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彗星に願いをこめて  作者: 姫
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バーゲンは楽しい

オープン1時間前なのに、すでに列ができていた。

「もうこんなに並んでる…福袋買えるかな?」

思った以上に並んでいるので、少し不安になる。

真央の買いたい福袋、それはロマンスドールだった。

前に買ってから、かなりのお気に入りになっていたのと、

姫奈に安く売ってもらった恩があったので、ちゃんと買いに行こうと思っていて、

今回の福袋はちょうどいいタイミングでもあった。

それに、付き合ったことを報告しないと!

「みんながロマンスドールに行くわけじゃないし大丈夫でしょ?」

そう願いたい。

ただ、ほかにも買いたいものはいくつもあるので、やっぱり不安は拭えなかった。

「それよりさ、初詣どうだった?」

「あ、えっと…」

香蓮には話すつもりでいたので、素直に話すことにした。

「したよ…キス…」

「マジで?よかったじゃん!」

香蓮は自分のことのように喜んではしゃいでいる。

「それがさ、そうでもないんだよ。龍弥に説教してたらいきなりキスしてきたんだよ、うるさい口を塞いだって言って。しかも人前で」

「うそ、木谷ってそういうタイプだったの?」

「わたしだってビックリしたよ、人の大事なファーストキスをあっさりと奪うんだもん。雰囲気も何もなかった」

「それってわたしたちと会ったあと?」

「会う前だよ」

「なーんだ、じゃあなんだかんだで真央も嬉しかったんじゃん。だって怒ってる感じじゃなかったし」

「うっ…嬉しかったどうかはわからないけど、あのあとちゃんとキスしたから…」

なんでここまで話しているのかわからないが、言っていて自分で恥ずかしくなっていた。

「もうおしまい!これ以上は恥ずかしくて無理!」

そう宣言して、香蓮は「つまんない」と頬を膨らませていた。

そうこうしているうちに、オープンの時間になる。

並んでいた客たちはそれと同時に走って店内へとなだれ込んでいく。

みんなそれぞれ買いたい福袋をゲットするためだ。

真央たちも中に入り、一度2人は別行動を取る。

真央はロマンスドール、香蓮は別のお店へそれぞれ向かった。

お店の前にたどり着くと、すでに福袋を買っている人たちがいたが、

数がまだあったのでホッとした。

「よかった、間に合った…」

福袋は5000円、1万円、2万円の3種類。

真央が選択したのは1万円のものだ。

本当は2万円にしたかったが、ほかにも買いたいものがあるので我慢する。

それを持ってレジに向かうと、「あっ」という声が聞こえたので振り返った。

「真央ちゃん、きてくれたんだ!ってか、「あっ」とか言っちゃった…」

自分の発言に苦笑いしている姫奈が立っていたので、真央は駆け寄った。

「姫奈さん、久しぶり!「あっ」で全然いいですよ。それよりこないだはありがとうございました」

「どういたしまして。うまくいった?」

姫奈が言っているのは龍弥とのことだ。

初デートには着ていかなかったが、クリスマスには着ていったので「はい」と答える。

「おかげさまで、無事に付き合うことができました」

「ホントに?よかったぁ1協力した甲斐があったよ」

そういって姫奈は友達のように喜んでくれた。

やっぱり姫奈さんっていいな。

「福袋買ってくれるんだ?ありがとう」

「姫奈さんのおかげでロマンスドール好きになったから」

「ありがとう、そういってもらえると嬉しいな。会計する?」

「お願いします」

本当はゆっくり見ていきたいが、香蓮と合流しないといけないので今日は断念する。

ロマンスドールはまた今度見にくることにして、福袋だけを買ってお店を出た。

「ありがとうございました。またお待ちしています」

姫奈に手を振って、香蓮との合流場所に向かう。

すると、福袋を持っている香蓮を発見した。

「買えたんだ、よかった!」

「真央も買えたんだね」

2人とも満足しながら、ほかのお店などを見てまわる。

そんななか、真央はふと頭をよぎるものがあった。

「シャーロットフランシスって福袋やってないかな?」

「んー…ホームページとかには特に書いてなかったけど、行ってみようか」

「うん!」

やっていたらいいな!

そう期待しながらエスカレーターに乗り、お店へ向かう。

お店が近くなると、たくさんの人たちが集まっているのが視界に入ったので

慌ててそこに行ってみると、予想通りシャーロットフランシスに人だかりができていた。

「なんだろ、福袋やっぱりやってるのかな?」

そう思ったが、違っていた。

「なんかキレイな人がいる…あっ!」

声を上げると同時に、そのキレイな人と店内にあるチラシを見比べていた。

「あの人、悠さんだ!」

シャーロットフランシスは、自分たちが使うイメージを持ちやすくするために、

社員をモデルにしていて、店内にいたのは、田口悠という最近よく見るキレイなモデルだ。

「来月発売される限定のコスメです。よかったらお試しください」

ニコニコしながら商品のPRをしてサンプルを配っている。

店内の女子たちは、その悠のことを写真で撮りながらキャーキャー言っていた。

しかも、悠がPRしながら配っているので、その悠のところには列ができていて、

思わず真央たちも並んでしまった。

そして、同じようにキャーキャー言いながらテンションが上がっていき、

5分ほどで真央たちの番になった。

目の前で見る悠、背はそこまで高くないが、顔が小さくて肌がとてもキレイだ。

とても素人のモデルとは思えないようなオーラがあり、

付けているシャーロットフランシスの香りがとても自然で、

まさに憧れのような女性だった。

悠が優しく微笑みかけ、「試してみてくださいね」とサンプルを手渡ししてくれた。

「は、はい!」

悠のキレイさに思わず緊張してしまうと、それをほぐすようにニコっとしてくれたので

真央は一気にファンになってしまった。

「悠さんすごくキレイだったね!」

「ね、ホントああいう人にピッタリだよね、シャーロットフランシスって」

ここにきてよかった!

香蓮とはしゃぎながらお店を出ていき、ほかのお店で服などを買い漁って

大満足の買い物になった。


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