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122匹目 タルロケット

面白くていっき読みしましたーとかって感想はやっぱり嬉しいですねー。

みんな感想ありがとう!!

 

「……それでレン君。コレ(・・)はいったいなんなのかな?」


 レン君がいいものがあると言って、ボーパルブラスターの代わりに甲板に取り出したものを見ての俺の第一声である。

 というか、出しっぱなしだったボーパルブラスターがボッシュートされたと思ったら直ぐにコレが出てきたんだがこの船の中ってどうなってるんだ?四次元に繋がるポケットでも付いてるのかな?


「ふふん。コレが!コレこそが!こんなこともあろうかと用意しておいた緊急脱出装置だよ!!」

「脱出だよー!」「逃げるんだよー!」

「……俺には射出装置(カタパルト)の上に蓋の無いタルが乗っかっているようにしか見えないんだが?」


 カタパルトっていうのはアレだ。汎用人型決戦兵器が出撃の時に足を乗せる船の外にすごい勢いで打ち出されるやつ。

 あれ?宇宙で戦うのは機動戦士の方だっけ?まぁ、どっちも似たようなものか。本質は同じだしな。


「その通りだからね!」

「読んで字のごとく!」「見てそのままのごとく!」


 無い胸を張って宣言されてしまった。

 というか、


「そのままなら゛ごとく゛はいらないんじゃないか?」

「まぁ、゛ごとく゛なんて単語、日常生活じゃあ龍か、はやてぐらいにしか使わないからね。間違えてもしょうがないよ」


「む、バカだと思われてる気がする……」「む、アホだと思われてる気がする……」


「私たちだって゛ごとく゛ぐらい使いこなせるんだからねー!」「使いこなし過ぎて逆に使わなくなるぐらいなんだからねー!」


 いや、それ結局使ってないんじゃ……


「へー。例えばどんなときに使うの?」

「読んでレン君のごとく!」「見てレン君のごとく!」


 あ、この流れ知ってる。長くなるやつだ。ボーパルおいで~。もふもふ。


「なんでボクに例えたの!?2人はボクにどんなイメージを持ってるの!?」

「レン君のイメージ……神よ、ボクは許されざる罪を犯してしまいました……みたいな?」「レン君のイメージ……超絶美少女な双子の魅力についムラムラして襲ってしまったのです……てきな?」


 お、イナリも一緒にもふもふするか?わぷっ!しっぽ!しっぽが顔に!


「いや、2人を襲ったりなんかないからね!?本当に2人はボクにどんなイメージを持ってるの!?」

「むー!なんかとはなんだー!」「むー!私たちに魅力が無いって言いたいのかー!」


 わっ!ティーニャ?いつの間にイナリのしっぽの中に?そこ暑くないの?あ、うん。楽しいならそれでいいよ。うん。


「へ?あっ、いや、別にそういうわけじゃ……」

「これはお仕置きが必要じゃないかなミヤ?」「私たちの魅力を分からせてやる必要がありそうだねヒナ?」


 そしていつの間にか手の届くギリギリの位置でこっちに背中を向けて座っているノゾミちゃーん。こっちむいてー。あ、こっち向いた!やっほー……うん。そのウザそうな顔もかわいいよ!


「なんか、凄く嫌な予感が……」

「覚悟ー!」「確保ー!」


 ほらほら。ミズキもそんな所でちらちらとこっちを見てないでおいでー。めくるめくもふもふワールドへようこそ!


「きゃーー!!や、やめて!!あ、ダメ、そこは。ひんっ!」

「う~りゃうりゃうりゃ!」「こーちょこちょこちょこちょこちょ!」


 う~りゃうりゃうりゃ!こーちょこちょこちょこちょこちょ!


