

魔人ちゃん視点からの魔人ちゃんのスキル周りなんかの補足回です。

ボーパルのスキルはユウとか、教祖様とかに解説してもらえるけど魔人ちゃんは自分で語って貰わなきゃ推測の域を出ないからねぇ・・・

 

 私は魔人である!名前はまだない!


 ……なんか知らないけどパパにそう言えって言われた。変なの。

 今はまだ名前の無いただの魔人の私だけど。今日の戦いで実力を示してパパに名前をもらうんだ~♪

 よーし!頑張っちゃうよ!!


 ……そう、思ってたんだけど……


 -------------------------------------


「アーハッハッハッハッハッハ!!人間共よ!絶望しろ!魔と闇を司る魔人である我が直々にお前らを潰してくれよう!!ワーハッハッハッハッハ!!」


 主役は遅れてやってくるってよく言うけど本当に出番が遅いよ!!

 もううちの軍の9割は負けちゃったよ!

 うぅ……人間の巣を占拠するためにある程度の数は残しておかなきゃなんだけど……こうなったら私1人で管理できる数まで人間を減らすしかないよね!

 スキルの殆どが封じられちゃってて今使えるのはパパに貰った黒薔薇の換装と、飛翔と、闇魔法と、無詠唱と、テレポートと、奥義のナイトウォールだけだけど……。

 人間相手なら空から魔法と弓を撃っておけば大丈夫ってパパも言ってたしだいじょーぶでしょ。囲まれても空にテレポートすればいいだけだしね!


「きゅぃいいいいいいい!!(あたちが相手なの!!)」

「え?ちょっ、まっ!!」


 か、『換装』!黒薔薇篭手!


 ドカドカバキバキドカンドカン!


 あ、危なかった……黒薔薇がなければ即死だった……。パパありがとう!

 っていうか、突然足元からミサイルみたいに白い塊が飛んできたんだけど!なにあれ!?うさぎさん!?なんでウサギさん!?

 というかウサギさん速い!ワイバーンよりずっと速い!一撃の重さは体重差もあるからそれほどでも無いけど、手数が多いのと、距離が近い!近すぎるよ!!私は魔法使いなんだからね!?


「ちょっと!私がまだ喋ってる途中でしょうが!この卑怯者!人でなし!」


「きゅい!!(問答無用なの!!)」

  「ぐっ……ちょっと!なにこのウサギさん!こんなの居るなんて聞いてないんだけど!?」


 パパ助けてー!!悪質なストーカーに付きまとわれてるぅ~!

 ウサギさん小さすぎるんだよぅ!ガードの中に当然の様に入ってくるんだよぅ。むしろガードの内側の方が戦いやすそうなんだよぅ……


「ぐぐむ、こうなれば私も奥の手を使うしかないか……『テレポート』!『換装』!黒薔薇弓!」

「きゅい!?(なんだとぉ!?なの!?)」


 無詠唱でのテレポートは出現場所の指定が甘くなるからあんまり使いたくないんだけど……”いしのなかにいる”状態にはなりたくないからね。

 出現地点は……ウサギさんの真上!ラッキー!


「これでしまいだよッ!『ダークアロー』装填!!ッ!?」


 魔法の気配!?

 矢の無い弓に換装させた黒薔薇に無詠唱を使って多重圧縮装填したダークアローを放置して急いでウサギさん以外にも視野を広げる。

 まんまるなお目目をくりくりさせて私を見ていたウサギさんのさらに下。地表から多種多様な魔法の煌きが満天の星空の様に輝いていて……


「ホー!!」

  「~~!!」

  「「「『ファイヤージャベリン』!!」」」

  「「「『ウィンドミキサー』!!」」」

  「「「『ウォーターレーザー』!!」」」

  「「「『ストーン……

「「『ライト……

「「『ダーク……

「「『フレイム……

「「『サンダー……

「「『アイス……

「「『ウッド……


 遅れて魔法名が私の耳に届いた。


「ッ!!」


 って、ててててててテレポートぉおおおおお!!


