第6話~あれから5年
地獄界曼荼羅・・・
僕が師匠であるゼファーに訓練をつけてもらうようになって5年が経ち、僕は15歳になった。身長も結構大きくなったよ?
この5年は凄く濃密な時間で、朝から夜まで刀を上手く扱うための訓練。合間に他の武器の訓練もしていたけど、基本は刀だ。
ここで暮らして師匠に色々と聞いて分かったのは、この空間は師匠が魔法で生み出してる空間らしい。時間経過は外と同じ流れらしいのだけどね。
「基礎体力に武器の扱い、そこそこ上手くなってきた所だろう。今日からは魔法についても学んでもらう、よく聞いておけよ」
魔法とは自らの体内に流れている魔力を使うことで、身体能力強化や何も無い所で火を起こしたりできるそうだ。
この魔力も自分の職業や、才能によって使える魔法も違うそうなのだが・・・
「俺やお前のような職業は訓練とイメージ次第でどんな魔法も使えるようになる!だから今は魔力の総量を増やす作業が先決だ。魔力が少ないと使えるものも使えんからな・・・とりあえず魔力というものがなんなのか肌で知って貰おうか」
師匠がおもむろに近寄ってきた。それもめちゃくちゃいい顔で・・・
「師匠落ち着いて!僕はもう魔力とか知ってますから!?」
「問答無用!!」
一瞬の出来事だった。
師匠が僕のお腹に手を当てたと思ったら、物凄い衝撃が伝わってきて後ろに飛ばされた!
「がハッ!!・・・ぐ、うぅ」
僕は血を吐きながらも立ち上がり、普段の打撃とは質が違う事に気付いたのだ。
「気付いたか?それが魔力だ。体の中に集中しろ、そしてそれを頭の先から足先まで体全体を巡るように意識するんだ」
ふぅ、無茶を言ってくれるもんだよね。
お腹を中心としてそこから頭へ・・・降りてきて腕を回り足先へ、これを繰り返す。
「これからは朝は武器の稽古、昼からは魔力の制御だ。魔力の制御が上手くなってきたら、次は魔力を全力で放出して長時間耐えれるように魔力総量を増やす!これは荒行でかなりキツイけど耐えきれよ」
鬼だ・・鬼師匠がここにいるぞ・・・だけど逃げる事は出来ない、頑張るしか道はないのだ。
こうして訓練は更に厳しく、キツイものになってしまったのであった
次かその次で修行終わりです!