プロローグ 夏休み前の嵐?
新連載です、よろしくお願いいたします。
阿野根の作者
『絶対、もらうからね。』
深緑の髪と目の男性が抱き上げた腕の中で気持ちよさそうに
眠る3〜4才の男の子の頭をなでながら言った彼と同じ色の髪が揺れる。
『どうしてもですか?』
濃紺の髪と水色の目の気の弱そうな男性は今にも泣きそうだった。
『うん、どうしても!』
深緑の髪の男性はにっこりと断言した。
もうすぐ楽しい、夏休み、
空間管理師准2級とれたし、
アルバイト先で実習先からは、
ぜひうち受けてね。って言われてるし、
高校最後の夏休みだから少し、アルバイト休んで遺跡見に行こうって思いながら。
夏休みの4日まえ家に帰って。
いつもと同じに鍵をあけて入ろうとしたら、今日はひとの気配がする、もしかしたら
「お母さん、ただいま〜。」
「お帰り、サイラ。」
予想に反してお父さんの声がしたよ。
いつも外国での仕事で忙しくてお母さんより帰って来ないのに...
「お父さんこそお帰りなさい、お客様?」
居間のソファーにはお父さんと
お父さんより身長の高い深緑の髪をした男性が座っていた。
「こんにちは」
無難な挨拶をして通り抜けようとするとその人は立ち上がってこちらに来た。
ゴツ
そして見事に部屋の出入口に額をぶつけた。
「わ〜大丈夫ですか?」
「わ〜大丈夫ですか?殿下」
お父さんと私の声が重なった...殿下?
「ヒエヒエシート!湿布!」
お父さんあわててる
な。
「ちょっと見せてください。」
私は額をなでてるその人の手をどかして見た。
赤くなってる気の毒にお父さんも身長高いからたまにするよね。
「リフル」
一番簡単なみんなが使える回復魔法だ。
ちょっとは赤みとれたし、いいよね。
「ありがとう、所で貴女が花山彩良か。」
深緑の目が問いかける。
「はい、そうですけど。」
手を握られている
「サイラ・アイリルアも貴女の名前だな。」
お父さんの実家の方での名前だ
「確かに、それも私の名前ですが」
ますます、強く手を握られた。
「貴女は私のものだ。」
は?今なんとおっしゃいました?
「殿下、サイラ分かってないんですからもう少し丁寧に説明してやってください。」
濃紺の髪と水色の目の気弱なお父さんがあわててる。
「私は認めませんからね、国王陛下とシュリとの密約なんて!」
お母さんがお茶をテーブルにどんとおいた。
一体どういう事ですか〜どこぞの小説見たいです。