その4 私の楽しい夏休み?3
目を覚ますと何か体が重かった...横を見ると何故かランティス王太子殿下が寝てた...腕が絡まってるから重いのか...添い寝だよね、なにも無かったよね、どこも痛くないし、いたいんだよね?何かあると。
「...キャーとか言えないのかな、私、疲れてるのかな?」
あー、端末が光ってる、メール?友達からかな?
「なにこれ?」
ランさんから抜けでられなかったので、そのままメールチェックしてます。
「どうした?サイ?」
ランさんが目を覚ましたみたいです...。
「変なメールが...。」
変なメールでもよくある私が王太子殿下に相応しくない系じゃなくて...。
「見せてくれ。」
ランさんが手を出したので思わず渡した。
「『サイラ・アイリルア、ランティス・パリュデス・ルーアミーア殿下はあなたの婿に相応しくない、きっと強要されたのでしょう、私が、あなたの本当の夫が助けてあげます。』なんだこれは?アイリルアの分家のヤツか?どうやってアドレスを調べたんだ。」
不快そうにランさんが言った。
「....アドレスなんて親とかアイリルアのお祖母さん、瑠璃都、後友だち...あー、結構知られてる?実習先の会社の人も。」
もう、ワケわからないです。
「....落ち着け、とりあえず、あの連中の事だ、どうにかして、てにいれたんだろう。」
ため息をついてランさんは言った。
「分家の人なのかな...?」
なんであんな変なメールをいれるんだろう。
「...あなたの事は、かならず守るから。」
....あれ?そう言えば、もっとパニックなはずなのにおこしてない...男の人と一夜を共にしたのに...添い寝だけど。
「キャー、お兄さま!不潔よ!」
......なんで、ホーちゃんがここにいるのさ。
「ホリィ?何故ここに?」
ランさんは怪訝そうに言った。
「え?お兄さまにサイちゃんの情報を届けるようにお父様に言われたから、ってお兄さま!のスケベ!」
それ、本当は私が言うせりふだよね、言わないけど。
「ランさん、添い寝ですよね、不可抗力の。」
だって昨日寝床運んでくれたの多分ランさんだし、疲れて一緒に寝ちゃたんだよね、お気の毒に。
「まあな、朝、サイの顔が近くにあるのは嬉しかったが...キスしておけばよかったかな?」
ニヤリとしてランさんが言った...ご冗談、じゃないかな、昨日あんな、キスされたし。
「サイちゃん、男はみんな、デケロゴスなんだよ!気をつけてね。」
とホーリィ・イチゴ・ルーアミーア王女様、ランさんの妹が頬を膨らませて言った、相変わらず可愛いな、成熟度の関係で年は上でも同級生なんだよね、瑠璃都は成熟度が弟なのに上だし。
「デケロゴス?なにそれ?」
ルーアミーア特有の生き物?
「まあ、男はみんな、デケロゴスだな、私も含めて。」
そういってランさんは私にキスをした、昨日より軽めのキスだけどホーちゃんの前でされたよ、わーん。
「やっぱり、デケロゴスだよ、えーと、日本語だと、男はみんな、狼?かな?」
真っ赤になってる私にホーちゃんは言った。
「サイは可愛いな。」
ランさんは私にもう一度キスをしてベッドから降りた。
「ホリィ、サイの情報とはなんだ?」
ランさんが言った、そうだよ、情報ってなにさ。
「お父様がサイちゃんの学校生活の情報を自分とお兄さまの端末に送るようにガルと私に言ったのだから今まで送ってたんだけど、データ化今回間に合わなくてさ、直接お父様に持っていったらお兄さまにもって言われて。」
ホーちゃんがニコニコ言った。
「ホーちゃん、個人情報だよ、保護してよ、ランさんのばか。」
ひどいよ。
「まて、私は知らなかった。」
ランさんはうろたえた。
「うん、ほとんどのプロが調査してるしね、でも報酬はお兄さまが調べた、地虫の蜜の古文書だよ。」
ええ、ひどいよ、ランさん、ホーちゃんは生物学科にいってるからそれなんだね。
「あれか、父上に命じられて時間も無いのに苦労した覚えがある。」
ランさんは知らないでやったらしい、それなら、仕方ないけど...くすん。
「で、これだからね、みる見ないはお兄さま次第、みたほうが良いと思うよ。」
そうに言ってホーちゃんは微笑んだ。
「用はそれだけか?」
ランさんが聞いた。
「サイちゃんと地虫の蜜採集いこうかなと思ってさ、いこうよ。」
え、虫苦手なんだよね。
「...あのさ、デケロゴスってなに?」
これでごまかそう。
「集団で狩をする、虫だ、一メートルくらいの大きさで洞窟巨人の遺跡あたりに少しいる絶滅危惧種だ。」
ランさんが言った。
「遺跡あるんですか!行きたいな。」
私、遺跡マニアの変態って友達に称えられてるんです。
「遺跡廻りが趣味だったな、手が空いたら一緒にいこう。」
そういってラン様は私を抱き締めてキスをした...何回するんだろう?
「あつあつ?ともかく地虫の蜜採集いこうか、サイちゃん!」
えー、行くのー嫌だな、しくしく。
結局ホーちゃんに連れ出されて、地虫みる度にキャーキャー言って、ついてきてくれたランさんにしがみついてました...ホーちゃんのばか!