「あひぃ!あ、あひゃ!た、たす……ユウ君た、たしけて……ひゃっ!」


 む、終わった?じゃあレン君を助けるかね……


「はいはい。イチャイチャするなら家でしようなー」

「はーい!」「はーい!」


 俺の言葉に素直に従いぱっと離れるミヤヒナと、ゼーゼー言いながら乱れた服装のまま床で伸びてるレン君。


「うぅ……どうしてユウ君の言うことは聞くのにボクの言うことは聞いてくれないんだろ……というかイチャイチャなんてしてなかったよね!どう見てもボクが一方的にいじめられてただけだよ!」


「いや、どう見てもイチャイチャしてたからな?あと、家でするのは否定しないんだな」

「へー」ニヤニヤ「ふーん」ニヨニヨ


 末長く爆発すればいいのに。


「んで?この緊急脱出装置と言いはっている投樽機なんだが……本当に大丈夫なのか?心配しか無いんだが……」

「ボクはそれよりも自分の貞操の方が心配なんだけど……

 まぁ、心配しなくても大丈夫だよ。ユウ君さえ戦場にたどり着ければイナリちゃんたちは召喚しなおせばいいんだしね!」


「いや、誰も定員の心配はしてないよ!!安全性の心配をしてるんだよ!!」

「ちゃんとレン君で実験したから大丈夫だよ!私たちを信じてよ!」「10回やって1回は瀕死ですむようになったんだよ!」


「デッドオアアライブの比率が偏り過ぎてる!!そして偶然生き残っても瀕死とか戦場への移動手段として最悪だな!」


 緊急脱出装置とはいったい……デスルーラ専門かな?


「いやいや、今回はちゃんとパラシュートも積むから大丈夫だよ!」

「むしろ今までパラシュートも積まずに10回以上射出されてたレン君にビックリだよ!」


 まぁ、この世界なら絶対に死ぬことは無いし安全装置の一切無い絶叫マシンとして楽しんでいたのかね?


 ……死ぬのが快感になっていない事を祈るばかりだな。ドMな変態は1人で十分だ。


「せっかくタルロケットで空を飛ぶのにパラシュートなんて無粋なものは普通付けないでしょ?」

「普通は付けないよねー」「普通はつけないよー」


「お、おう。そうか……」


 普通ってなんだっけ?パラシュート無しで9割死亡。1割瀕死のギャンブルをするのが普通だったっけ……?


「ダサくてもパラシュート有りでお願いします!」

「そんなに心配しなくても外壁にべちゃってぶつかって剣が吹っ飛んだりはしないから安心していいよ?」

「失敗しない様に全力で飛ばすよ!!」「暴走してでも飛ばすよ!!」


 いや、暴走しそうなら止めようよ。まるで関係ない方向に飛ばされても困るからね!


「はいはい。それじゃあ乗ってねー。ほら、ボーパルちゃんとノゾミちゃんも」

「ちゃんと奥まで入るんですよー」「シートベルトは無いからしっかり捕まるんですよー」

「……不安だなぁ……すっごい不安だな……」

「きゅい!」

「んにゃ……・」


 シートベルトも無ければシートも無いからなぁ・・本当に上蓋を外しただけのタルって感じだ。なにその謎のこだわり……。た~る♪とかやってる場合じゃないか。


「目標!始まりの街の西門にいるモンスター軍の真ん中あたり!」


 ……え?あれ?ちょっとまって?


「目標!だいたい目視!」「照準!ざっくりOK!」


 ちょっとぉ!まってぇ!!不安しか!不安しかないから!!


「よしっ!ユウ君射出!」

「ユウ君!いっきまーす!」「旅立つユウ君に敬礼!」


 ビシッ!

 ビシッ!ビシッ!


「ひにゃああああああああああああ!?」

「きゅい♪」

「んにゃああああああああああああ!?」


 ボーパルとノゾミだけ連れて飛んだ安全装置無しタルロケットは思ったより怖かったとだけ付け加えておく。


 レン君め。次にあったときはミヤヒナのセクハラを止めてあげないんだからね!

 ミヤヒナはもふもふ禁止の刑だ!


 ……やっぱりもふもふ禁止はかわいそうだからやめておこうか。

もふもふ!

誤字脱字ありましたら感想のほうへお願いします。


海賊船の射出装置となればタルに詰められるのは常識。全力でぶっ飛ばせー!!


あと、レン君とミヤヒナがいちゃついてるのはだいたい感想のせい。

爆発すればいいのに。爆発すればいいのに!爆発すればいいのにーーーー!!

(大事な事なので3回言いました)

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