幕間 アイリルア公の苦悩
サイとランティス殿下が仲良しなの見ちゃったよー。
睦美ちゃんがランティス殿下を暗殺して家族で逃亡の旅~?
嫌だよ~。
睦美ちゃん~早まらないで~。
「殿下の体力削ろう作戦は失敗するしさ。」
僕、房中術の相手3人も送ったんだよ。
それなのになんで
朝にはサイが殿下の腕の中に....血の気が引いたよ。
「ランティス殿下に釘を指しとかないといけないよね。」
サイに手を出さないでくださいって。
「なるべく、早くものにしなよって?」
マルティ国王陛下がさらっと恐ろしい事を口にした。
そう言えば、この人、穂積王妃押し倒した人だ...。
...ランティス殿下はその息子だよ。
わーん、絶対に手が早いよ~。
「あ、お父さんどうしたのさ。」
ルリトにランティス殿下の執務室の前で会った。
「ルリト、僕、ランティス殿下にはなしておくことが。」
ルリトを通して入れてもらおう。
「良いけど、姉さんもいるよ。」
ええ、なんでサイが!
仲良しさんなの~。
「ランティス殿下は甘い雰囲気だし、姉さんは寝不足らしいし、辛いよ。」
ね、寝不足~、なにされたんだぁ~サイ~。
「とりあえずいれてくれ。」
絶対に釘指す~!手遅れ~?
「瑠璃都お帰り...。」
サイは本当に眠そうだなぁ…。
「アイリルア公、何のようだ。」
殿下、そのサイみてにやけでるのなんですか?
「で、殿下、まさか、サイと~。」
寝てる?
「仲良くしてるぞ。」
殿下は妖しい笑みを浮かべた。
「嫌だな、ご冗談を~。」
サイは高校生ですよ、殿下。
「あー、お父さん。」
サイはやっと気がついたみたいだ。
何か気だるい雰囲気?
「昨日はすまなかった寝られなかったか?」
殿下が言った。
「ランと一緒に寝るとやっぱり少しね。」
サイはアクビをした。
ね、寝たの?イヤーそんな~。
「ランティス殿下、サイの母に暗殺されたいのですか!?」
睦美ちゃんこの間守護戦士准1級とったっていってたよ。
ずーと2級だったのに。
確か准1級から部下がつくんだよね。
まさか、ランティス殿下暗殺準備~。
イヤー。
「睦美叔母上はそこまで短絡的ではない。」
そんな事ないよー。
守護戦士だよ~。
力押し得意なんだあの人。
知的なふりした獣だよ~。
「お父さん、お母さんが凶行におよんでもオレは逃げないからね。」
ルリトは冷静に言った。
「オレは関係ないし...姉さんを確保して陛下に差し出して保身図るから。」
ええ?陛下に何でサイを?
「...私差し出しても保身が図れるとは思えないけど。」
サイは意外と冷静に言った。
「ルリト、いい選択だ、万が一の時は、サイには可哀想だかそれでいけ。」
ランティス殿下は言った。
「そうですよね。」
ルリトは言った。
まさか...陛下もサイの事...。
そんなことないない。
ハハハ....。
「ともかく、自制してくださ...何してるんですか?」
いつの間にかお茶の準備がされていて。
ソファーに殿下が座り...。
その膝の上にサイが!!
「サイ、何か食べるか?」
ランティス殿下が甘く言った。
「お父さん、休憩だよ、座って。」
ルリトが平然と言った。
「イヤー、殿下、サイを離して~!!睦美ちゃんに殺される~。」
僕が絶叫してるあいだにもランティス殿下はサイにキスしてた。
ランティス殿下、お願いです。
花山家の平和の為に
どうか自制してください。
僕、睦美ちゃんに半殺しにされるの嫌だよ~。
睦美ちゃんのランティス殿下暗殺で逃亡生活も嫌だし。