 むりむりむり!魔を司る者として、魔法攻撃も順番に飛んでくるならなんとかなるけど全属性同時攻撃とか無理だから!特に光属性が無理だから!!


「ぐっ……この私が人間如きにここまで手傷を負わされるなんて……」


 うぅ……痛いようぅ……もう帰りたいようぅ……


 殆どの魔法は私がもともと浮かんでいた場所か、そこに至るまでの間に他の属性の魔法とぶつかって爆発して消えたけど、範囲魔法の余波で思ったよりダメージを受けてしまった……特にありえない広範囲で爆発した光魔法の範囲内に入ってしまったのが痛かったかな……


「こうなれば少し早いけど私も本気を出すしかないか……」


 とっておきは最後までとっておく物だってパパが言っていたけど、出し惜しみをして負けたら意味ないからね。

 見た感じ空を飛んで攻撃できるのはあのウサギさんと、他何体かのフクロウやカラスやコウモリぐらいみたいだから変身して速攻であのウサギさんを倒して他の裏切り者のモンスター達を落としちゃったら後は残党の人間をぷちぷち潰すだけだからね。もしかしたらさっきみたいに魔法で一斉攻撃を受けるかもだけど、最悪の場合でもマナドレインを解放すれば十分勝てるでしょうしね。

 よしっ!勝利への道筋が見えた!いっくよ~~!!


「私は魔と闇を司るもの……魔人!!ゆえに私の真の力は魔と闇が支配する世界でこそ発揮される!!奥義!『夜の帳(ナイトフォール)』!!」


 世界が闇に染まる。私達を照らしていた太陽は一瞬で隠れ、代わりに真っ赤な満月が浮かび上がる。


 うーん。今日は満月か。できれば星明かりも無い闇夜の方がよかったんだけど……まぁ、こっちの方がカッコイイからいっか!


「ここが私の世界!!魔と闇が支配するこの世界なら私は何者にも負けはしない!!さあ人間共よ!狩りの時間だ!あんまり私を退屈させるなよ?」


 世界に闇が満ちると同時に私の身体へと闇が流れ込んでくる。不定形のチカラである闇をステータスに還元して自分の力へと変える。それが私の魔人としての能力。

 いつもなら魔力に極振りをするところだけど……今回はあのウサギさんを確実に仕留めるために敏捷4割、魔力4割、筋力2割ぐらいで振ればいいかな?


 ……よし。変身完了。んー、今回は物理戦闘寄りにステータスを振ったからか変身後の姿も物理寄りになってるみたい。手足がすらりと伸びて身体に力が張っている。いつもは窮屈になる胸も今日は大丈夫みたいね。まぁ、戦闘中に揺れたら痛いし。変身ごとに服を着替える(ストリップショー)わけにもいかないしね。


 それじゃあ身体の確認も終わったしまずはウサギさんを沈めよう!えーと、地上に降りていったのは目の端で見てたけど、どこ行ったのかなっと。ん~?あの目立つ白毛玉は一体どこに……


「きゅい!(隙ありなの!!)」

「へっ?……きゃあ!?」


 頭から返り血を被った様に真っ赤に染まったウサギさんが残像すら残す速度で私の懐へ入り込もうと飛び込んでくる……


 ヒ、ヒィ~!怖い怖い怖い怖い!!狩られる!血も涙も情けも容赦も遠慮も呵責も迷いも慈悲も無く、最速で最短で真っ直ぐに一直線に首を刎ねられるぅ!!あ、あの魔人の生き血を限界まで煮詰めた様な真っ赤な瞳は絶対魔人の2,30人は殺している目だ!!


「きゅいきゅいきゅいきゅいきゅいきゅい!!(オラオラオラオラオラオラオラ!!なの!!)」


 ドガガガガガガガガガガガガガガ!!


