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殿下のお気持6

サイがキユリの町に行ってしまう。


「寂しいな。」

仕事をしながら呟くと

瑠璃都に見られた。

「許可しなければ良かったんですよ。」

瑠璃都が言った。

「次代キユリの依頼だぞ。」

私は言った。

「姉さんは、ランティス・パリュデス・ルーアミーア殿下の婚約者のサイラ・アイリルアですよ。」

まあ、そうだが。

「いざとなったらその線で断れたのに。」

本当にそうだろうか?

あのキユリだぞ。

例え次代と言えども恨まれたくない。

「ま、殿下が我慢できるならそれでいいですけど。」

瑠璃都が言った。

「....キユリの町に.....。」

私は言った。

「殿下は忙しいので行けません。」

瑠璃都が無情に言った。


「ラン、行って来るね。」

サイが顔を出した。

いくなサイ!

「申し訳なく思っております。」

守護戦士の礼をしてユーラ・ファリオンが言った。

「サイ、気を付けてな。」

私は仕方なく笑った。

「うん、おみやげ買ってくるよ。」

サイは言った。

みやげなどいらない。

それより早く帰ってほしい。

「姉さん、早目に帰る事を進めるよ。」

瑠璃都がそう言った。

「うん、そうする。」

サイが強い目で言った。

「ランにセクハラされたくないもん。」

サイは続けて言った。


サイ、あれは私の愛情表現なんだが。

子供だな。


「サイ、こっちへ、こい。」

サイを呼んだ。

「.....うん。」

恐る恐るサイがきた。

サイを抱き締めてキスをした。


「今生の別れじゃあるまいし。」

瑠璃都が呟いた。


「早く帰って来てくれ!」

なんどもキスをした。

ついでに首にキスマークもつけておいた。


「なんか、キユリの町が魔窟に思えて来たよ。」

瑠璃都が言った。

「ある意味魔窟です。」

ユーラ・ファリオンが言った。


本当はそんな魔窟にサイはいかせたくない。

だが、次代キユリにこの旅がサイには必要だと言われた。

サイのためなら我慢しよう。

だから、早く帰って来てくれ。

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