その21 ユーラさんの決意。
ユーラさん、本当に次代キユリなんだね。
「私は、婿などとっている間はないのでお引き取りを。」
ユーラさんが私を背中にかばって言った。
「そう言うわけですか?キユリ様、次代をここにとどめるために私が必要なのではないですか?」
人型なのにヘビのような音をたてて色気のある青い髪の男が黄色い目でキユリ様を見つめた。
「もう、あなたはいらないようね、申し訳ないけど帰ってくれる?」
キユリ様が言った。
「そうですか?では、主人持ちの可愛いお嬢さんをさらっていきましょうか?」
なんでそうなる。
「サイラさんのご主人様に殺されるわよ。」
ランはご主人様じゃないもん。
婚約者だもん。
「では、次代様を花嫁にいただきます、そんな危ないものは捨てなさい、花嫁よ。」
セジャルが妖しく微笑んだ。
「お断りします、私はここで守護のキユリとなり、あなた以外の人と結ばれると言う事が今、はっきりと見えました。」
ユーラさんが言った。
「....それはあなたの都合、さあ、私と子供を作るために巣穴にこもりましょう10年くらいかかりますかね。」
セジャルがそういってユーラさんに近づいてきた。
「結構です、ミサトはどうしたのですか?」
ユーラさんが言った。
「ミサトは巣穴にいますよ。」
セジャルが妖しく微笑んだ。
「返しなさい!」
キユリ様が叫んだ。
「ミサトは私の大事な所有物ですから返しません。」
ニコニコしながら言った。
私もランの所有物だけど明らかに違うよ。
ランは葛藤してても自由を許してくれてるもん。
「ミサトが帰ってきたらうるさいですけど、返してください!」
次代キユリ様が言った。
「あなたが花嫁になったら解放しますよ。」
セジャルは言ってユーラさんの頬をなめた。
「私の花嫁は肌荒れしてるようだ。」
おーい、女性に言うことかい!
「.....セジャル、あなたはここで引けば、この先子宝に恵まれよう、ミサト・リンライはあなたの真の花嫁だ。」
ユーラさんがいつもと違う雰囲気で言った。
「あのこ預言してるわ。」
キユリ様が呟いた。
「...まあ、良いでしょう、ミサトはもう少しすれば私の匂いしかしなくなる、そうすれば、花嫁にしてもかまいません。」
セジャルは言った。
ミサトさんって人なにされてるんだろう?
「一度、ミサトを里帰りさせてくれないかしら?」
キユリ様が言った。
「お断りします。」
セジャルは言った。
「良いです、すきになさい。」
ユーラさんが言った。
「ミサト、助けにいくわ。」
キユリ様が呟いた。
「オシショウサマ、あなたは私のオシショウサマです。」
ユーラさんが微笑んだ。
「....わかったわ、私の次代。」
取り合えず、ユーラさんは次代キユリをつぐらしい。
ヘビ族のセジャルは去って行った。
ねえ、ラン、私、ランの奴隷じゃないよね。
だから、出してくれたんだよね。
ラン、私、ランの婚約者だよね。




