表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/66

殿下のお気持ち2

部屋に帰ると深夜だった。

サイの部屋をのぞくとソファーで居眠りしていた...律儀だな。


「ランさん。」

物音に気がついたらしい。

サイが目を覚ました。

眠そうだな、夜中だしな。

「すまなかった、夕食も一緒に出来ずに。」

私があやまると。

サイは首を横にふった。

「お忙しいですよね。」

こんな事を言ってくれるなんて。

なんて可愛らしいのだろう。


「貴女は不安な事ばかりではないだろうか?」

私がそう問いかけるとサイはうなずいた。

「何が、どうなってるのかわかりません。」

サイは言った。

「そうだろうな、データで悪いが、端末で契約書を見せよう、原本は次元図書館の公文書保存室に厳重に保護されているのでな。」

あそこまで、厳重だとは思わなかったが。

端末を開くとのぞく為かサイが身を寄せてきた。

柔らかいな、濃紺の髪の毛が私の腕にかかる。

「確かに、ランティス・パリュデス・ルーアミーア殿下の所有物にサイラ・アイリルア(花山彩良)はなってますね...最優先が殿下で、次がマルティス・グラディ・サテレイス・ルーアミーア国王陛下ですか...その後は王家にと言うことですね。」

意外と冷静にサイは言った。

「貴女に自由が無いわけではない、私の許可が有れば、誰とでも結婚出きるが。」

私は、貴女を他の男にくれてやる。

自虐的な趣味はない。

「殿下、ランさんが婚約者じゃないですか。」

やはり、戸惑っているようだな。

「そうだ、私の初恋の君は貴女だからな。」

バレて困ることではない。

「遊びで体力の限界までつれ回された覚えしかないです、カエルがとどめでした、殿下、いつでも泥少年だったし、本当は美少年だったんですね。」

サイがくると嬉しくてつれ回したが。

それは、悪かったな、美少年?

それはよくわからないがサイがいつきてもかわいくて。

ついついいじめた覚えがあるな。

「それはすまなかった、貴女は、不本意かも知れないが、一生かけてつぐなおう。」

だから、私のそばにいてほしい。

「....別にいいです、好きな人が殿下にできたら婚約解消しますね。」

好きな人か...サイラ・アイリルアだが。

いまの状態では、納得しそうにないな。

「...口づけを許してほしい。」

そのくらいは、良いのではないだろうか?

「どこにですか?」

もちろん、唇にだが、首筋の方が良いのか?

「...口づけだからな。」

目で訴えてみた。

「......あの、経験がないのでお手柔らかにお願いします。」

少し怯えているようだ。

可愛いな、経験がないのはあの、データ集に記載されていた。

学校の男性の目は節穴だな。

まあ、そのお陰で初めてはすべてわたしのものだが。

「目を閉じてくれ。」

サイは言われた通り綺麗な水色の目を閉じた。

なんて可愛らしいのだろう、花のような唇に口づけをした...。

今夜は自制しないといけない、出きるだろうか?


「......不味いな、しすぎたか?」

自分でも驚いた、止まらないとはこう言うことか?

房中術の授業の相手と違う、自制心などないに等しいな。

「....初心者だって言ったのに、ランさんひどいです。」

サイが涙声で言った...。

悪かった、唇どうしの口づけのつもりが。

大人の口づけになってしまった。

サイが可愛すぎるのが悪いんだ。


それでもしばらく話しているうちにサイが居眠りしだした...。

ベッドルームに運んでやるか...。


サイは、可愛すぎる、今まで、本当に、誰も貴女に愛を告げなかったのか?

...アイリルアの分家から。

婚約についての抗議がきたが。

貴女には知らせない、本家は容認している事だから.........。

一生、一緒だ、サイ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