Episode2
僕のヌンチャクの攻撃を全て腕と膝で受け、胴体への攻撃を全て吸収していく仙道。
その仙道は、次に守りから攻撃を仕掛けてきた。
その攻撃の速度、まさに人智を越えているといっていいだろう。
速すぎて見えない。
今見えているのが、おそらく自分が頭で予測した経路だ。
そう、僕にはその経路を見る事しかできなかった。
顔を思いっきり殴られて背後に吹き飛んでいたのを自覚したのは…
その後の話だった。
「で、出やがった…あの見えない攻撃…!」
レベル…トップ…!
この学校で、レベルは1~10まであり、本来9までにしかなれない。
だが、祖先の血を強く受け、その力を開花させた者…即ち
「…4だ」
イレギュラーの事を言い、こう教師に立ち向かってボロボロにやられるのを、平凡という。
一般的に見て、異常でも、異常の中では平凡に収まってしまうからだ。
そして、僕に向かって仙道は「4」と言った。
これは僕のクラスレベルが4であると言っているんだろう。
妙にクール気取ってるんだよな、あの教師。
「ははは!んっとひっでぇなぁ!」
「はぁ…仙道の野郎…容赦ねぇよなぁ…」
あの「4」という言葉を聞いた後、気を失ってしまった。
それから医務室に送られ、今に至っているという話だった。
医務室で僕が目を覚ますと、授業は終わっており元就が病室に見舞いに来てくれたという事だった。
「はぁ…とりあえず、起きるか…痛っ…頭いてぇ…」
「おいおい、本当に大丈夫かよ」
ちなみに、この元就はレベル10。
何を隠そうこの元就は毛利元就の子孫だ。
千代咲という苗字は、毛利家が代々引き継がれていくうちに変わったそうだ。
ちなみに、チャラけてはいるがその技量は確かに一流のもの(らしい)。
「とりあえず、僕はレベル4…なんだよな?教室は…」
「1-05教室だ、一階の一番奥だな」
「サンキュー」
とにかく、教室に向かおう。
話はそれからだ。