表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍は世界を渡る  作者: 人外主人公大好き
13/18

13.確保

短めです

しばらく魔法少女側の視点が続きます



⸻静寂。


「……行ったか」

カリナが炎剣を下ろし、肩で息を吐く。


「なんなのさ、あの竜族は……」

ルミナは腕をさすり、珍しく真剣な声音を漏らした。


イリスは無言のまま氷の結晶を解き、鋭い視線をセリスへ向ける。

「……さて。竜は去った。残る問題は――君だ」


セリスはライフルを肩に掛け直し、にやりと笑った。

そして――


「降参〜」


ひょいと両手を上げる。


「……随分と素直だな」

イリスの声は冷ややかだった。


「そりゃあ、皇国のSランクが勢揃いしてるんだもん。無理だよ、無理無理」

セリスは軽口を叩き、肩をすくめる。


「ほう? まるで、私一人ならどうにかなるとでも言いたげだな」

イリスの目が細まった。


「はは。実際、イリス一人なら勝てそうではあったよね」

セリスの視線は、意識を失ったイリスの仲間たちへと滑った。

「……何故か足手まといしか連れてなかったし」


挑発めいた口調に、カリナの炎が一瞬だけ燃え上がる。

「テメェ、俺たち魔法少女を舐めんなよ!」

カリナが炎剣を握り、セリスの首元へ突きつけた。


「…ここまで来て、まだひよってるのかい?」

セリスは薄く笑い、動じることなく首元に刃を当てる。


「なっ!」


刃が薄皮をかすめ、わずかに血が光る。


「脅しなら、ここまではやらないとね」

セリスの声は冷静そのものだった。


カリナは慌てて剣を引っ込める。


「おい!危ないだろ! それに自分の体は大事にしろよ!」

ルミナが腕を組み、少し呆れた表情で口を挟んだ。


「はー、感情だけで突っ走るからそうなるんだよー」

「でも、そうだねー。脅しならここまではやらないと」


その瞬間、セリスの周囲に異様な光が走った。

複数の剣――光を帯びた刃が宙に浮かび、すべてセリスへ向けられる。

まるで意志を持つかのように、鋭く揺らめき、夜空を妖しく反射した。


セリスは一瞬だけ視線を剣にやり、微笑を崩さなかった

「話してもらうよ――君のこととか、さっきの竜族のこととか」


ルミナは気だるげな声とは裏腹に、鋭い視線をセリスに注ぐ。

夜の空気が、緊張と光の刃で震えた。





いかがでしたか?楽しんでもらえたのなら幸いです。

見にくい、ここの文章がおかしい、などありましたら教えて頂きたいです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