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殿下のお気持ち4

アイリルア公が世の末だと言う顔をして帰って行った。

...睦美叔母上はまだ、強行に反対しているのだろうか?

まあ、あの人が反対しても結婚を取り止める気はないが。


「ラン...そろそろ下ろしてください。」

サイは限界らしい。

もう少しこのまま膝の上に置きたい。

「この菓子は、去年の金賞をとったそうだ。」

パイ生地のうえにキャラメルゼされたアーモンドがかかっているの美味しいよとホリィがはまってたな。

「....美味しい。」

サイが言った。

もうひとつ食べたそうだな。

手にとってサイの口元に運んだ。

「もうひとつどうだ?」

意外と素直に私の手から食べた。

可愛いな。

「......わー、また、キスされちゃったよ。」

私にキスされるのはいやなのか?

それとも困惑?


「殿下、そろそろ仕事に戻ってください。」

瑠璃都が言った。

もう少し、憩いたいが仕方がないな。

サイにもう一度キスをしてから膝の上から下ろした。

「良かったよ...。」

限界なのは分かるがあからさまな態度ムッとして戻っても抱き締めた。

「少し、あからさますぎるぞ、サイ。」

ささやくと少し振るえている。

脅しすぎたか?

「ランさ....ランごめんなさい。」

...言い渡したのが効きすぎてるようだ。

すまん、サイ。


「殿下、仕事しないと姉さん部屋に帰しますよ。」

瑠璃都は怒っているようだ。

「すぐ、取りかかる。」

サイから目を離したくない。


サイは、ソファーで寝てるようだ。


「瑠璃都、分家の方はどうなった。」

瑠璃都に聞いた。

「...おばあ様によると姉さんと殿下の婚約を断固反対と言って来てる分家がほとんどとか。」

やはりな、サイラ・アイリルアの婿になれば、アイリルア本家の権力が転がり込むと言うわけか...。

ある意味王室の世話人だからな、婚姻、出産、古くは教育までたずさわっていたらしい、

その名残が房中術の授業だな。

「サイラ・アイリルアは私のものだ...連中が騒いだとて変わらない。」

サイは誰にも渡さない。

「おばあ様も、殿下の方がましなのではやく名実ともに殿下のものにしてもらうようにと言っていました。」

...私の方がましか。

サイの全てを私のものにするには

サイがまだ、幼すぎる。


慎重にしないと

身体は重なっても

心が重ならない

と言う恐ろしい事態が起きるな。


遊びの相手ならいいが...。

サイとは生涯をともにするからな。

待つしかないな。


ソファーで眠るサイをみた。

アイリルア家特有の瑠璃紺の髪が顔にまとわりつきどこか色っぽいな。

「起きたら、また膝の上にのせるか。」

にやけてると瑠璃都が言った。

「予定より早く終わったら姉さんをつれて帰っていいですよ。」

ニコニコしながらいってるな。

瑠璃都仕事の為なら姉も売るのか?


だが、乗らないと言う選択は私にはない。

よし、早く終わらせよう。

そしてサイと少しでもスキンシップをとって

早く仲良くなろう。

サイ、待っててくれ。

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