58.この先
スケールを大きくしすぎてこの先の進め方がわからなくなっています
多分この章は完結しません
その時世界が鳴いた
大地を震わせ
海は荒れ
そして……止んだ
多くの人々が空を見上げて、それを見つけた
空が割れていた
黒く暗いひびが
ゆっくりと広がり
何かが出てきた
―――
ルナス視点
「産まれたな」
遥か先の星の表面を見据えて言葉を発する
それは黒かった
宇宙の闇よりも黒く暗かった
それは……龍だった
虚無を起点とした現象
「既に星は呑んだか、もう少しかかると思っていたけど」
龍はまっすぐにこちらに向かってくる
「……」
ルナスは龍を見据えるそして
「止まれ」
その言葉で龍は動きを止めた
星よりも大きく重い龍がその活動を停止した
「はぁ、産まれたてで。生命に近い龍モドキ…」
「こんなもんだよね……でも」
ルナスは龍の周囲で虚無がゆっくりと広がっているのを観た
「…あの調子なら動き始めるのは数十億年後、よくて数億年ぐらいかな。まあ、そんなにかからないよ」
言葉を切ったルナスの雰囲気が変わる
「さて、いい加減こいよ龍神」
―創造主に対しては不敬だなルナスよ―
突如として現れたそれは人のようにも無数の龍のようにも見えた
「てめぇを敬う気なんてさらさらないからな」
「わざわざ、あいつを殺さないでやったんだ感謝して欲しいね」
―我が失敗作よその力を返して貰おうか―
「話が通じないなこの老害……お前の世界でやるつもりはないよ」
ルナスは指を鳴らす
瞬間扉が開く
ルナスと龍神を飲み込み
閉まった
「ようこそ」
そこはルナスの世界だった
―ここは…―
「お前がその生涯を終えるところだよ」
―下等な人間が舐めるなよ―
龍神の周囲に弾幕が浮かぶ
「はっ、その人間の魂を龍に突っ込んだのはお前だろうが!」
ルナスも弾幕を作り龍神に向かって打ち出す
たが…
龍神の弾幕に当たる前に消滅する
「めんど」
はぁ、化け物がよ
ルナスは内心で愚痴る
あの弾幕一発一発が星を消し去る威力
しかも、弱攻撃感覚で撃ってきやがる
こっちに有利な場所……なんだけどな
―先程の威勢はどうした―
龍神が煽ってくる
「……落ち着け」
柄にもなく熱くなってた、龍神とでは存在の格が違う
正面から勝てるわけないだろ。しかも…
「……」
自らの手を見る
龍の神その名の通り龍を生み出した張本人
自らが生み出した存在を消すことも容易い
龍神が何故そうしないのか?
ルナスがイレギュラーであるから?それもあるが
今ルナスには肉体がある
ルナスの世界で生まれた龍に先祖返りをした竜族
その器にルナスは入っている
龍神の力が一滴も入っていない……故に龍神を打倒し得る
……だが、龍の力を万全には振るえない
器の破壊は敗北になり得る
「無茶するかな」
軽くストレッチをする
―ほう?諦めぬのか―
「殺す算段はついたしね」
―我を?くふふ笑わせる……―
瞬間ルナスは龍神の正面に現れる
「そう言うのは…」
拳を振り上げ
「本体で来てからいいなよ」
龍神の仮初の肉体を貫く
拳は迷いなく突き抜けた。
骨も、肉も、存在そのものも。
ルナスの拳は
龍神の胸を貫通していた。
静寂。
龍神の仮初の肉体が、ゆっくりと崩れ始める。
だが。
―……―
声は消えない。
肉体が砕けていく中で、龍神は笑った。
―なるほど―
光が漏れる。
胸を貫かれた場所から、
世界を焼くような光が溢れ出す。
―そこまで見抜いたか、ルナス―
「当たり前だろ」
ルナスは拳を引き抜く。
龍神の体は崩れ、粒子となって散っていく
最後の破片が消える。
そして。
世界が――軋んだ。
ゴゴゴゴゴ……
ルナスの世界が揺れる。
空間が歪み、
見えない圧力が押し寄せる。
「……来たか」
ルナスが空を見上げる。
何もないはずの空間に、
裂け目が走る。
一本。
二本。
無数。
そこから滲み出すのは――
存在圧。
星ではない。
銀河でもない。
概念そのものの質量。
裂け目の向こうから声が響く。
―では、望み通りにしてやろう―
空間が割れる。
闇よりも深い裂け目から、
巨大な“何か”が覗く。
それは形を持たない。
だが、見る者の脳が勝手に理解する。
龍。
あまりにも巨大な龍。
頭部だけで恒星系ほどある。
その鱗は宇宙のように暗く、
瞳は星雲のように燃えていた。
それが、ゆっくりと姿を現す。
本体。
龍神の真の姿。
ルナスはそれを見上げる。
そして――
笑った。
「でっか……」
肩を回す。
骨を鳴らす。
「やっぱそれぐらいじゃないとな」
龍神の瞳がルナスを見下ろす。
その視線だけで、
世界の空間が歪む。
―小さき龍よ―
―我を殺すと言ったな―
ルナスは首を鳴らす。
「言ったね」
足を一歩踏み出す。
その瞬間。
龍化が始まる。
腕に黒い鱗が浮かぶ。
瞳が金に染まる。
背後の空間から、巨大な影が滲む。
ルナス自身の龍。
この世界の主。
―器が壊れるぞ―
龍神が言う。
「だろうね」
ルナスは笑う。
「でもさ」
拳を握る。
空間が震える。
「壊れる前に殺せば問題ない」
次の瞬間。
ルナスの姿が消えた。
そして――
龍神の顔面に現れる。
恒星ほどある瞳の前で、
小さな拳が振りかぶられる。
「第二ラウンドだ」
拳が振り抜かれる。
その衝撃で――
宇宙が割れた。
いかがでしたか?楽しんでもらえたのなら幸いです。
見にくい、ここの文章がおかしい、面白くない、などありましたら教えて頂きたいです




