最強が・・・
それから、俺は順調に生徒を殺していった。
「お前は誰だ!?」
「教える義理はない」
仮面を被って、次々と生徒を殺す。レベルの低い人物から。・・・いや、中にはBクラスやAクラスの生徒もいたのだろう。そこそこ、耐えてきた生徒もいたが・・・所詮、神の前では人間ごときが勝てるはずもなく。気づけば生徒は200人ほど減っていた。
「流石に最近、生徒の減りが早くなってきているから、そろそろ我々も活動を開始したいと思う。この中に、殺し屋の情報を知る者はいないか?」
「わからないです・・・」
「そうか。相当、隠蔽が上手な様だな」
そりゃそうだろ。バレたら終わりだからな。俺に、味方はいないから。
「しかし、やはりここ3日で200人ほどが殺害されているということは・・・中にそこそこ位が高い生徒がいるということですか?」
「・・・可能性はある。流石に、Fクラスなどの集団じゃ3日で200人以上は無理だろうからな。殺し屋は、相当なレベルだと考えた方がいい」
残念だが、殺し屋はFクラスの生徒だぞ。勿論、普通のFクラスの生徒じゃないがな。
「仕方ない。一度、お開きにする。ワシは、厳重な見張りを行って、殺し屋を殺害する」
そうして、場面は切り替わり、最後にいた場所に戻ってきていた。どうだろうか。ラズを殺すのは、まだ早いか?ただ、ラズを殺すとなると、相当な力を使わないと行けない。おそらく、記憶は残ったままだろう。だから、いくら夢の中とは言え・・・全力を出すわけにはいかない。
「ただ、あいつを殺らないと面倒なことになるのはたしか・・・」
それなら、先に他のSクラスの生徒を殺りにいくか?それか、Aクラス辺りの生徒を・・・。それくらいのランクだったら、本気を出さなくとも勝てるだろう。
「とりあえず、人数を減らすか」
仮面を被って、俺は出掛ける。
次々と、生徒を翻弄する。相手が、どのランクに居座っていようと・・・。
「最後に教えてくれ・・・。お前は、一体誰だ?」
「・・・」
無論、答えるつもりはない。ただ、俺は黙って生徒を殺す。殺して、殺し続けて・・・。
「気づけば、こんな人数となってしまっていたか」
ようやく、1000人ほどまで減らすことが出来た。
「はい!!私、そこの人が殺しているのを見ました!」
誰かが、全く関係のない人間を指差して言った。
「は?やってねぇよ!!おい!!こいつ嘘ついてるぞ!!」
「落ち着きなさい。人数は、まだたっぷりといる。それなら、二人とも追放によって死んでもらう」
「はぁ!?納得できるか!!そんなもん」
「そうでもしないといけないんだよ。どちらが嘘を吐いているかなんてわからない。だったら、二人とも殺した方がマシだと思わないか?」
その、ラズの説得により、二人は追放された。あぁ。虚しい。
「それでは、情報を集めるように」
そうしてまた、視点が切り替わった。案外、一人だけと言うのは、有利だったりするのだろうか・・・?まぁ、そんなことはどうだっていい。また俺は歩き出そうとした・・・その、次の瞬間。
「仮面なんか被って、怪しいですね」
刹那、一番会いたくない人物と会ってしまった。
「・・・」
「黙り込むつもりですか。大体、目星は付いておるけどね」
まさか。バレているとでも言うのか・・・?
「何度も疑いはしたがね。だって、お前さんが、たった”一人”で200人もの生徒を1日で殺すとは、到底思えないからのう」
あぁ。全て、お見通しと言うわけか。流石は、Sクラス・・・いや、学園内最強なだけある。
「最初から、薄々気づいていたさ。だって、初日。明らかに被害者が出るスピードが遅かった。殺し屋が複数人いるなら、Fクラスの生徒でももっと死者は出ていたことだろう。・・・だというのに、始まって2日経った頃で、死者は2名。それも、誰も見ていないところで殺されていたのは1名。明らかに、おかしかった。慎重に行っているなら、まだ説明できるかもしれないが・・・。突然、死者が増え始めた。Fクラスの生徒が殺し屋なら、そんな簡単にBクラスやAクラスの生徒を殺せないだろう。・・・となったら、ワシの頭に思い浮かぶ人物は、一人しかいなかった」
なんで、そうなるんだろうな。・・・まぁ。強者の勘なんだろうけどな。
「始めて会ったとき、お前さんからはおかしなオーラを感じ取った。Fクラスのはずなのに、何故か。Sクラスほどのオーラを感じたのだ。・・・なぁ。殺し屋さんよ。正体を表せ。お前は・・・」
そうして、ようやくラズは俺の正体をあらわにする。
「無叶大和・・・じゃろ?」
「・・・正解だ。流石、最強だな」
「お前は、何者だ?Fクラスの分際で・・・また、何故たった一人であの数の生徒を殺せた?」
「これを見せたら、納得できるか?」
そうして俺は、ポケットからソレを取り出した。
「でも、それでAクラスの生徒は殺れないだろう」
「手こずったもんだ。だが、所詮人間、銃には敵わなかったさ」
「ほう。そうか」
「・・・で?なんだ?俺を殺しに来たのか?」
「・・・」
「出来れば、戦いたくないんだがな。だがまぁ、戦うってんなら・・・こっちも本気で行かせて貰うぞ?」
と。俺はそう言ったのだが・・・。次の瞬間、ラズは信じられないことを言い出した。
「・・・いや。ワシは、お前の”味方”だ」




