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殿下のお気持9

サイラ・アイリルア。

待っていろ。

今、迎えにいく。


「やっと迎えに来たのに何だ。」

サイラ・アイリルアは楽しそうに

クサナギ・コウマと修行していた。


ああ、転びそうだ。


私が支えるより先にクサナギ・コウマが支えた。


「ランティス殿下、来たんですか?」

クサナギ・コウマが言った。

「ラン、迎えに来てくれたの?」

サイが嬉しそうに言った。

本当に待っていてくれたのだろうか?

「サイラ、まだ、修行中ですよ。」

クサナギ・コウマが言った。

「ごめんね、もう少し待って?」

サイラ・アイリルアは小首をかしげた。

こんなときでも可愛くて仕方ない。

「サイラ・アイリルア、帰るぞ。」

私はサイラ・アイリルアの手を持った。

「えー、困るよ。」

サイラ・アイリルアが言った。

「ランティス殿下、強引過ぎです。」

クサナギ・コウマが言った。

「サイラ・アイリルアは私の婚約者だあなたのではない。」

私はクサナギ・コウマを見つめて言った。

ガンくれたともいう。

「ランティス殿下、お一人でお帰りになられたらいかがですか?」

クサナギ・コウマがニコニコと言った。

「...サイラ・アイリルア、早めに修行を済ませて帰ろう。」

私は言った。


サイラ・アイリルアは

動けないなりに頑張って型の練習をしている。


私は邪魔か?


「ラン、終わったよ、コウマ師匠、年明けまたお願いします。」

サイラ・アイリルアが頭を下げた。

「よいお年をね。」

クサナギ・コウマが微笑んだ。

何故、仲良くなってるんだ?


「ランティス殿下、コウマ守護戦士はサイラさんの守護戦士になりたい、気持ちをうまく利用しています、頑張ってください。」

次代キユリ、ファリオン守護戦士が言った。

「あなたがサイラの守護をしてくれるのが一番安心なんだが。」

私は言った。

「そうですね、でも、キユリ修行がありますので、護り人を護りたいのですが。」

ファリオン守護戦士が言った。

ああ、サイラ・アイリルアはファリオン守護戦士の護り人になったんだったな。

「あなたの推薦する女性守護戦士を雇いたいが。」

私は言った。

「今、コウマ守護戦士がついていますからダメなんです。」

ファリオン守護戦士が言った。

クサナギ・コウマはついてくるのだろうか?

本当に邪魔な男だ。


「サイラ、そう言えばオレも守護業務でついてくんだった。」

クサナギ・コウマが言った。

「私の守護業務ですね。」

サイラ・アイリルアが言った。

「ああ、そうだな。」

クサナギ・コウマが微笑んだ。


「サイラ・アイリルア、帰るぞ。」

私はクサナギ・コウマにとられそうで

サイラ・アイリルアの手を握った。

「ラン、迎えに来てくれてありがとう。」

サイが本当に嬉しそうに言った。


ダメだ、可愛すぎる。

サイラ・アイリルア。

私は嫉妬深い男だ。

お前が他の男と

楽しそうなのはスゴく嫌だ。

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