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彗星に願いをこめて  作者: 姫
33/122

香蓮のためのWデート2

お昼の時間になり、園内のレストランで昼食を取ることになったが、

あまり食べるところがないので、結構混雑している。

「30分から1時間待ちだってさ。どうする?」

ほかの選択肢はテラス席でホットドッグや軽食を食べるか。

8月上旬だが、今日は湿気が少ないので蒸し暑くはない。

テラス席もいい感じで日陰になっていたので、

香蓮も真央も「レストランじゃないくていよ」と答え、4人でテラス席へ移動した。

「真央はなに食べる?」

「んー…アイス食べたいからホットドッグだけ。香蓮は?」

「わたしも同じ」

女になってからは小食なので、これで充分だった。

佑太はサッカー部の体育会系ということもあり、ホットドッグとハンバーガーを

細身な創はハンバーガーとポテトを買っていた。

真央がホットドッグを頬張っていると、創が「おいしい?」と聞いてきた。

「んー…普通。ハンバーガーは?」

「ハンバーガーよりポテトのほうがおいしいかな。食べる?」

「じゃあちょっとだけ」

真央が1本取ると香蓮が「わたしも」と1本取る。

それを見た佑太が「俺も」と何本も取っていった。

「おい、香蓮ちゃんはともかく何でお前まで!」

「堅いこというなよ。お、確かにうまいな!」

そういって佑太はさらに創のポテトを食べて、あっという間になくなっていた。

あーあ、ちょっとかわいそう。

でも、創もそこまで怒ってないのでよくあることなのかなと思った。


午後はパンダを観に行く。

あの愛らしい仕草はいつまで経っても大人気だ。

「かわいいね」

「ね、見てて飽きないし」

そこでまた創が得意げに言ってくる。

「パンダって指が6本あるの知ってた?」

「え、そうなの?」

知らなかったので思わず反応してしまった。

「正確には指じゃないんだけど、手首の根本にある橈側種子骨っていうのがあって、それが6本目の指のような役割を果たしているんだ。あとパンダの主食は竹の葉なんだけど、食べる量が非常に多くて1日に15キロ近くも食べるんだよ。なんでこんなに食べるかっていうと竹から取れる栄養分が非常に少ないからで…」

もう途中から創の説明は頭に入ってこない。

香蓮も佑太も呆れている。

真央ももちろん同じように呆れていた。

わかりやすく手短に説明してくれれば好感度もあがるのに…

動物園にはふれあいコーナーがあり、

ヤギを触ったりウサギを抱っこすることができたので、今度は4人でそこに向かった。

普通に目の前をヤギが歩いているのに興奮し、そーっと触ってみる。

「あ、なんか思ったより普通」

慣れているのか、ヤギは驚く素振りも見せずに平然としている。

このあと、香蓮や佑太、創たちも一緒にヤギを撫でたりしたあと、

真央と香蓮はウサギを抱っこしていた。

「おとなしいね。全然動かない」

「そうだね。なんかフワフワして気持ちいい」

「香蓮ちゃん、真央ちゃん」

佑太が呼ぶので顔を上げてみたらスマホを構えていた。

2人とも自然に笑顔を作る。

カシャッ

「いい感じに撮れたよ」

「見せて」

佑太がスマホの画面を見せてくれる。

楽しそうな雰囲気の写真がしっかり撮れていたので2人とも満足だった。

「そういえば4人で1枚も撮ってなかったね」

香蓮が突然言い出し、撮ろうということになった。

まあ一緒に撮るくらいはいいかな。

広場に移動し、4人で写真を撮って今日のデートは終わりとなった。

そして別れ際。

「真央ちゃん、連絡先を交換しようよ」

うーん…まあ悪いやつじゃないし、連絡先くらいならいいか…

「いいよ」

連絡先を交換したあと創を見たら、少しニコッと微笑んでいた。

どうやら控えめに喜ぶ性格らしい。

「また4人で遊ぼうね」

佑太と創とそう約束をして、いつもの道を香蓮と歩き始めた。

「香蓮、どうだった?佑太くんは」

「うん、思った通りの人だった。一緒にいて楽しかったもん」

「そっか、よかったね。確かに明るくて爽やかだったしね」

「創くんは…、ちょっと変わってるね」

一応気を使って、控えめに言っている。

「ちょっとなのかな…」

かなり変わっているような気がするが…

「けどさ、連絡先交換ってことは、真央も気に入ったんでしょ?」

「あそこで嫌だって言えないから!それに悪いやつではないと思ったから…連絡先くらいはって思っただけ」

「嫌いではないんだ?」

「好きでも嫌いでもない。勘違いされないために言っておくけど、恋愛感情もない」

「うーん…まあ、そうなるよね…」

とりあえず香蓮がこれ以上言ってこなかったので安心した。

その日の夜、早速創からLINEが届いた。

「さて、あいつは何て送ってきたのかな?」

アプリを立ち上げて送ってきたのを読んでみる。

(今日はありがとう!またみんなで遊びに行こうね!)

みんなって書いてる、よかった。

これで今度は2人でとか書いてあったら無視するところだったよ。

一応お礼くらいは言っておこうかな。

(こちらこそありがとう。うん、また今度みんなで)

送信して真央はお風呂に向かった。

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