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この星空の下で  作者: sinson
第一章 すべての始まり
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一つの契約

…一つの契約…


レリア姫は何を話すつもりなのだろう、僕は不審に思った。

「あなたにはこの先、二つの選択肢しかありません」

「二つしかないのですか?」

僕は聞いた、するとレリア姫は蔑んだ目で僕を見た。

「ふっ、あなたは状況がわかっていないのですか?かわいそうに」

「そこまで言わなくても……」

僕はなんだか嫌な予感がしてきた。


レリア姫は大げさにため息をはいた。

「とりあえず、選んでもらいますね。まず一つ目が……ここですぐ死んでもらいます。」

「なんでだよ!」

僕は声を荒げた。

「あら、拷問で苦しみながらの方が良かったかしら?」

「いえ、いいです。」

レリア姫、怖。

もしかしてSですか。

「もう一つは、私に従い、ついてくること。文句はなしよ」

「えー」

僕は気だるそうに答えた。

だって、めんどくさい感じが臭ってくる気がするし。

「永遠の眠りとどっちがいい?」

「はい、ついてきます」

死ぬのは僕だって嫌だしね。


隊長が困った顔をしながら話しかけてきた。

「レリア姫様、それはちょっと……」

「何かご不満がおありですか?」

隊長は何かを察したのだろう、顔から血の気が薄くなったように見える。

そこにレリア姫が追い打ちをかける。

「おありでしたら別に、アルバン要塞から出て行ってもらっても、構わないですわ」

「うぐっ、あ、ありません」

隊長は真っ青な顔をしながら答えた。


レリア姫は周りに聞こえるように大きな声で言った。

「他にご不満な方はいらっしゃいますか? 聞いて差し上げますわ」

「はい!」

お付きのメイドだろう、そのエルフが元気良く手を挙げた。

何を言われるのだろうか……やめとけばいいのに……

「はい、ソレーヌ、言ってごらんなさい」

「こいつが付いてきたら、洗濯物が増えます!」

そこかよ!

「そのスズキという生命体はほっておいても大丈夫よ、何せスパイだそうだから」

おいおい、酷い言い様だな、泣けてきた。

「スズキ! 行くわよ、準備しなさい!」

「はーい」

僕はめんどくさそうに答えながら、リュックサックをせおった。

「どこに行くのですか?」

「秘密よ」

レリア姫はニヤリと笑った。


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