初めての会議
怪人と人間が集う会議が初開催です。
面接終了後、玉座の間。クロノは静かに呟く。
「戦うよりも、人を採る方が怖いものだな」
ヒーローは敵だった。
だが人間は、味方にも敵にもなる。
そして、最も厄介なのは――
味方の顔をした野心。
クロノは目を閉じる。
「歓迎しますよ、全員」
翌日ーー。
ネメシス連合本部・中央会議室。
長机の左右に、怪人と人間が並ぶ。
溶岩。氷。触手。翼。
その隣にスーツ姿の人間が3名。
異様である。
ホワイトボードにはこうある。
【第1回世界運営合同会議】
出席:怪人幹部、人間職員、首領
クロノは席につき、静かに宣言する。
「本日より、混成体制での運営を開始します」
まず口を開いたのは高瀬。
「一点、物理的な問題から」
マグマリオンの隣の席に座っている。
「室温が48度です」
マグマリオンが少し申し訳なさそうに言う。
「通常だが……」
「人間には耐え難い温度です」
クロノがすぐに指示する。
「冷却フィールドを展開」
氷牙公爵が無言で温度を下げる。
霜が机に広がる。
震えながら桐生が手を挙げる。
「今度は0度です」
氷牙公爵が少しムッとする。
クロノは淡々と。
「22度を維持してください」
怪人2名が微妙な顔をする。
高瀬がホワイトボードに書きこむ。
“室温調整は今後の最優先課題”
会議室にわずかな笑いが生まれる。
ぎこちないが、悪くない空気だ。
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