「ひ、ひぃ!ちょ、やめ……聞いてない!こんなデタラメなウサギさんが居るなんて聞いてないんだけど!?」


 に、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ!背中を見せた瞬間ヤラレル!!

 くっ、テレポートは短距離しか飛べないし、こうなったら集中力を切らさないようにウサギさんの攻撃をさばき続けてチャンスを待つしか……


「―――魔人さんのちっぱ―――」


「ふんっ!」


 バァン!!


 ……はっ!?しまった!何故か体が勝手に!?うっ、急いでリカバリーを


「ふんっ!」


 バァン!!


 あぁ!?また!?どうしようこのままじゃ……!


「きゅい!!(戦闘中のよそ見は命取りなの!)」


「くうっ!」


 ウサギさんなのに私よりカッコイイ事ばっかり言って!!

 って、そんな事言ってる場合じゃない!!


「ッ!『テレポート』!」


 兜割りの様に真下に大きく吹き飛ばされたという事は私が体勢を立て直す前にウサギさんから追撃が飛んでくるはずッ!!

 お願いだから地面の中には飛ばないでね!!


「きゅい!!(甘いの!!)」


「なっ!?どうして私の場所が、ごふぅっ!?」


 テレポートでウサギさんの攻撃をかわし、出現してポイントを確認する前に、お腹に赤い弾丸が突き刺さる。

 ぐっ、あ、息が……


「きゅいきゅいきゅい!!(ほらほらキリキリ舞うの!!)」


「がっ、ぐっ……!」


 ウサギさんが突き刺さってきたお腹からこみ上げてくる吐き気と痛みに気をとられた私に、ウサギさんが無駄に洗練された無駄の無い無駄な動きでラッシュを叩きこんでくる……

 私に体勢を立て直す隙を与えてくれない連打に私は亀の様に体を丸めて耐えるしかない。待つしかない。


 残り、5パーセント……3パーセント……0パーセントッ!!


「ッ!わぁあああああああ!!」


「きゅい!?(なにが!?なの!?)」


 HPが5割を下回ったその瞬間、私の体から全方位に闇の魔力が噴出しウサギさんを弾きとばした。


「ふ、ふはははははははは!調子に乗るのもここまでだよ!この拒絶結界の中には私以外の生き物は侵入できない!これでもうそのウサギさんは怖くないよ!」


 ”結界魔法”。私の封じられていたスキルの1つ。残りHPが50%。40%。30%。20%。10%。5%になるごとに1つずつ解放してもいいと言われていたスキル枠を使って使えるようにしたスキル。


 拒絶結界は私を中心に展開される全方位への斥力場だから実際は侵入できないってわけじゃないんだけど、人間はこの魔法を知らないみたいね。正直助かった。まさか、元々私達の眷属だったウサギさん一匹にここまで追い詰められるとはね……


 さて、ウサギさんにこの結界の真の効果が知られる前に少しでも体力の回復をしないと……


「ふはははははは……え?」


 ウサギさんが変な事をしないように涙で滲む視界で睨みつけながら時間稼ぎをしていた私の体を、突然飛来した白い光が包みこんだ。


 ……あ、ヤバイ。これ詰んだんじゃ……

もふもふ!

誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。


今日から9連休だぜ!やっふー!

年度末は死ぬほど忙しかったけど、年度初めは暇だからな~。

という訳でまだ混んでいないだろう明日のうちにアキバに行ってきます!(思いつき)

読者の皆も秋葉原で僕と握手!


・・・ぶっちゃけ、突然「そうだアキバ行こう」なんて言ってもバリバリ平日だから道連れが居ないんだよねぇ・・・

それ以前に声をかけられる友人と呼べなくも無い相手がフレミングの法則に必要な指の数ぐらいしか居ないんだけどね・・・


とにかく会社の上司に休みを取ったのは東京に旅行に行くためだったんですよーと言い訳するためにアキバまで東京土産を買いに行ってきます!1人で!


・・・チラッチラッ(無言のチラ見)

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