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世界征服よりも世界運営のほうが大変だとは思わなかった  作者: ももらら
第3章 悪の組織、ホワイト企業になる

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ホワイト化計画

悪の組織的就業規則が発表されます。

 クロノが読み上げる。


「第1条。残業は月20時間以内を原則とする」


 怪人たちがざわめく。ヒーローと戦っていたときには、残業という概念すらなかったのだから当然の反応である。


「第2条。パワーハラスメント、物理的威圧、無許可溶解は禁止」


 マグマリオンが小さく手を挙げる。


「無許可溶解とは」


「会議室の机を溶かす行為です」


「一度だけだ……」


「一度でもダメです」


 クロノは淡々と進める。


「第3条。怪人・人間を問わず、昇進は評価制度による」


 アシュレイが、資料をめくりながら口を開く。


「評価指標は?」


 声は穏やか。


 視線は鋭い。


 クロノが答える。


「成果、協調性、改善提案数。戦闘能力は加点要素に留めます」


 アシュレイの唇が、わずかに動く。


(戦闘偏重の時代は終わる……か)


 だが心の奥では別の声。


(評価制度は操作できる)

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